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うっかりしていて一年が経っていました…ぶるぶる。 別のブログでちまちま読書記録をアップしていたのでした。 すみません。 そちらは会員制でオープンではないので、こちらにちょっとずつ移行させていきますね。 ここ一年はまっているのはミステリです。 特に歴史ミステリがお気に入り。
2009年11月16日
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%82%8A%E7%99%BE%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E6%80%AA%E8%AB%87%E5%AE%9F%E8%A9%B1%E9%9B%86-%E5%B9%BDBOOKS-%E7%AB%8B%E5%8E%9F%E9%80%8F%E8%80%B6/dp/4840127123/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1236665371&sr=1-1 ご興味のある方はどうぞ。 忙しすぎて身体を壊したり、救急車で運ばれたりとさんざんな年末年始でしたが、なんとか復調しつつあります。といっても、2月と3月はじめに、二回も仕事で台湾出張でした。 昨日やっと帰国したところですが、今日は朝から書類仕事…。 確定申告もまだなので、当分はまたもや慌ただしい日々のようです。 本もほとんど読めてません。…積ん読状態が悪化するばかり。はやくゆっくり読めるようになりたいです。 あと、ポメラが気になってしかたがない…。
2009年03月10日
「ブルー・ヘブン」(C・J・ボックス/ハヤカワ文庫) 夏に購入して、即日読んでしまったという本。 ここ数年、読書スピードが落ちまくっている私にしては快挙。 まず帯のコピーがにくい。「男が惚れる小説 徒手空拳で悪に立ち向かう、老牧場主の不器用な行き方」 このコピーを見た瞬間、買うしかないと思い、買ってパラパラ見たら止まらなくなりました。 実はカウボーイものは苦手だという私なんですが、この小説は舞台は現代。既に時代遅れの感のある牧場経営は赤字。妻に去られ、息子は病院。たった一人で矜持をを持ち、誇りを失わない牧場主。(六十代だったら「老」はいらない?!) そんな彼が偶然に出会ったのは、殺人を目撃してしまった幼い姉弟だった。 殺人犯たちは町の有力者とつながる元警官たち。 四面楚歌の中、牧場主は子供たちを命がけで守る決意をする。 ざっと書くとこんな話。 それに子供達それぞれの性格とか、男にだらしのない母親とか、殺人犯の警官たち一人一人の個性とか、小さな町の人々とか。別れた妻とか病んだ息子とか。 さまざまな人間が絡んでくる。 いやー、面白かったです。 シンプルではあるけれど、重厚な味わい。 孤立無援であっても、冷静さを失わず、内に秘めた孤独を噛みしめながら、命をかけて(なんの関係もない)子供たちを守る男!!!! かっこいいです。マッチョでもないし、武器が豊富というわけでもない。 ただ、肉体労働で鍛えた身体(それも老いつつある)、と鋼の精神のみ。 なんちゅーかほれぼれ。 帯の言葉を変えなくてはいけませんね、早川書房さん! 「女でも惚れる小説」 ですよ、これは。 こういうの、好きだなあ。「漢」と書いて「おとこ」と読む、みたいな。
2008年10月19日
「老人と宇宙」(ジョン・スコルジー/ハヤカワ文庫) 原題は「Old Man's War」。 コピー通り、21世紀版『宇宙の戦士』。です。 未来において、老人たちは希望すると特別措置を受けられる軍務につくことができる。新しい強靱な肉体、若々しい容貌を得ることが出来るのだ。 しかしそれと引き替えに厳しい軍務につかねばなららない。宇宙のさまざまな脅威に対抗するために、彼には訓練を経て、生まれ変わった肉体で(人間とは異なる、遺伝子操作を受けた兵士の肉体)戦いに出る。 だが、その死亡率はきわめて高かった。 というお話で、何か新鮮かというと、若い肉体であっても、精神的にはみんにお年寄りで、それまでの人生経験もあって、既にひとかどの人格を有しているということでしょうか。 主人公と同期たちの友情がなんとも微笑ましい。けれど、所属がバラバラになり、一人一人の消息が伝わると…うううう。 亡き妻の遺伝子を元に誕生した特殊部隊の女兵士との、なんとも言えないロマンス?(ロマンスというほどではないかも)が、一服の清涼剤。 とはいえ決して重苦しいわけでもないし、なんとなくライトノベル的な印象もあったり。 面白かったので、二巻も購入。 ただ、別のブログでも話していたのですが、個人的にはひねりのある『タフの方舟』のほうが好みだなー、と。(などと言っていたら、二巻がべらぼうに面白かったっす。うわー)
2008年10月18日
http://www.amazon.co.jp/%E7%AB%9C%E3%81%A8%E5%AE%99-%E5%B9%BB%E7%8B%BCFANTASIA-NOVELS-T-3-1/dp/434481438X/ref=sr_1_4?ie=UTF8&s=books&qid=1222568934&sr=8-4 一年半ぶりです(^^;) よろしくお願いします。http://item.rakuten.co.jp/book/5861872/ こちらからでも。
2008年09月28日
ご無沙汰していました。 あっというまに月日は流れていきますね・・・。 ここんとこSFを中心によみふけっておりましたので、追々アップしていきます。 さて、近況予告で狂喜乱舞したのが、以下。 ◇『神の家の災い』 ポール・ドハティー著/古賀弥生訳アセルスタンと検死官、修道士連続殺人に挑む。時代ミステリ第3弾。【創元推理文庫】(ファンタジー)◇『金剛石のレンズ』 フィッツ=ジェイムズ・オブライエン著/大瀧啓裕訳小説の魔術師と称された幻想作家、オブライエンの傑作短編集。◇『囚われの貴婦人』(仮) ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著/原島文世訳英国児童文学の女王ジョーンズの不思議な味わいのファンタジー。◇『タイタス・クロウ変容行』(仮) ブライアン・ラムレイ著/夏来健次訳邪神狩人、異郷より帰還す。クトゥルー神話の新境地を拓くシリーズ第2弾。【創元SF文庫】◇『レモン月夜の宇宙船』 野田昌宏著今年惜しまれつつ亡くなった著者の第一短編集を大幅に増補して刊行。 もう創元推理文庫についていくしかないですなあ…。
2008年09月16日
三月末に無事に引っ越ししました。 モノが大量に溢れているのは自業自得なのですが・・・疲れました。 引っ越しというのは、何かとトラブルがありますね。 トラブル続きで、未だに毎日最低一個以上はイヤなことがあります。 うーむ。氏神様の神社にお参りにいってこなくちゃ。 四月に入り、新年度がはじまってしまいました。今年も忙しそうです。 表と裏と、二つのお仕事、精一杯頑張ります。 ところで、また東京に行きます。今度は五月半ば。二泊三日で、今のところ初日以外は空いているので、十年ぶりくらいに香港仲間と夕食でも・・・というお話に。わーい。 これからあちこちコンタクトをとってみますが、問題は「どこまでが社交辞令か判断できない」ということでしょうか。 「東京にお越しの際にはぜひご連絡を」 これってどう解釈したものやら。連絡しても無視されたらなんとも互いに気まずいし。かといって、相手が本気でご厚意でおっしゃってくださるなら、有り難いので一度はお会いしたい、とか思うし。 メールや電話だけのおつきあいの方(仕事関係)の場合、どこまでが本音なのか。見極めできなくて、結局、声をかけることができぬままに歳月は流れていくのでした・・・。
2008年04月08日
お引っ越しを三月下旬に控えているので、そろそろ箱詰めしないと・・という本・DVDがすごい量で青息吐息。いや、だからといって手放せない性格なんで(笑)持って行きますとも! 本は延々と「司政官 全短編」を読み続けています。分厚いし、みっちり詰まっているし、考えるところもあって、なかなか気楽にサクサク読み進めることが出来ません。おかげでスタンバイ状態の本がどんどん積ん読に・・・わーお。 ちなみに3月はじめに二泊三日で東京に行く予定。空き時間を利用して神保町に繰り出すか、はたまた文具店巡りをするか、それとも美術館・博物館巡りをするか・・・むう。思案のしどころですな。 今のところ最終日がまるっと空いているので、フライトまで有効活用したいところ。さてさて、どうしましょうねえ。
