One of my favorite things is ...

2020.04.11
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カテゴリ: データ分析
日本国内で、新型コロナウイルスの感染を確認された人の数が増えていますが、「これまでで最高」とか「急増」とか言っていますが、諸外国の例などから見て、現時点での確認数の規模は小さ過ぎて、「感染確認数」は、実態とかけ離れていると思った方がいいと思います。

単純な比較はできませんが、ニューヨーク州の1日あたりの「感染者数」は、約1万人です。東京都の約50倍です。

「感染確認数」と実際の感染者数は、別ものです。感染者の一部を検査によって確認しているのに過ぎません。

この基本的なことに対する理解が不十分なので、これまで政治家の危機感が乏しく、医療体制の準備などが進んでいなかったのではないでしょうか。

多くの人は、指数関数的な増え方を想像しにくい、という話があります。線形的な2倍、3倍といった直線的、線形的な増え方は、わかりやすいですが、2次曲線のような増え方は想像しづらいということのようです。

お殿様からのご褒美として、「米粒を1日目は1粒、2日目は2粒、3日目は4粒、4日目に8粒、5日目に16粒というように、毎日いただきたい」という要求をしたところ、「控えめな要求じゃのう」と言ったという昔ばなしがありましたが、それと同じです。

緊急事態宣言を出す時期を遅らせたということは、倍増する「元の数」をどんどん増やしていったことになり、抑制策をとる時期が遅れるほど、感染規模は大きくなることになります。

政治家が、検査結果の数を感染者数と思い込んだり、あるいは指数関数的な増え方を想像できなかったため、医療体制の準備が遅れているのかもしれません。

法律に基づいて入院するのは 「感染を確認された人」です。つまり、どれだけ感染者が多くても、 「感染を確認された人」 しか入院しません。この 「感染確認数」が検査数の少なさによって、抑制されていたから、これまで何とかなってきたということになります。

「感染を確認された人数」という「フェイクの感染者数」が、「入院」というプロセスによって「事実上の感染者数」になってしまい、「感染者数=入院者数」という誤解を広めているように思います。

真実は、「入院者数 = 感染確認数 < 実際の感染者数」ということなのですが。「実際の感染者数」の部分が無視されているようです。


インフルエンザの流行の最盛期には、国内だけで、1週間で約200万人の患者が医療機関を受診しています。1日当たり約30万人の規模です。新型コロナウイルスの感染者数も数万人、数十万人規模になっていても何ら不思議なことではありません。

インフルエンザよりも感染力が強いと言われている新型コロナウイルスです。検査で確認されている数よりもはるかに多い感染者数が存在している可能性が高いと思います。

そのような背景がある中で、限られた検査数での「感染者数」が、1日に100人とか、180人とかで騒ぐ理由がよくわかりません。少ない検査数で見つけた数が「多い」と言っているのは変です。検査数を増やせば、もっと多くの感染者を確認できるはずです。

日々公表されている数字を「多い」と評価するのではなく、「少ない」と評価する見方こそが必要です。

「もっと多いはずだが、1日の検査で出てくる数は少ない」といった見方をする必要があります。

検査数が少ないので、「1日あたりで、最高の確認数」とかにはあまり意味がありません。その数は、検査数次第で大きく変動するからです。

検査数、陽性率、経路不明かどうかといった情報が重要なのに、「感染者数」だけが伝えられることが多いと思います。

「多い」「少ない」というからには、幅広い視野に基づいた、客観的な基準から評価する必要があると思います。

これから増やす病床数や、軽症者隔離施設の収容数を、現在の検査数による「感染確認数」に基づいて考えていてはいけないのだと思います。

政府・自治体には、外出自粛要請をするだけでなく、検査数を大幅に増やして「軽症者・無症状者」をできるだけ多く見つけて、隔離していく「攻めの対策」に力を入れてほしいと思います。感染源を積極的に減らす対策をとってほしいと思います。

外出自粛要請、休業要請などしかできないようでは、「危機管理能力のない政府」と言われかねません。

有望な既存薬の検証も、政府が主導して、2月、3月にもっと多くのことができたはずです。アビガンなどの治療薬の治験への協力要請の通達を厚生労働省が4月に出しているという、ひどい状況です。

何事もスピード感がなく、「後手」という印象です。政府・自治体が、「緊急事態宣言」の対象なのではないかと思います。

布マスクなどは、個人で作ることもできます。検査数の拡大、軽症者・無症状者の収容施設の用意など、個人ができないことを政府にしてもらいたいと思います。

社会のために個人は自粛していますが、政府・自治体は外出自粛要請をしたり、人との接触を8割減らせと言ったり、莫大なお金を使って布マスクを配ったりするだけなのでしょうか。信頼性の低いデータに基づく数理モデルが政策の根拠になっているというのもどうかと思います。

布マスクの配布などは、お金を使えば簡単にできる、政府のパフォーマンスとしか思えません。

自粛などを要請するのは簡単です。簡単なことしかしない、できない政府とは何なのでしょうか。

まず、諸外国の情報収集、評価などができていないのだと思います。1月に、武漢で何が起きていたのかについての情報収集、評価、そしてその評価を意思決定に生かすことがまったくできていなかった、ということなのでしょう。厚生労働省だけでなく、外務省や防衛省などの情報収集、評価能力にも問題があるのでしょう。

外出自粛や休業要請だけでは、非常事態宣言対象地域から、非対象地域への人の流出を促すことになり、全国に感染を拡大させるスピードを速めようようとしているのでしょうか。

1カ月では決着がつかないと思います。自粛要請だけの政策には、何の展望もありません。もし、感染拡大が落ち着いてくるとすれば、季節の影響が大きいのではないかと思います。

もし、一度落ち着いたとしても、感染拡大は、秋から再燃することも想定されます。

政府には、自粛要請以外の
攻めの対策に取り組んでもらいたいと思います。




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​【ダッシュボード 「COVID-19 Transition Graphs」 を試作】​​
中国本土以外の地域への感染が拡大しているため、国別、地域別の感染者数の推移を簡単に確認できるダッシュボードを試作しています。​

随時、ページを追加しています。

アメリカの「地域別の変数」を前処理して、「州別」での推移をグラフ化できるようにしました。

また、州コードのフィールドを作成してコロプレス地図も作成しています。

楽天ブログでは「iframe」タグが使えないので、Bloggerのページから利用できるようにしています。

無料で利用できる、グーグルの「データポータル」のダッシュボードです。データさえあれば、簡単に作成できます。「国」別、「地域」別に日ごとの感染者数の推移を見ることができます。

↓ダッシュボードの試作です。下記リンクのページから利用できます。
​​

ジョンズ・ホプキンス大学の 「JHU CSSE」の「Covid19 Daily Reports」のデータを利用しています。

直近のアメリカのデータは地域分類が細かくなっていて、1日当たり2千行くらいになっています。
EdgeブラウザやIEブラウザなど、Chromeブラウザ以外での利用の場合はうまく表示されないことがあるようです。

上記のダッシュボードのデータの出所のサイトです。マップがメインのダッシュボードです






↓WHOのサイトでも、感染者数、地域などの「Situation Report」が日々更新されています。関心がある場合は、一日に一度見るといいのではないかと思います。






↓日本のインフルエンザの「定点当たり報告数」をグラフ化できるダッシュボードを試作。都道府県別にグラフ化可能です。



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 新型コロナウイルス(2019-novel coronavirus)対策もインフルエンザ対策と同じで、手洗い、うがい、マスク着用(咳エチケット)、免疫力アップなどが対策になるようです。​



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Last updated  2020.07.18 04:50:11
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