Windows Sonic for Headphonesは、Windows 10のパソコンと普通の2チャンネル対応のヘッドホンやイヤホンがあれば、立体音響(バーチャルサラウンド音響のようなもの)を楽しめるということなのですが、その仕組みから考えると、やはり音源を選ぶようです。有料のDolby Atmos
for Headphonesも同様の仕組みです。
【20190619補足】 結論から言うと、5.1ch音源をヘッドホンで聴く場合、Windows Sonic for Headphonesがオフの場合は、5.1ch音源を2chのヘッドホンで聴いていることになりますが、Windows Sonicをオンにすると、Windows Sonicの処理によって5.1ch音源の信号を「仮想的な5.1chヘッドホン」で聴くようなイメージになるので、Windows Sonicのオンとオフで違いが感じられるのだと思います。 Windows Sonicは、仮想的な「マルチチャンネルスピーカーシステム」として機能していることになります。
また、「Windows Sonic for Headphonesの処理」→「立体的にヘッドホンに出力」という仕組みを利用して、対応するゲームやアプリを開発する、ということでもあるようですから、音源が立体的に作成されているかどうかが重要なようです。
例えば、ゲームの開発者は、
Windows Sonic for Headphones向けに、5.1chや7.1chよりも多くの仮想的なスピーカーを想定した音響データを作成することができます。
Microsoftの「Spatial Sound」のページでは、Windows Sonic for Headphonesは、最大で「
8.1.4.4のChannel Bed※に対応している
」としています。 そして、Windows Sonic for Headphonesの「立体音響」では、最大8.1.4.4のチャンネルベースに、最大112個の動的なオブジェクトを加えることができるそうです。
※8.1.4.4 channels (8 channels around the listener – Left, Right, Center, Side Left, Side Right, Back Left, Back Right, and Back Center; 1 low frequency effects channel; 4 channels above the listener; 4 channels below the listener). ⇒ 「下方向にも4チャンネル」というのがすごいです。
ということで、Windows Sonic for Headphonesの効果は、単なる2chステレオのような音源だとあまり期待できないようです。
まとめると、Windows Sonic for Headphonesの効果が最大に得られるのは、次のような場合なのではないかと思います。
「立体的な音源」→「立体的な音源の再生に対応したソフト」→「Windows Sonic for Headphonesの処理」→「立体的にヘッドホンに出力」
Windows Sonic for Headphonesには5.1ch、7.1ch、Dolby Atmosなどの音源が適しているようです。
Dolby Atmos
for Headphonesも同様です。
なお、個人的な印象ですが、Windows Sonic for Headphonesの方が効果が派手な感じで、 Dolby Atmos
フルHD解像度のパソコンで再生する動画配信サービスの映画やドラマは、ほとんどが2chステレオなので、
音の動き方などにもよるかもしれませんが、Windows Sonic for Headphonesでの大きな効果はあまり期待できないのではないかと思います。
Windows Sonic for Headphonesが活躍するためには、手軽に利用できる立体的な音源が増えてくる必要があるようです。
Netflix(ネットフリックス)は、パソコンでの再生で5.1chやDolby Atmosに対応しているので、「イマーシブサウンド」をパソコンで楽しむための有力なコンテンツ源です。NetflixのWindows10のアプリが「再生ソフト」になります。 Netflixアプリでの5.1ch音声の再生では、HDMI出力した場合に「Dolby Digital Plus」で出力されることが確認できます。 「Dolby Digital Plus」の出力ができるNetflixアプリとWindows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos for Headphonesの組み合わせによって、臨場感、没入感を楽しめると思います。
Windows Sonic for Headphonesをオンにして録音したデータの波形は、振れ幅が大きくなっています。Windows Sonic for Headphonesをオンにすると力強い音声になることがわかります。
耳にダメージを与えないように、Windows Sonic for Headphonesをオンにした場合には、音量に気を付けるようにする必要があります。 ちなみに、Dolby Atmos for Headphonesの場合の方が、Windows Sonic for Headphonesよりも振れ幅が大きくなっています。
横軸が周波数、縦軸が音声のレベルです。Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos
for Headphonesをオンにして録音したデータは、「オフ」の場合の「Stereo」と比べて凹凸が多く、音声のレベルも高めになっています。 音声レベルに見られる差から、
Windows Sonic for HeadphonesやDolby Atmos
for Headphonesをオンにすると、迫力のある音声になることがわかります。 なお、凹凸が多いのは、「頭部伝達関数(HRTF)」を利用した音声処理がされていることを示していると考えられます。
また、ヘッドホンやイヤホンの品質によって聴こえ方に差がでてくると思います。
ヘッドホン選びは大切だと思います。とりあえず、Windows Sonic for Headphonesは、2chのヘッドホン向けに最適化されているので、普通の ヘッドホンの中から選べばいいと思います。
ハイレゾ対応のものを選べばピュアオーディオ用途でも長期間使えると思います。ただし、
Windows Sonic for Headphonesの仕様は48kHzであり、20kHz以上の音域には意味がなさそうなので、ハイレゾ対応である必要はありません。
アクション映画好きならば、重低音の出るヘッドホンやイヤホンを選ぶとよいと思います。
Bluetoothレシーバーに有線イヤホンをつないだ形でもWindows Sonic for Headphonesの効果が得られるので、ワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンでも立体音響を楽しめると思います。