2008年02月23日
でも仕事の関係で、朝から晩まで職場に缶詰状態。 帰宅も夜11時頃らしいので、ケーキも買えない! ・・・・まあ、無事に一年過ごせてよかった、ということで(^^)Y
2008年02月08日
一昨日、本屋に行ったら発見して衝動買い。 「司政官 全短編」(眉村卓/創元推理文庫) すんごく分厚いのと、丁寧に読む必要があるのとで、少々お時間がかかる予感。 昔読んだことがあるのだけれど、学生時代と社会人の今とでは、感じることが違うのではないかと期待。 昔、一度だけ眉村先生にお会いしたことがあります(自慢)。その時にかけていただいたお言葉は、今でも宝物です。 そんなわけで、じっくり読んでいくつもりです。楽しみ楽しみ。
2008年02月06日
http://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3826 近刊です。 「カーナッキ」ですよ、あの「カーナッキ」!! それも初邦訳作品もあるとのこと。感涙です。 さらに楽しみなのは http://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3827 だったりして。 http://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3828 も買いますよ、もちろん。 んで、毎年購入してるので http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/111455.html も、絶対に確保せねば。 http://www.hayakawa-online.co.jp/product/issue_schedules/paperback/list.html 寺田克也さんのイラストで復活する ベスターの「虎よ、虎よ!」も、旧版持ってるけど、絶対に買わなくては。 ものすごく好きな作品です。 さらに「兇天使」ですよ、お客さん! やっぱり持ってるけど、新版もほしいーっ。 http://www.hayakawa-online.co.jp/product/issue_schedules/hpb/list.html ファン・ヒューリックのディー判事ものもも未訳長編ということで楽しみ。 ・・・引っ越しを控えて、本とDVDのものすごい量に、一人暮らしにもかかわらず、引っ越し会社の見積もりで「4トントラック一台分ですね」と言い渡されたんですが。 買っちゃうだろーなー。最近、本って買いそびれると入手しにくいし。 うーん。困ったものですね。
2008年02月04日
「遺跡の声」(堀晃/創元推理文庫) 以前、何作か読んだことがあって、気になっていたシリーズ。ふと見ると文庫で出ていたので、大喜びして買ったものの、最近まで積ん読状態。 やっとこさで読み返すと・・・いやあ、いい作品です。 ストーリーは毎回どこか郷愁を感じるなんとも「良きSF小説」といったテイストで、大好き。キャラクターは淡々としているようで、その実さまざまな感情を押し殺している。(というか第1話と最終話が泣ける! 泣けるっちゅーか、泣いた・・・。自分が立ち入ることのない場所が増えた、っつーやつ。あれがもう・・・うううう) たぶんものすごくしっかりハードSFしているのでしょうが、典型的文系脳の私でも楽しむことができて、その点でも有り難い。 そんなわけで、しみじみと読みふけってしまいました。 一気読みはもったいないので、一日1話、という形で。 ハードSF好きの方はもちろん、そうでない方にも読みやすい、良質のSFです。 個人的に、スタニスワフ・レムを思い出しました。
2008年02月03日
北方水滸伝11-15巻(集英社文庫/北方謙三) うわああ、どんどんお亡くなりになっております。 どの死に様(生き様)も印象深くて、とてもとてもベストなんぞ選べない状況になってきました。それでも敢えて、無理に選ぶとしたら。1 張平 盗み癖のある張平に対する父親の情。泣ける。さらには楊令との兄弟のような感情のやりとり。苦悩しながら、なんとかして立ち直ろうとあがく少年の姿が、胸に迫ります。しかし楊令、立派になりすぎ。王進先生、あれでは楊令は一般社会で暮らすのは大変ですよう!2 杜興 駄目だ、杜興の親父がかっこよすぎる。大切な坊ちゃん(というにはトシをくっていますが)の死で意気消沈しているのも、可哀相すぎる。いやいや、なんていいキャラなんだ、杜興! 熟年キャラ万歳!!3 朱仝 雷横と共に泣けた。この二人は双璧。たとえるならロイエンタールとミッターマイヤーのような。あまりにも雄々しく、壮絶。言葉もなく、呆然としてしまった・・・。4 李逵 無垢なるもの、汚れなきもの、聖性さえ感じる存在。ここまでくると、可愛いを通り越して、「人外」とさえ思われてきます。宋江の父親に対する態度がまたなんとも。自分の作った料理を食べてくれないとわんわん泣く様なんて、もうもう・・・ぎゅーっ。5 燕青 ようやく全面に出てきてドキドキ。原典でも実は一番好きなキャラクターだったので。最初、男色疑惑があった時には文字通りひっくり返って「あほなー」と叫びましたが、後にきちんと説明されてほっとしました。いやいや、燕青さまはやっぱり二枚目じゃなくちゃ。 番外編。 すべてのキャラの生き死にに関わるシーン。楽和も悲しかったし(特に馬麟が鉄笛の音色を響かせるのがもう・・)、穆弘の風に遮られた・・・というシーンとか、いつのまにか力尽きていた欧鵬とか、やめろ! という声の届かなかった朱武とか、じっくりと己の死を観察しつづけた樊瑞とか・・・挙げるときりがありません。 「楊令伝」へのつながりを意識させる、次世代の若者が次々と登場しはじめているのも、こちらの「水滸伝」が終焉に向かっている兆しでもあって。 切ないです。
2008年01月31日
TVドラマ「SP」 毎週土曜日、深夜枠の「SP」をとても楽しみに見ていました。 ただ時々都合で見れなかったりしたので、番組終了後、迷わずDVDを予約(笑) 日本のドラマでDVDを買うのって・・もしかしたら初めて? かも。 非常にスタイリッシュな画像と音楽がかっこよく、どこか香港映画ぽい雰囲気。 さらに個性豊かな登場人物もきちんと描き分けられており、内容もシビア。 わくわくして見ていました。 味方だと思っていたあの方が、実は黒幕ですか? という最終回のラストに、「うわあああ、つ、続きを早く見せてくれ!」とじたばた。 主人公もこのままでは日常生活を普通に営むのは難しくなりそうですし。 いろいろな意味で、ギリギリ状態の張りつめたドラマです。 これは面白かった! シリーズ化して放映してほしいですね。ただし、質を重視しているのが伝わってくるので、焦らずに続編を作成してほしいです。早く見たいのは本音ですが(笑)
2008年01月29日
「摂氏零度の少女」(新堂冬樹/幻冬社) 昨年末に読んだ本。実際に起こった、女子高生が母親を毒殺しようとした事件に基づいて書かれた小説。 こういう実録風のものはけっこう好きなんだけれど・・・今回は残念ながら、感性がズレていた模様>私と作者が。 自分の十代を思い出すと、ヒリヒリして突き刺すような痛みと、凍えるような絶望、そんな中であがき苦しむ心がすぐに眼前に浮かび上がってくる。 主人公が自分を「ぼく」としたのは、初恋だとか男性への恋心とかそんなんではないと思う。十代の私も「ぼく」と名乗り、「ぼく」と記していた。 それは「女」という枠にはめられることへの拒絶、男でもない女でもない、ただ「自分」としての存在。それなのに「女性」としての生き方を要求される。違う、私は「女」でも「男」でもない、ただの「私」だ。中性でありたいのだ! 閉塞感。 そんな中から主人公は「ぼく」を名乗ったのだ、と私は思う。(自分の体験談からいえば) 母親を冷徹に観察し、毒を盛っていくさまも、もちろん私は考えもしなかったことだが、しかし理解できる部分が確かにある。十代の私は犯罪に興味を持ち、特に世界中の殺人に関する書物を読みあさった。おこづかいをためて「マーダー・ケース・ブック」(雑誌)をコンプリートし、暗記するほどに読み込んだ。 親からは「精神的に問題があるのではないか」と本気で心配されたが、そういうものではなくて。 私は何かを打ち砕きたかった。 何かを壊したかった。 何かから脱したかった。 それが何なのかは分からず、ただ私はもがき苦しんだ。 そんな十代だった。 ・・・この「摂氏零度の少女」には残念ながら、そんな内面の葛藤や苦悩が描かれていない。むしろ主人公はどこか壊れた「怪物」だ。 そうではない、と私は思う。 怪物ではなくて。 どこにでもいる当たり前の十代の少女。 それが何かのきっかけに暴発してしまう。 ただ、それだけのこと。 それだけのことではないのか、と。 ・・・むろん、私の個人的な思いこみにすぎないのだろうけれど。 (愚痴)こういう小説なら、書きたいし書けるんですけどね。くらーくなるしヒリヒリした痛い話だけれど。でも私にくるのは全然異なるタイプの話の依頼ばかり。どなたか、青春小説書かせてくださいよーう。
