北国の遊び方 ~北海道の釣りブログ~

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2020.08.14
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カテゴリ: トラウト
オホーツクのサケ釣りにはブルーのルアーが効く!
って言い切る方が多数かと思いますがホントなんでしょうか?
私の推測・妄想もかなりありますがちょっと調べてみました。
それではご一緒に妄想ツアーへレッツゴー!!!

何でオホーツクのサケ釣りルアーはブルーなの?




数値から見るサケの目

毎度お馴染み。私が神様のように崇拝している長谷川さん。

今回は↓↓↓
通し回遊魚の視覚のメカニズム
長谷川 英一 さけ・ます資源管理センターニュース NO16 2006年3月

を参考に進めたいと思います。


まず、この論文では重要な生体物質と通し回遊魚の視覚のメカニズムとその応用について述べられています。




このロドプシンと言う物質は光受容器細胞の色素で、この ロドプシンがあると夜間視力が成り立つとの言うものです。


いきなり長谷川さんの他の論文ですが、こう述べられていたこともありました。

「海洋に注ぐ太陽光のうち短波長の光は散乱によって弱められ480nm前後の単色光になり、長波長の光は表層で吸収されるので水深が深くなるほど相対的に短波長光が多く残ることになる。従ってその光環境への適応現象として, 生息水深が浅い魚は長い波長に感度が高く, 生息水深が深い魚は短い波長に感度が高くなる」
引用:水産上重要な通し回遊魚、サケ・マスの視覚メカニズムとその資源生物学的意味
長谷川英一

これは、海に注ぐ太陽光は480nm(青色)の単色光になる。そして、 長波長の光(赤色) は海面表層で吸収されやすいが、生息域の水深が浅い魚的には感度は良い。逆に深いところが生息地である魚では 短波長の色(青緑) の感度は良いと言うことになると思います。


さて、話は少し戻りますが、このロドプシンの割合が多いとそれだけ暗いところ(水深の深いところ)での物が見えやすいことになると思うのですが、 サケやカラフトマスは降海する時にこの割合が増える ことがこの論文で書かれています。そして、この視物質の光吸収極大波長はロドプシンが503nm、ポルフィロプシンが527nmであると述べられています。

引用:大塚電子(株)ホームページより

503nmと言うと、ほぼ水色です。そして527nmはと言うと、水色に近い緑と言ったところでしょうか?


続いて、こう述べられています。
枝幸,斜里,野付,昆布森,白老,厚田の各定置網で漁獲されたサケについて,視物質組成の地域間の比較を行った結果を図8に示す。ロドプシンの割合は,上述の定置網の順番に92.4%, 85.8%,70.4%,62.4%,82.1%,77.1%となった。
通し回遊魚の視覚のメカニズム
長谷川 英一 さけ・ます資源管理センターニュース NO16 2006年3月
わかりやすく整理すると、

枝幸92.4%
斜里85.8%
野付70.4%
昆布森62.4%
白老82.1%
厚田77.1%

となりました。


こう見るとオホーツクエリアがロドプシンの割合が多いことがわかります。

枝幸、斜里などのオホーツクエリアにいるサケは日本海の厚田などに比べると波長の短い物を感知しやすい目であると言えると思います。


これが何かと言うと、 このオホーツクエリアのサケは青色を認識しやすい目であることが想像できると思います。

と、言うことは ブルーのルアーも認識しやすい と言う仮説も成り立ちますね。


続いて、
回帰サケの回遊は概ね北方から南方へ変遷していく傾向が認められ(Sano, 1959; Ueno, 1993),しかも本邦で はその90%以上が海岸沿いに敷設されている定置網によって漁獲される。そのため,南方系の個体 群が母川回帰に至らずにより北方に位置する定置 網で漁獲されてしまう可能性がある。 河川遡上に伴い,ロドプシンからポルフィロプンへ組成が顕著に変化する。
通し回遊魚の視覚のメカニズム
長谷川 英一 さけ・ます資源管理センターニュース NO16 2006年3月
と述べらています。



沿岸稚魚、沖合稚魚、回帰途上、定置網内、河川内においてロドプシン比の変化も図でありました。

通し回遊魚の視覚のメカニズム
長谷川 英一 さけ・ます資源管理センターニュース NO16 2006年3月

簡単にまとめると、サケは北から南に降りる傾向があり、河口に近づくにつれ、青色から緑色が見やすい目になっている。
そして河川に向かうにつれ徐々にロドプシン比が減少傾向にあるということです。

これは、比較的北のオホーツクエリアのサケがロドプシンの割合が多く、短い波長(ブルー)に反応しやすい個体が南エリアより多いと言うことも想像できるかと思います。


サケが深い水深で生活できると言うこともロドプシンの割合が多い数値で納得ですね。



と、言うことで、 深い水深で生活するサケはロドプシン割合が多く、ブルーなどの短い波長の色を感知しやすい、そしてそれはオホーツクエリアのサケに多い傾向がある。

と言うことがこの資料で想像できるのかなと思います。

まとめ

今回も私の妄想に付き合っていただきありがとうございます。
さて、オホーツクでサケ釣りするのに、急にブルーのルアー欲しくなった人いらっしゃいました?(笑)
でもね、勝手な釣り人の解釈ですが、赤使った方がコントラストがはっきりして見つけやすいって話もあるぐらいですから、その真相はいかがなものでしょうか?
100%じゃないところが釣りの楽しいところですね~(⌒∇⌒)
今回は色の認識の問題であって反応までは書きませんでした。
まだまだ、書きたいことありましたが、別の機会にしましょうか♪
長谷川さん、今回もありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ






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Last updated  2020.08.16 17:21:16


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