2010年01月15日
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その人のいろんな面が見えてくるのと同じで

ひとつの事柄を多角的に見ると

そういうことだったのか~ と

改めて知ることも多いですね




たとえば歴史の教科書に書かれてある

たった1行の史実でさえ

その背景を探っていくと

意外な面が見えてきたりします






大不況で企業の倒産が相次ぎ

なかには偽装倒産する者もいたとか

そこで倒産を防止するために制定されたのが

「 フランス商事王令 」 でした




これは商人に帳簿の記帳と決算書の作成を義務付けたもので

倒産した時に会計帳簿を裁判所に提示できなかったものは死刑だ!

という厳しい罰則だったため

商人たちが必死になって頑張り

その結果 倒産が減少して経済も立ち直ったという話




不況時こそ腕を試す最良の時である

というのは ○ャープ創始者のお言葉です



ささやかでも打つ手が見えてくる

ということなのでしょう




帳簿の始まりは14世紀イタリアのメディチ家にあり

何を売って儲けたか あるいは損をしたかという内容を

こまめに記録したことから始まっているそうで



複式簿記の原点とされる簿記書が出版されたのだとか




そしてこのフランスの成功がきっかけで

複式簿記の制度化が欧州に広がり

イギリスの産業革命を担った経営者たちも帳簿をつけたのですが

この帳簿を使って課税しようとしたのが

所得税や法人税の始まりだったようです




つまり帳簿というのは 元来

商売のために重要視されていたものであって

税務申告のためではなかったんですね




ところが日本は税金を徴収するために所得税から入り

それで帳簿をつけるように勧めたので

帳簿をつけるのはお役所に税金を払うためだ

という考えが浸透してしまったわけです

お尻から入ってしまったんですね (^_^;)




しかし日本でも近江商人が帳簿をつけて

商売していたことがわかっています

そして16世紀末の戦国時代

天下統一を果たした豊臣秀吉は

帳簿に基づく管理によって

自軍の財務状況を正しく把握していたそうですね




私の日本史の知識は義務教育でストップしているので

今回 知り得たことは 「 なるほどね~ 」 という驚きです

ご存知の人が多いのではないかと思いますが

しばし おつきあいを (^^ゞ

( しつこいようですが高校では世界史を選択していて

  日本史はほとんど触れていないのです )




秀吉は長浜城主となった際に 近江から人材を集め

簿記による金銭管理の仕組を作らせたそうです

武器や兵糧の確保や輸送 武士の給金などを正しく把握し

必要な手を打って初めて戦に勝てることを知っていたと・・・




本能寺の変を知って備中から京都に引き返した際に

姫路城で武将や足軽に金銀や米を与えるなど

戦を前にした兵士の士気を高めるために大盤振る舞いができたのも

秀吉に財務的センスがあったから




そして天下統一を目指す秀吉のもとで頭角を現した石田三成は

西洋から堺商人に伝わったとされる簿記にも精通していて

秀吉の九州征伐の後方で その商才を発揮

武器や兵糧の調達や輸送を管理していたことが

征伐の短期間勝利に大きく貢献したそうです




さらに三成は

秀吉の征伐によって領地を減らされ

収入が減ってしまった島津藩に提案をしました

これからは領地を拡大して収入を得るのではなく

地元の農作物や産物を他の地域へ売って収入を得ること

つまり商業で収入を増やす時代だとして

簿記を教えて藩の財政を正しく把握させたそうです




その結果 領地縮小で収入が減っても

金銀や米などのたくわえを使えば藩の財政が賄え

経費削減 産物の育成 貿易の仕組を作って

藩を運営できるようになった島津藩は

琉球や中国と貿易を行って莫大な資金を得

それが後に倒幕 明治維新を起こす力となった

という 回りまわってのお話です




本来は納税のための帳簿ではなく

商売のための帳簿ということが

なんとなく解かりましたよね




法人だろうと個人事業者だろうと

事業をしている人は帳簿をつけていると思いますが

( つけていない人は倒産・破産街道まっしぐらです )

経営の意思決定を行うために

秀吉のように経済状況を把握し

島津藩のように資金繰りの予測を行って

将来の資金不足に備えましょう




歴史の陰に帳簿あり 

あなたの人生の陰にも帳簿あり (^_^;)

苦しいときこそ 好況期に見えなかった

問題点が見えるはず






       儲からない原因が分からないのはバカ

       儲からない原因は分かるが

       解決策を見つけられないのは凡人


       儲からない原因が分かって

       解決策を見つけるのがプロの商売人


       プロの商売人はそうやって成功して儲けている





歴史どころか雪に埋もれてしまう

小さな私も応援しています


























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最終更新日  2010年01月15日 21時07分21秒
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■コメント

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Re:まわり回って・・・(01/15)  
adagio+  さん
う~む、南海、じゃない何回、じゃない難解。3度目にヒットした。

事業の成功の要因は、・・・・ますます分からなくなってきた昨今です。

(2010年01月16日 08時44分45秒)

Re:まわり回って・・・(01/15)  
たまにん  さん
知りませんでした。


昔の日本の商家なら、帳簿を付けること が商売の秘訣と言うことで秘密にされていたかも知れませんね。
(2010年01月16日 19時27分03秒)

Re[1]:まわり回って・・・(01/15)  
紺桔梗1268  さん
adagio+さんへ

正しい帳簿をつけることで商売の現状が見えるので
未来への対策を立てることができるわけです。



>う~む、南海、じゃない何回、じゃない難解。3度目にヒットした。

>事業の成功の要因は、・・・・ますます分からなくなってきた昨今です。

(2010年01月16日 20時30分42秒)

Re[1]:まわり回って・・・(01/15)  
紺桔梗1268  さん
たまにんさんへ

ひとつのことに絞って歴史を見てみるだけでも
断片的にしか知らなかった史実が、あれこれつながってきますね。



>知りませんでした。
>面白いです。

>昔の日本の商家なら、帳簿を付けること が商売の秘訣と言うことで秘密にされていたかも知れませんね。

(2010年01月16日 20時33分33秒)

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