2008年01月25日
「北方水滸伝」6-10巻(集英社文庫/北方謙三) 熱くなって参りました。 水滸伝は元来、英雄が集まるまでが楽しいのであって、それから先はしりつぼみ・・というのが原典の印象です。 しかし、北方水滸伝は集まるまでに全員が生きているわけではありません。楊志の壮絶な死をはじめとして、次々と戦死もしくは事故死していきます。 というわけで、5-10巻でのマイ・ベスト。1.雷横の死ぬシーン。 「愉しかったな」に泣けました。どうして、こんなに表現が素晴らしいのでせう。 まいりました。2.鄭天寿の楊令への思い 懐いっぱいに薬草を詰め込んで・・・うをををを。泣けました。戦死じゃなくても、人は死ぬ、という当たり前のことが、実は当たり前ではないように思えている読者に対して、ガツンと一撃。3.秦明さま 単に渋すぎ。かっこよすぎ。このみすぎ。やばー。奥様と幸せになればいいのだけれど・・何せ水滸伝なんで・・・。4.宣賛、杜興、解珍 このタイプのキャラがどうもツボらしいことを自覚する。トップではなく、なんというか執事タイプ? そういえば「ジーヴス」も大好きだしなあ・・・。主従燃え(萌えではない)らしいことが判明。いやいや、どこか屈折した、参謀タイプというのはいいですな。5.李富の変貌 元々好きなキャラクターなんですが、愛する女性を失ってからの彼がいい。 青蓮寺を背負って立つ男になるでせう。 さりげに洪清もいい味ですな。 その他。 どのキャラも死に際で泣かされます。んでもって、なぜに李逵があれほどまでに可愛らしいのでしょう・・嗚呼。可愛すぎて、おばさん、かいぐりしたくなってしまうではありませぬか。はっきり言って、最も原典からかけ離れた性格かも・・。 そんなわけで引き続き読み進めております。 16巻が出ましたね。全19巻ですから、そろそろバタバタと死に初めておりまするよ。 うあう。 『楊令伝』も同時進行で読んでいるので、誰が亡くなったとか誰が生き残ったとか分かっていて、切ないかも・・・。 しかし一行一行「すごいすごい」と血湧き肉躍る感覚というのもなかなかないことなので、ありがたく読ませていただきます。
2008年01月22日
直木賞受賞が桜庭一樹さんとのこと。 おめでとうございます。 新人賞受賞作からぼちぼち読んでいて、最近は積ん読傾向なんですが(でも買ってますよ)、そういう作家さんが受賞されると、なんだか嬉しいものですね。 今までにもコバルト出身の作家さんが何人も直木賞をとっておられますが、みんな「コバルトを卒業」した後に受賞されているのがポイント。 それに対して桜庭さんは、大人向けとライトノベルを同時に執筆されながらの受賞で、これはちょっと珍しいかもしれませんね。 現役ライトノベル作家が受賞というのは、やっぱりめでたい。 ライトノベルというと、どうしても低く見られがちですが、とても良いお話を書かれる方、上手い方はたくさんおられるわけで。 これを機に、どんどんと領域の垣根を崩していってほしいものです。 芥川賞受賞の作家さんも何作か読んだような・・・。確か短編。(ちょっと記憶があいまい) なににせよ、何だかちょっとばかり、いつもより身近に感じた直木賞報道でした。
2008年01月17日
「岳飛伝」(田中芳樹編訳/講談社新書全五巻・講談社文庫現在三巻まで) 岳飛というと、中国最大の悲劇の英雄。 私も「尊敬する人物を二名挙げよ」と言われたら、岳飛と包公を挙げる。 で、原書でも読んでいたし、ドラマなどもたくさん見ていたこともあり、「岳飛伝」の編訳に手を出すのは、実はちょっと勇気が必要だった。 思い入れがありすぎて(^^;) 実際に読み始めると、きちんと整理されていて、枝葉末節が省略され、必要最小限の加筆がなされていて、とても読みやすかった。 どこのだれのなにという本とは言わないけれど、原典から大きく逸脱しまくって、キャラの性格まで変えてしまったものがあったなあ。過去にそういうのに出会って、ひどく憤慨した覚えがあるので(創作、とか編訳、とかハッキリ打ち出していれば問題ないのですが)。 そういう意味では全く何の心配もなく、最愛の湯懐さまもかっこいいし、道化キャラの牛親子も生き生きとしているし。 すっかりはまって、二読、三読とくり返してしまったのでした。 いやあ、楽しかったなあ。 また原書を読み返してみよーっと。
2008年01月15日
「広辞苑 第六版」 を思わず先ほど衝動買い。15パーセントオフだったし、今買えば予約特典もつけてくれると言われて・・つい。 ちなみに職場には第一版が置いてあります。家にも、亡き父が使っていた広辞苑があるのですが、何版だったかなー。 家にお持ち帰りするので、机上版はやめてコンパクトなほうにしました。 それでも重いですが・・・楽しみなので。ちょっとうきうき。 楽しく辞書を活用しながら、ちまちまと文章を書き連ねていきたいと思います。
2008年01月11日
あけました、ついに仕事始めです。 というわけで、本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。 今年の目標は「とにかく仕上げる」です。 んで「とにかく提出する」です。 ・・・ってなんだか長期休暇あけの学生みたいな台詞ですね(^^;) あとは引っ越し予定なので、ちゃきちゃき片付け・整理して、春からまた新しい環境で頑張りたいと思います。(札幌からは動きません)
2008年01月07日
「水滸伝」(北方謙三/集英社文庫) 1-5巻 私は中国物には格別な思い入れがあって、頑固な原書主義であります。 そんなわけで、日本人が書いた、もしくはアレンジした中国物はなかなか読むことができませんでした。 というのも、いちいち気になったり、引っかかったりするのです。 そんなわけで、素晴らしいという評判や友人の薦めがありながらも、なかなか手に取ることができなかったのが、この「水滸伝」。 小学生の時に駒田先生翻訳「水滸伝」に出会い、夢中になった身としては、やはり原書に思い入れがあったわけです。 で、あんまり周囲が熱く語るのでそれでは、と一冊手にとってみたところ・・・一気に文庫本を全巻(発売しているものだけですが)注文しておりました。 何が凄いって、完全に原作をバラバラに分解し、そのエッセンスを抜き出し、自家薬籠中のものとし、新たに一から構築し直したところ。そして日本人の、日本人による、日本人のための精神構造と理由付け、動機付け。 普通に読めば、絶対に中国人ではない精神構造をしているキャラクターたちなのですが、日本人ならば納得できるんですよね。それを意識して、意図的にやっているのも凄い。 というわけで、とりあえず五冊分からのマイベスト。(1) 楊志と妻子のシーン。 出会いから壮絶なラストまで、楊志の人間的な魅力が書物の中からあふれ出しておりまし たよ。こんな漢なら誰でも惚れます! そして妻も健気なら、子供の楊令がまた・・・。彼 の今後については「楊令伝」もあることですし。(こちらは待てなくてハードカバーで集め てます)(2) 武松と藩金連の純愛? いやもう、原作のイメージ強くて、さらに「金瓶梅」のイメージも強いので、藩金連とい ったら淫乱でしたたかな、でもちょっと憎めない部分もある悪女、というキャラがこびりつ いていました。まさかそう来るとは! いやもう、根底から崩さないとこんなストーリーや キャラは出てこないです。すごい。そして、二人の関係がまた切ない。武松の人間性にもぐ っと深みが出て、その後の彼の奥深さときたら。泣けます。