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2007年05月16日
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カテゴリ: 本、マンガ
「青い蛇 十六の不気味な物語」(トーマス・オーウェン/創元推理文庫)


 ベルギーを代表する幻想小説家の短編集。

 論理的につきつめて考えようとすると、よく分からないというオチもあり、頭をいったんリセットして読み直す。やはり、仕事を引きずったままでは、幻想文学を楽しむことができませんね。

「翡翠の心臓」 個人的に「ひやり」とした作品。というのも、実は自分でも心臓ネタを考えていて、ずいぶん前にプロットも通ってかきはじめ・・・一度提出してやり直しになり、それから別の仕事に忙殺されて・・という経緯の未完小説があるので。ちょっと雰囲気も似てたかも。ひやひや。違うアプローチで書き直すしかないかな。

「青い蛇」「雌豚」 不条理とでもいおうか。どことなく、カフカぽい印象。特に、私は「青い蛇」に惚れ込んでしまった・・さすが、題名になるだけある、何とも言えない、不安定で落ち着かない話。いいなあ。「雌豚」は読んだことのある作品。うん、想像すればするほど、ものすごくいやーな気持ちに。生理的な嫌悪感がなんとも言えず素晴らしい作品。

「夜の悪女たち」 なんてことはない、さらりとした話のようでいて、それでいて面白い。別に魔女とかでなくても、いいんじゃないかな。もしかして暗喩? 女性ってこういう神秘的なイメージがあるかもしれません。

 「黒い雌鶏」

 「鏡」「危機」  どちらもある意味ファム・ファタールと言えるかも。それが成熟した女性であれ、少女であれ。死せる女性であれ、生きた女性であれ。対照的とも思える女性二人がそれぞれの作品に登場するけれど、誰かを破滅させるという点では共通している。個人的には、「危機」の少女が良かったかな。そりゃあもう、男女問わず年齢問わず(笑)。犠牲者の選び方がすごいかも。

 どの作品も味わい深く、丁寧に読んでいった作品集。

 また少し期間をおいてから、読み直したい一冊です。





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最終更新日  2007年05月18日 18時29分04秒
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