(3) 石秀 原作にこんなヤツいたっけ、というぐらい印象の薄い人だったのが、一気にリアルになっ て飛び込んで参りました。致死軍で苦悩する彼の弱さは「ひと」としての優しさ、情愛につ ながるもの。だからこそ楊志を失った楊令を思いやることができる。彼の死も早かったな あ。ただ、絶対に早死にキャラだという確信はありましたが(^^;) おまけで周通もお疲れ 様。 林冲の話も、魯智深(渋くなりすぎ!!かっこいい!)も李逵(かわいい!!)もとにかくどのキャラもすごく良くて、既に脳裏から原作が消え始めております。やばい、やばすぎる。 李富もいいキャラだしなー。あと、原作で大好きだった李俊とか阮三兄弟とかも活躍していて嬉しい。ただしやはり宋江は個人的に受け付けないままですね。 明代にまとめられた「水滸伝」や「三国志演義」は、当時の知識人がまとめたものであって、それは明代の持つ「理想の君主像」が多分に反映されています。 宋江しかり劉備しかり。だから、二人とも本来はもっと野蛮でバーバラスだったにも関わらず、あんなへなちょこ(失礼!)に変貌してしまったのですよね。 宋代などの講談や地方劇などを見ていると、もっと乱暴な劉備が出てくるわけで、史実としてはそっちのほうが近いのだろうなあ、と思っています。 何はともあれ、読まず嫌いは駄目ですね、と深く反省。 北方水滸伝はちょっとお休みして、年末年始は田中芳樹中国物をまとめ読む予定。(こちらは既読のものが多いのですが、読み返しということで)
2007年12月21日
VCD「忠義群英」 記憶が確かなら15年くらい前に、当時の香港映画仲間からコピーしてもらってビデオで見た作品。「荒野の用心棒」というか「七人の侍」というか、まあそれらのパクリ、香港版です。 主役がアダム・チェンでまーたカッコイイのですわ。最後しか活躍しないし、敵との約束を破って殺そうとした時に「恥ずかしくないのか」と罵られ、「約束を破るのは天に顔向けできない。しかしおまえを逃がせば、死んでいった兄弟たちに顔向けできない。オレはおまえを殺してもそのあと自殺する。そうすれば義理は果たせる!」とかなんとか啖呵をきるわけですな。 ところがいざ勝つと、仲間が「自殺する義理なんてないよ。道理がないってば」と一言進言したとたんに「そうか道理がないか」とあっさり自殺をやめてしまうという(笑) 最後の最後で脱力しましたよ。 今回も、仕事の関係で見たのですが(というか若者たちに見せた)、中国語と英語の字幕がついていても、若い人たちには難しかったらしく、あちこちで解説をしたり同時通訳する羽目に。うがー。 貧しい農村を襲う軍人崩れの夜盗たち。農民に雇われて(というか元軍人の誇りで無料奉仕)体調が立ち上がり(これが前述のアダム・チェン)、六人の仲間を集める。一人だけ口八丁のお調子者が混ざるのもお約束? ちなみに演じていたのは、トニー・レオン。こちこちの警官?なのがジャッキー・チュン。妻を失った花火師? がマク・シウチン。となかなかにそうそうたるメンバー。知った顔ばかりで、かれらの若い頃というのも面白いかも。 初めて見たときは広東語だったせいで、完璧には分からなかったのですが、今回は大陸版つまり中国語(普通語)だったこともあり、非常に良く内容が分かって、台詞の1つ1つに反応してたり。 いやあいい作品ですわ。やっぱり好きだなあ、この作品。
2007年12月18日
DVD「初恋の来た道」 チャン・ツィイーのデビュー作。 仕事の関係で久しぶりに見たのだけれど、何回も見ている割になかなか面白い。 18歳の農村の娘が、やってきた青年教師(20歳)に一目惚れし、恋をかなえようと頑張る話で、チャン・イーモウ監督の両親の話でもあったり。 とにかく色彩と風景が美しい。農村の風景がこれほどまでに色鮮やかに、そして心理描写をも表現しているとは。 チャン・ツィイーはこの時はまだまだ幼くて、泥臭さが残っている。それも今となっては懐かしい。まさかこの後、ハリウッド・デビューして国際的女優になるとは・・想像もしなかった(^^;) コン・リーといい、なんとなく山口百恵ぽいよね、と思うんだけど。 ヒーロー役の俳優さんは、この映画ではそんなにカッコよく思わなかったのに、別のドラマではとても生き生きして、感じがよろしゅうございました。確かこちらもこの映画がデビューじゃなかったっけ(うろ覚え)。 それにしても、ヒロインの大胆な? アプローチは、ほほえましいを通り越して、ちょっと引くかなあ。若い人たちは爆笑しながら見てましたけどね。
2007年12月17日
なにやらバタバタしていて、本やDVDの感想を書くヒマがなくて、またもや長期欠席。 お恥ずかしい。 というわけで、本日、お昼休みに職場にある小さな本屋さんで購入したもの。「山本周五郎探偵小説集3 怪奇探偵小説」(作品社) 山本周五郎氏のファンでもあるし、探偵ものが好きで、なおかつ「怪奇」とついたら買うしかないでしょう。 というかこんなシリーズが出ていたのですね。知らなかった・・・不覚。 もしかしたらシリーズ全部買ってしまうかも。 ちなみに中学生だったか国語の教科書に「鼓くらべ」という作品が載っていて、短いながらも素晴らしく含蓄の深い内容に、子供ながらに感動。親に頼んで何冊か文庫を買ってもらって、必死で読んだものです。 それ以来、大好きな作家さんの一人です。「ヨーロッパをさすらう異形の物語」上/下 (池上俊一監修・柏書房) まず監修者の著作が好きで、何冊も持っていること。加えてタイトルが魅力的だったこと。手にとってぱらぱら見てみると、簡単すぎずかといって読みやすそうな印象だったこと。 などからおもわず衝動買い。 こういうテーマってものすごく好き。神話とか伝説とか。いいですよね。そもそもさすらいの吟遊詩人とか、貴子流離譚とか、とにかく好きなもんでして。 私のツボです。 そういや、タイプはことなれど水戸黄門伝説も放浪に入るのかしらん(笑) 中国のさすらい人伝説とかも大好きで、ひそかにはまり中です。 自分の中にも思い切り「ひきこもり」の部分と、正反対なまでの「放浪癖」の部分と。同居しているのが自覚されて仕方がありません。 読んだらそのうちに、また感想などをアップします。たぶん。
2007年12月13日
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン3」 むーむむむ。ワールドエンドってどんなところか期待していたら、ちっともたいしたことがなくて、ガッカリ。ヘボすぎる。 簡単にキャプテン・ジャックが復活したのにもガッカリ。 三部作すべて映画館で見たのだけれど、DVDを買ったのはパート1のみ。個人的にはパート1が一番面白かったな。パート2は単なるドタバタ劇に思えたし、パート3は広げすぎた風呂敷が、きちんとたためなかった、という印象。 とても楽しみにしていた周潤發も、あれだけかい! みたいな。發仔目当てだったのになー。悪役でもなければ良い役でもなく、中途半端で、亜州影帝よ、どこに行ってしまった・・という感じか。 とはいえ、ヒーロー・ヒロインのカップルが、戦闘中に結婚を誓うシーンとかは好きだったし、海の女神(だっけ)の話も好きでした。ラストシーンが良かったな。子供と友に歩むヒロイン。そこへ、約束の時が来て、海の中から現れるヒーロー! 年齢差なんて関係ないのかな、と、それは気になりましたが。 でも完全なハッピーエンドでない、というのは、有る意味では消化不良な方もいたかもしれませんねー。むむむ。 いろんな意味で「むむむ」の一作でした。 いや、嫌いではないのだけれど・・・むむむ。
2007年11月15日
映画「300」 筋肉好きならば、これは外してはあかんでしょ。 というか、周囲から賛美の声ばかりが聞こえてきたので、ちょうど仕事が大変だった時期にもかかわらず、いそいそと見に行った作品。 んで。 わあああああああ。 すげえ。 えーとえーとえーと。目の保養? マッチョでムキムキ、パンツとマントというプロレスラー?みたいなおっさん、兄ちゃんたちが、戦いまくる肉弾戦の物語です。 わーははは、好みすぎる!! と思ったら、原作がアメコミでした。アメコミの映画化作品とは、すこぶる相性がいいので、なるほどーと納得。 個人的には片目になったおじさんと、キレてる長髪若者くんがお気に入り。 映画を見ながら、脳内では「こんなノリで『コナン・ザ・グレート』やってくんないかなあ」とわくわくしていたのでした。 やっぱり戦闘は、肉弾戦でなくっちゃ!
2007年11月14日
映画「ダイ・ハード4.0」 このシリーズは大好きで、パート2からは全部映画館で見ているし、DVDもそろえています。といっても、一番好きだったのはパート1かなあ。 あまり期待せずに見に行った「4.0」ですが、予想外に面白くて、素直に楽しめました。まあ「ありえなーい」というようなシーンが多かったのですが、それすらも楽しむ、という感じで。 とはいえ、マクレーン刑事、離婚してしまったのね。これまでは別れそうで、でも事件がきっかけでよりを戻して・・の繰り返しだったのに。代わりに娘との関係がそんな感じになりましたが。 娘とうまくいきそうなコンピューターオタクくんもいい味でしたが、個人的にはもっとオタクの、ママと住んでる根性なしの、おデブなハッカーくんが良かったです。典型的なタイプで、あそこまであからさまにされると、逆に笑ってしまう。 そんなわけで、特典つきのDVDも予約してしまったので、そろそろ届くかな。届いたらまたじっくりと見直したいと思います。 ブルース・ウィリス、「こちらブルームーン探偵社」の頃から好きなんで(子供の時家族で、夕食をとりながらテレビで見ていたのです)、これからも彼の出る作品は見続けるだろうなあ。 ちなみに駄作の誉れ高い?「ハドソン・ホーク」なんかも好きだったりします(笑)
2007年11月13日
しばらくしたら消します。 今年に入って、いろいろと忙しかったこともあり、心身共に疲れたようで、ちょこちょこ寝込んでいました。あと、頑張っても頑張っても頭がちっとも働かないとか(いつものこと?)。 そんなわけで不義理をしてしまったり・・・。とほほ。 先週もまるまる四日間、ウイルス性胃腸炎で完全ダウン。高熱と頭痛と腹痛と嘔吐でのたうちました。おそろしや・・。 ようやく少し回復してきたので、これからはバランスを整えつつ、書いても書いても気に入らなくて消してばかり(号泣)というものにも、再チャレンジしたいと思っています。(とっくに見捨てられた可能性:99%。ですが。それでもとにかく仕上げたいので) めげずに地道にひたすらコツコツやりますわー。
2007年11月12日
「トランスフォーマー」 ずいぶん前のことになりますが、今年見た映画についても。 というわけで、予告編で血湧き肉躍り、迷わず前売り券を購入したら、変形ボールペンがついていました(笑) そりゃ喋ってくれたら嬉しいけどね。 それはとっとと弟にプレゼントして、映画を鑑賞。 個人的にはかなり好きかな。ロボットものが好きで、「ナイトライダー」が好き・・とくれば、ツボでしょ。一番笑い転げたのが、主人公の庭で必死に隠れようとしている彼ら。 可愛すぎる!! あとヒロインつええ。ヒーローが駄目男くんの成長に対して、ヒロインは最初から最後までぶっちぎりにカッコイイ。戦う女性というかなんというか。最近このテのヒロインって多いなあ。 ただ時間的にちと長かったので疲れてしまったのと、トランスフォーマー戦闘シーンがめまぐるしくて、なにがどうなっているか分からず、目も頭もついていけず・・挙げ句にちと吐き気まで。 もう少し見やすい戦闘シーンだと嬉しかったのだけれど。 とはいえ、もし続編が出たら迷わず見に行ってしまいそうです。 可愛いよね、トランスフォーマーたち! そんなわけで、おまけつきDVDもとうに予約済みです。・・・あほやなあ。
2007年11月11日
「ちりとてちん」 落語はそれほど熱心なファンというわけではなかったのだけれど(と言っても子供の頃から笑点を見ているとか、i-Podに実は落語が入ってるとか・笑)、さて、どうなるかな、と楽しみなのが、朝のNHK連続テレビドラマ。 ヒロインの前向きでドジでコンプレックスのかたまり、というところが、妙に共感できて応援しているところ。といっても、毎回毎回あんなにめんたまをひんむかなくてもいいと思うけれど。ちょっとオーバーアクションな気もする・・。「一昔前の少女漫画の主人公みたいだ」と知り合いに指摘され、なるほどー、と納得。 しかし問題は仕事でほとんど見られず、週に二、三回が限度。あとはネットであらすじを追うというのが残念。再放送、やってないかな。うちはBSは見られないんで、それ以外で。
2007年11月09日
DVD「恐怖劇場 アンバランス」 忙しさにかまけてこちらの更新をすっかり忘れておりました。 半年あきましたが、ぼちぼちDVDを見たり映画館に行ったり、本を読んだりしていました。 とはいえ、バタバタしていてなかなかゆっくりできなかったのも事実です。 というわけで復活第一弾は、近頃はまっているドラマ。 古い日本のドラマで、円谷プロ製作。「怪奇大作戦」好きの私としては、とにかくこの「恐怖劇場」を見たくてたまらなかったのに、幻となっておりました。 が、先日なにげに検索したらDVDが発売されているではありませぬか! というわけで六枚一気買い。 現在三枚まで見ましたが、印象深いのは「地方紙を買う女」。名作の誉れ高い、というのも納得でき、推理あり人間心理あり、と見応え充分でした。不幸な女性が起こした行動。それにしつこく食らいつく(たぶん)売れない作家。やめておけという声も無視して、女を追い続けた結果は・・。作家は好奇心のために何を得て、何を失ったのか。 同じ書き物をしている身としては、なんだかものすごく身につまされました。 あと、社会の無関心さは今も昔も変わらない・・ということで「夜が明けたら」。いやもう、父親の心境を思いやると・・泣ける。ひとごとではなく、いつ巻き込まれるか、そしていつ傍観者になるか分からない、というのが、ひしひしと伝わってきます。 「殺しのゲーム」は、予想通りの展開にもかかわらず、人間心理を巧みに描いており、見入ってしまった作品。「怪奇大作戦」のように不可思議なことが中心ではなく、この「恐怖劇場」はどちらかというと、人間心理、人間の「業」に注目しているのではないか、と思うのです。 とはいえ、「死を予告する女」は正統な?ホラー短編。歌声がとても効果的で、特に電話をかけると延々と女性の歌声が・・というのが、常套手段でありながらも、ぞくりとさせられました。 というわけで、残り三枚、楽しみに見たいと思います。
2007年11月07日
今週の「風林火山」。 えーと、由布姫。あれってツンデレですか? いやもう、勘助、翻弄されまくりで、正直とても哀れでした。 個人的には三条さんよいしょ。性格が良すぎです。将来確実に苦労しそうです。由布姫の気性の激しさを考えると・・・こわっ。 輿の中で自害した侍女がものすごく可哀相でした。ばれぬように、うめき声すらたてなかったんだろうなあ・・。姫、わがまますぎ。 あとは「立った立った」に爆笑。あんたはクララ(ハイジ)か! しかし今年のNHK大河はだれることなく、飽きることなく。面白いですなあ。
2007年05月27日
「銀河ヒッチハイクガイド」(2005) 前から興味があって、やっと見ることが出来た作品。 なんというか、「宇宙船レッドドワーフ号」をもう少しおとなしくした感じとでも言おうか。(レッドドワーフは下ネタ満載でやばすぎますが・・・) 最後の地球人となった主人公(パジャマ姿)、彼の友人(宇宙人)が、宇宙バイパス工事のために破壊された地球から逃れ、銀河をヒッチハイクしていくというストーリー。 うーん、ばかばかしくて笑える部分もあるのだけれど。 どうもついつい、「レッドドワーフ」と比べてしまって「まだまだ甘いな」と思ってしまう自分が。 原作小説の評価はかなり高いので、まずはそちらから読んでみようかな。 ただ、惑星製造に関するネタはちょいと面白かったです。
2007年05月25日
「虹をつかむ妖精」(ジェイムズ・サーバー/早川書房) 異色作家短編集14。 なんとも奇妙な味わいの作品集。ホラーありSfありミステリありショートショートあり。さまざまなジャンルがごったまぜになっていて、ジャンル分け不可能。 まさに「異色作家」といえよう。 イラストがやたらと可愛くて味があるな、と思っていたら、どうやら作者のものらしい。 特に犬のイラストがものすごく可愛い。犬好きなのは間違いない?! 奇妙で不可思議でなんとも形容しがたい作品集。 逆に言えば、予測不可能で面白かったです。
2007年05月24日
DVD「ドクター・フー」シーズン1(2005/イギリス) シーズン1を見終わって一番ショックだったのは、大好きだった九代目ドクターが変更になって、10代目になったこと。若くてハンサムくんになってしまい、演技力もダウン、口癖や性格まで変わってしまった・・。 肉体は生まれ変わっても中身は同じ、という設定のはずなのに。うーむむむ。 九代目のドクターは非常に演技力があり、見ているだけで内心の葛藤や複雑な心理状態、微妙な性格などが伝わり、人間性に深みをだしていた。「人間性」と書いたけれど、宇宙人という設定。外見は人間でも、本当の意味では地球人ではない。そのあたりの、「どこか違う」という違和感も非常にうまく表現していたと思う。 早すぎる役者交替が惜しまれてならない。 タイムトラベル可能、次元移動も可能、という宇宙船ターディス。それは魂を持ち、生きた宇宙船でもあった。 かつてタイム・ロードがドクターを残して全滅した原因となった、ダーレフ族。憎悪のみの感情で動く一族が復活し、最終戦争になる。ローズを帰し、自らは死を覚悟するドクター。だが、ローズは母や元恋人ミッキーの助けを借りて、命をかけてドクターを救いにいく。「わたしのドクター」 ・・・すんごい告白(笑) ドクターのそれを言われたときの表情も、なんともいえず良かった。本来、この「ドクター・フー」シリーズは子供向けということもあり、パートーナーとは恋愛関係にならない、というのが決まりだったらしい。 ところが今回からそれが外れて、ローズ・タイラーはドクターに恋する女の子として設定された。そのせいか、演技力のある老けたドクターはお払い箱に(涙) いろいろと深く、考えさせることも多いストーリー。単純な善悪二元論でもない。簡単に死者が出てしまう。そして、シリーズを通して張り巡らされた伏線。 お子様向けと馬鹿にするなかれ。 かなりSFしてて、なおかつホラー。 今年上半期で見たDVDでは自分的大ヒットかも。
2007年05月23日
備忘録のようなつもりで、地味にちょこちょこと書いているこのブログですが。 果たして定期的に読んでくださっている方はおられるのでしょうか? それとも、たまたま? 一見さん? もっと真面目に書けと言われれば、書きますが・・まあ、気楽にやっていますので(^^;) だいたい、こんなもんを読んでくださる方がいるのかも謎ですし、ましてや定期的にもしくは不定期にちょくちょく来られる方がいるのかはもっと謎。 ・・・などと、ふと疑問に思ってしまいました。 それだけ。
2007年05月21日
「風林火山」 先週は出張で飛行機の中。「あー「風林火山」がーっっ」と思っていたので、土曜日の再放送だけは見逃すまいとスタンバイ。 個人的には三条が切なくて、とても思い入れしてしまった。この女優さん自体、NHKの朝ドラでも可愛いなー、と思っていて、なにげにお気に入りの方なのです。 しかし、「呪いの笛」というサブタイトルはなんだかなー。違うような気が。それこそ「姫の笛」ですね、三条の笛であり、由布の笛であるわけで。 一番笑ったのが、「殿は見目がよいとはいえませぬ」・・・そうか、私だけではなかったか、そう感じていたのは(笑) だんだん普通の? 大河ドラマになってきましたね。当初は腐女子向けドラマなのかとビビっていたのですが(^^;) 要素のない私でさえ、「殿と勘助あやしい?」と勘ぐるほどでしたから(スミマセン) 何はともあれ、一年、しっかり見続けそうです。
2007年05月19日
「ドクター・フー」(2005/イギリス) 以前から興味があった作品。もともとはかなり古いころの人気作品だったとかで、それを新たにリメイクしたのがこのシリーズ。 まだシーズン1の二枚目途中までしか見ていないけれど、あまりに面白いので、途中経過で感想報告をば。 まず主人公のドクター、彼は「心理探偵フィッツ」のビルボローさんだっ! しかし老けたなあ。ていうか、同じ俳優とは思えぬほどに、雰囲気が違う。 「ファンタスティック!」を口癖に、飄々として、好奇心旺盛、それでいて決して完璧ではないタイム・ロード。全滅した宇宙人、唯一の生き残りで、タイムマシンで旅をしつづけるドクター。 そこに現代の19歳のイギリス人少女ローズが加わり、二人の旅が始まる。(今見ているところでは、男の子も加わりそうですな) このドクター、900歳という割には、まだまだ未熟なところもあって、一族を全滅させた敵に出会うと憎悪を剥き出しにする。相手に「おまえのほうがよっぽど俺たちらしい」と皮肉られるほど。 そして、彼の周囲には死がつきまとう。 なんでこんなにいい人が、というゲストキャラが自ら、もしくは必然で? 死んでいく。泣ける話も多くて、特に樹木型宇宙人の女性の時にはほろほろきてしまった。 あとディケンズが出てきたり(作品大好き!)、地球最後の日だったり、いろんな時代、いろんな世界を旅していて、とても楽しい。 完璧ではなく、そして実は孤独で偏屈かもしれない、ドクター。そのキャラクターもむちゃくちゃ好き。大学時代の師匠に、外見も言動もどこかしら似ているからか、余計に親近感が(^^;) もうすぐシーズン2も出るので、それまでにはシーズン1を全部見ておこう、っと。 大人も子供も楽しめる、良質ドラマ。
2007年05月18日
「青い蛇 十六の不気味な物語」(トーマス・オーウェン/創元推理文庫) その前に発売された『黒い玉』がとても良かったので、迷わず購入。 ベルギーを代表する幻想小説家の短編集。 論理的につきつめて考えようとすると、よく分からないというオチもあり、頭をいったんリセットして読み直す。やはり、仕事を引きずったままでは、幻想文学を楽しむことができませんね。 「翡翠の心臓」個人的に「ひやり」とした作品。というのも、実は自分でも心臓ネタを考えていて、ずいぶん前にプロットも通ってかきはじめ・・・一度提出してやり直しになり、それから別の仕事に忙殺されて・・という経緯の未完小説があるので。ちょっと雰囲気も似てたかも。ひやひや。違うアプローチで書き直すしかないかな。 「青い蛇」「雌豚」不条理とでもいおうか。どことなく、カフカぽい印象。特に、私は「青い蛇」に惚れ込んでしまった・・さすが、題名になるだけある、何とも言えない、不安定で落ち着かない話。いいなあ。「雌豚」は読んだことのある作品。うん、想像すればするほど、ものすごくいやーな気持ちに。生理的な嫌悪感がなんとも言えず素晴らしい作品。 「夜の悪女たち」なんてことはない、さらりとした話のようでいて、それでいて面白い。別に魔女とかでなくても、いいんじゃないかな。もしかして暗喩? 女性ってこういう神秘的なイメージがあるかもしれません。 「黒い雌鶏」女性ネタが多いな、と気づく。作者が男性だからなのか、それとも女性と幻想文学とは縁があるからなのか。こちらも、雰囲気を楽しみつつ、ラストでニヤリ。 「鏡」「危機」 どちらもある意味ファム・ファタールと言えるかも。それが成熟した女性であれ、少女であれ。死せる女性であれ、生きた女性であれ。対照的とも思える女性二人がそれぞれの作品に登場するけれど、誰かを破滅させるという点では共通している。個人的には、「危機」の少女が良かったかな。そりゃあもう、男女問わず年齢問わず(笑)。犠牲者の選び方がすごいかも。 どの作品も味わい深く、丁寧に読んでいった作品集。 また少し期間をおいてから、読み直したい一冊です。
2007年05月16日
「漆黒の霊魂」(オーガスト・ダーレス 編/論創社) ダーク・ファンタジー・コレクション5。 ダーレス編、と聞けば買うしかない! というわけでいそいそと購入。 忙しくてなかなか読むことができず、毎晩一編ずつコツコツと読むはめに。 こういうタイプを読み過ぎたせいか、「おお!」という感動はあまりなかったのだけれど(スミマセン)、それでもなんか落ち着く。こういう雰囲気っていいですね。 「影へのキス」(ロバート・プロック)は、大好きな作者ということで期待したものの、最初からオチが見えててちょっと残念。やっぱり「子供にはお菓子を」ぐらい残酷なのがいいな。切れ味ブラックな短編がサイコーですな。 「帰ってきて、ベンおじさん!」(ジョゼフ・ペイン・プレナン)はまんま「猿の手」。どちらの作品が先に発表されたんだろうか。そこんとこが気になる。 「ハイストリートの教会」(ジョン・ラムゼイ・キャンベル)こうでなくっちゃ! クトゥルー神話ぽい雰囲気に満ちた伝統的?手法は大好き。たとえ使い古された、ワンパターンと言われようと好きなものは仕方がない。もう一人称とか残された日記とか、そういうのだけでわくわくしてくるのでありまする。 「ミス・エスパーソン」(スティーヴン・グレンドン)子供の視点、というのが好き。こういうのもパターンなんだろうけれど。これを読みながら、ケッチャムの「隣の家の少女」の時にも、このエスパーソンがいたらなあ・・としみじみ思ってしまった。 「ミドル小島に棲むものは」(ウイリアム・ホープ・ホジスン)作者名を確認せずに読み始め、すぐに「あっホジスンだ」と分かってしまうほど、ホジスンらしい海洋怪奇話。とある日本人作家の作品にも、ものすごく似たシーンがあったのを思い出す。あれも海洋怪奇話だったな・・。 「カーバー・ハウスの怪」(カール・ジャコビ)現在でもありそうな印象。主人公の独白がなんともはや、いい味。「窯」(ジョン・メトカーフ)強迫観念? これもかつてすごくよく似たオチのマンガを読んだ覚えが。中学生の時だったので、とても印象に残っていて、いまでもタイトルと作者名を覚えている。人間の想像力、精神力ってのは、いい意味でもそして悪い意味でも。凄い。 以上、収録作品のうちの気になった幾つかをピックアップ。 読み応えのある、楽しい一冊でした。 このダーク・ファンタジー・コレクション、続きが楽しみです。
2007年05月14日
「バミューダ・トライアングル」(2005/米) 全三話の短い?ドラマ。 バミューダトライアングルの失踪が続き、その謎をとくために四人のスペシャリストが、大金持ちに雇われる。新聞記者、超能力者、学者二人。 その頃、海難事故で唯一の生存者ミーノは不可思議な現象に悩まされていた。覚えのない息子が存在したかと思うと、存在しない世界に戻っていたり。 バミューダ・トライアングルに調査に向かった四人は、海軍に拉致される。 やがて、この現象は第二次世界大戦時に海軍により実施されたフィラデルフィア実験の後遺症だということが判明する。 海軍は次元の裂け目が大きくなってきていると判断し、それを押し戻すバースト計画を推し進めていた。 だが、それは一度失敗に終わり、次元の壁に呑み込まれた新聞記者は、過去をもう一度やり直す。「これは時間の逆流現象だ」 次元の裂け目ではなく、圧力波、時間の逆行だったのだ。 水面に小石を投げた破門が広がるように。 現在がその「時」なのだ。 そして。 という話。 壮大といえば壮大だけれど、なんちゅーか「また軍かよ」みたいな。最近見ていると、黒幕が「軍」だったり「政府」だったり。アメリカってそんなに悪い国なんか(笑) SFを見過ぎているせいか、新鮮味はなく、少し描き足りなかった印象もあったけれど、六時間程度の短さで、よくまとめたし、よく風呂敷を広げたと思う。 学者二人の心が近づき始めていたので、個人的にはハッピーエンドになってほしかったのだが・・そういうオチかい。 ラストがねえ。うーむ、なんというか・・・。ちょっとスッキリしなかったかな。 キャラ的には行方不明者捜索能力を持つスタンが良かったかな。 優しいおじさん、という感じか。常に被害者の少女を案じている様子が印象的だった。 もうちょっと長くして、深く描いてもらえれば、もっともっと面白かったかも。
2007年05月13日
「ミミズクと夜の王」(紅玉いづき/電撃文庫) 非常に評判が高いので、購入してみた作品。 少し年齢が高めの女性作者ではないかな? というのが一読した感想。 少なくとも十代では書けないんじゃないのかな。 電撃文庫というのは幅広い作品を出しているのだなあ、と感じた。 どちらかというと、児童文学、といったほうが良いのかもしれない。 私がもっと若かったら、たとえば小学生や中学生であったなら、おそらくとても好きになっていて、影響も受けたのではないだろうか。 残念ながらトシをとりすぎたので、「悪人が一人もいない」という世界にはどうしても馴染むことができなかった・・・むむむ、もう心が汚れてしまったのか(涙) 若い人たちに読んでもらいたいな、という佳品。
2007年05月12日
「脳と仮想」(茂木健一郎/新潮文庫) 読み終えるのに時間がかかってしまった・・。 一つ一つ、考えながら読んでいたので、数行進むと読むのをやめて思考開始。 自分の経験などと照らし合わせたりしながら、ふむふむ。 いや、冗談抜きに面白かった。 当たり前のように、意識していなかった事柄に対して、意識し直してみる、ということの大切さ。 言葉一つ一つをとっても、それが今までに培ってきた経験、歴史。 それを受け取る側の経験によって、同じ言葉でも意味は変わってくる。 仮想とはそもそも何なのか。 われわれは仮想なしでは生きてはいけない。存在していけない。 しかし仮想を軽んじる傾向にあるのも事実だ。 では。 そもそも仮想とはどういうものなのか。 日常に、そしてすべてに存在している仮想。 考えさせられる一冊。 とても刺激を受けた。 仮想がない世界なんて考えられない、というのは、仮想世界を愛する(笑)私の率直な感想。
2007年05月10日
「エンゼル・ハート」(アメリカ) かつてテレビで放映されていたのを見て、その鮮やかなラストに感嘆し、なおかつルイス・サイファー氏にほれぼれした覚えがある名作。 その後原作の「堕ちた天使」も購入して読みふけったけれど、最近、また急に映画版を見たくなって、DVDを引っ張り出した。 改めてみると、やはり光と陰を効果的に使用した画面が美しく雰囲気がたっぷり。音楽もなかなか。それだけでも充分に満足できるのに、さらにストーリーもキャラクターも好みとくれば。 いいなあ。 特にストーリーも全部知っていて、オチも分かっていて、それでなお楽しめるというのはすごいかな、と。全部分かった上での会話やシーンに、ついにやにやとしてしまう。 ハリー・エンゼルとルイス・サイファーの待ち合わせ場所に教会を選び、汚い言葉を用いるハリーに「ここは教会だよ、慎み給え」と何度も注意するサイファー氏。 ・・・笑った。 しかしサイファー氏の爪ってぴかぴかでとても綺麗。なんかそっちに目がいってしまった。 面白い映画だなあ、としみじみ。またある程度の期間がたったら、見たくなるんだろうな。 これからもそんな作品に出会えることに期待。
2007年05月09日
「図説中国文明史」(全10巻/創元社) 図説、と銘打っているだけあって、これでもかと資料が豊富に掲載されている。 写真、画像など見ているだけでとても楽しい。 フルカラーなので見応えもばっちり。 図版をもとに解説が進むのも面白い。 詳細か、と言われると困るけれど、楽しく学ぶにはもってこいだと思う。 個人的には大歓迎のシリーズ。 よく売れているのか、最近出た巻を買おうとしたらネット書店で一時売り切れていた。 確かに、高すぎないお値段でのこの質・量。 個人所蔵したくなるよね。
2007年05月08日
「グランダンの怪奇事件簿」(シーバーリー・クイン/論創社) DARK FANTASY COLLECTION の一つ。 昔からあちこちで噂ばかりを耳にしていて、実際にはまとめて読んだことのなかった、古典的なオカルトハンター小説集。 ネタとしては確かに今から見ればパターンではあるけれど、現在みたいにオカルト探偵ものが大量に書かれていなかった時代の作品・・とくれば、とても興味深い。 というか、正直めちゃくちゃ面白くて夢中になってしまった。 一番好きなのは、吸血鬼美女と美青年の悲恋。いやもう、ムードたっぷりでよかったです。泣けるなあ。 シリーズ自体もよさげなので、全巻揃えたいな、とうっとり。 既読作品もありますが。せっかくですから。 こういうチャンスにどんどん、未訳作品が翻訳されますように。
2007年05月07日
「エム・ゼロ」一巻から三巻/叶恭弘/集英社 「週刊少年ジャンプ」連載中の漫画。 魔法を使える学生ばかりの高校に、魔法を使えない学生がひょんなことから入学して・・? という話。 ラブコメありアクションあり・・と、楽しい学園魔法マンガ。 受賞作の「BLACK CITY」がジャンプに載って以来ずっとファンなので、とても嬉しい。絵も綺麗だし可愛いし、丁寧。 そんなわけで、楽しみに買い続けているマンガとしては数少ない作家さん。 ぜひ頑張ってつづけていただきたいです。
2007年05月06日
「わたしのなかのあなた」(ジョディー・ピコ/早川書房) 母親から借りた本。 最初実話かと思いびっくりしたが、まあよく考えれば遺伝子をいじくったベビーを誕生させるのは、今の段階ではさすがに駄目だよね。 実際にあった話をもとにして、膨らませて作られた小説らしい。 難病の姉を救うべく、遺伝子操作して姉のドナーとして誕生させられた妹。彼女も家族も、ドナーとなるのが当然だと思い、既にいろいろと提供していた。 しかしある時、妹は両親を訴える。「わたし、もうドナーでいたくない」 なんのために誕生したのか? 自分が臓器を提供しなければ、姉は助からない。だけど。 実は彼女に訴訟を勧めたのは、ほかならぬ姉自身であった・・・。 考えさせられる内容。 ラストあたりで、やっとほのぼのしてほっとしたところで・・・なんじゃそりゃ! という結末。さすがに納得できず、思わず実家に電話。母親に「あのラストはなんなのさーっ」と絶叫すると「そうでしょーっ」と激しい同意が返ってきた(笑) もう少し別のエンディングもあったと思うんだけどなあ。 それまで熱心に読んでいただけに、あのラストには肩すかしをくらいました。 たぶん賛否両論の結末ではないかと。
2007年05月05日
DVD「THE 4400」1,2シーズン 2006/アメリカ かなり面白かった。はやく続きを見たいけれど、まだDVDは発売されてないんだよなー。 世界各国、さまざまな時代で突然行方不明になった4400人が、ある日現在のアメリカに、光に包まれて戻ってくる。 さらわれていた際の記憶はない。 主人公のボールドウィン捜査官の甥ショーンも4400の一人であった。そしてショーンがさらわれた時に側にいた、ボールドウィンの息子カイルは昏睡状態になっていた。 4400人は実は未来にさらわれており、未来の世界は危機に瀕していた。それを救うために、使命を与えられ、選ばれたのである。 現在という時に戻されたのは、この時こそが「危機」に対するターニングポイントであったからだ。 4400の人々はそれぞれに特殊能力を発揮し出す。(発揮しない人も多い)ショーンは治癒能力(及びおそらくは生体エネルギーの吸収?)、少女マイアは予知能力。そしてさらわれた時には妊娠していなかったリリーは、謎の子供イザベラを出産する。イザベラは胎内にいる時から不思議な能力を発揮し、やがては赤ん坊特有?の残酷さと無邪気さを発揮しはじめる。 世間から恐れられ、忌み嫌われる4400。そんな中、4400のメンバーでもある富豪コリアーは、4400の為の施設をつくる。それはまるで新興宗教のようなものであり・・・。 それぞれの人生、家族愛、友情。偏見、苦しみ、癒やし、償い。 様々なテーマがぎっしりと詰まっており、一話一話考えさせられる。シリーズとしても、もちろん面白くSFとしてわくわくさせられる。 「X-File」よりは地に足のついた感じかな。 2シーズン「塔/父親」では、ラヴクラフトの小説が重要な小道具になっていて、思わず驚喜。うん、嬉しいなあ。ほかにも「スタートレック ヴォイジャー」で大好きだったホログラム・ドクター役の俳優さんがゲスト出演していて、これまたいい話だったり。 しかしだんだん政府VS4400?みたいな雰囲気が。戦争ですか? どうしてこう、すぐに政府暗躍、になっちゃうかな。 何はともあれマルコくんがいい味です。
2007年05月04日
「ハマースミスのうじ虫」(ウィリアム・モール/創元推理文庫) 古典的な名作ミステリ、と聞かされたのと、ミステリの師匠が勧めていたので購入。 読み始めたとたん、最初の数行でノックアウトされ動けなくなる。 緻密な心理描写が素晴らしく、緊迫したムードが全編にみなぎっている。一行一行を大切に丁寧に読んでいると、読み終わるのにとても時間がかかってしまった。 主人公は金持ちの独身青年。人間の「悪」に興味があり、趣味で私立探偵まがいのことをしている。(お金をとるわけでもない) とある卑劣な恐喝事件のことを知った主人公は、犯人像を推測。罠をかけて犯人と思しき男を見いだす。彼はさらに証拠を見つけるため、犯人の近くに引っ越しし、観察・尾行をつづけ、やがて接触。まんまと友人の振りをするのに成功する。 そして。。。 じわじわと犯人をおいつめていく様が怖い。 こうなると、卑劣な恐喝犯兼殺人犯でさえ哀れになってくるほど。 いやもう、主人公ってば怖いよ。ピリピリした雰囲気で、読んでいてもヒリヒリしてくる。 並大抵のレベルではないな、この作者。 と思ったらホンモノのMI-5でした。やはり。 ミステリとしても、心理小説としても、とにかく面白い。じっくり読んで楽しみたい一冊であります。
2007年05月03日
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