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相棒★★★★★ 8話 平成18年11月29日(水)放送
「赤いリボンと刑事」
いや、見事な構造のドラマでした。
見応え十分で、1時間でここまで見せてくれると大満足です。
犯人捜しも、興味深かった。
ネタも、赤いリボン、音楽のアベマリアなど、
小道具も適切でした。
時効寸前で、被害者の恋人が、犯人を
装って、警察を動かそうとする。
それは、犯人側も動かすことになる。
ただ、犯人の父親まで朝の音楽ラジオを聞いていた。
そこだけは、唯一、都合良すぎる気がした。
そこで、防犯カメラに写った姿の解析から、
タクシーの存在に気づき、コートの男が分かっていった。
右京は犯人に辿り着いたのだ。
ただ、犯人が被害者を殺した理由が余りにも理不尽だ。
それでは警察も、犯人に辿り着けない。
単なる父と子の葛藤が、無関係な女性の命を奪うとは・・・
この理不尽さが、この事件を難しくしていたのだろう。
それを納得できるだろうか?
その犯人捜しと、時効があって、スリルだったが、
もう一つは高岡刑事の壮烈な生き様、刑事魂に
感動する。自分も古い人間ですが、
やはり、家族を犠牲にして、仕事に打ち込む
職人芸のような刑事の姿は嬉しくなる。
警察内部の事件などに比べると、ベタでも100倍良い。
そこに、娘との葛藤が絡む。
仕事中心から、母の臨終にも立ち会わなかった父を
許せない娘だ。
一方、犯人の方は、父と息子だった。
そちらは、父の不倫から、母の自殺だ。
この対比も見事だった。
どちらも、親子関係だけに、
この対比は壮烈だった。
神がいるとすれば、適切な結末だった。
一方の父と娘には、死の前に和解を用意したが、
一方の犯人の息子は事故死で和解を許さなかった。
右京と薫も、高岡刑事に
事件についての結末を嘘で語る。
そこも、見事だった。ただ、すぐに死んだからいいけど、
多分新聞記事にもなるから、
死ななかったら、高岡刑事は、右京たちの
嘘を知ることになったかもしれない。
その結末は複雑だ。
とにかく、構造が複雑ながら、
最後にすべてが、きちっと決まった瞬間に嬉しくなる。
もちろん、刑事の父娘の和解には、涙した。
相棒は、時々素晴らしい作品がある。
今回は、その極上の佳作だ。
(あらすじ) 個人的覚え書きです
1991年の若い女性の殺人事件だ。
赤いリボンで締めて、それを柵に縛った。
♪美しい曲 アメージング・グレース♪ が流れた。
次に山田さんのリクエスト、バッハの「アベ・マリア」。
山田「15年前若い女性を殺しました、
屋上で首を絞めました、
頭の中でアベマリアが聞こえました、
あの瞬間を、その場所で思い出したい
」。
MCは、嘘でしょうと何度も言う。
山田「嘘です」と最後は呟く。
右京は急いで、現場に行く。
♪アベマリア♪ が、なっている。
高岡刑事も、聴いてベッドから起き上がろうとする。
右京がマンションの屋上に着くが誰もいない。
刑事課の面々もやってくる。
屋上の柵には、赤いリボンが縛られていた。
右京は捜査資料を見直す。赤いリボンはマスコミに漏れていない。
鑑識さんが、今日の防犯ビデオを持ってきた。
男は、20分後出ていた、アベマリアを屋上で聞いていた。
右京「時効前に何故?」。
薫「自己顕示欲」。右京「何で今さら」。
右京たちは高岡刑事の病室を訪ねる。
高岡刑事は、この事件に没頭して、家庭崩壊し、今は癌なのだ。
高岡刑事「捜査は難航した、初期捜査が間違った、
怨恨と考えた、判断を下したのは私だ、
性的暴行も、金も奪われなかったからだ、しかし、
捜査方針変更をプライドが許さなかった
」。
右京「誰かに、入院したことを漏らしましたか」。
高岡「それより、捜査しろ」。
右京「入院して、ラジオにリクエスト、何かある」。
右京は高岡刑事の娘に会う。
娘「10年会っていない、誰にも報告してない、
母の仏壇にだけだ」。
娘の回想 --14年前に母が亡くなった夜・・・
その時、父も張り込みだった。
翌朝帰ったが、帰った男は事件と関係なかった--
。
娘「あの人も、同じ思いすればいい」。
右京「お父さんの入院を誰から聞きましたか?」。
それは、伊丹刑事が知らせにいったのだ。
伊丹刑事に聞くと、高岡刑事に頼まれたのだ。
そして、高岡刑事は被害者の遺族にも詫びて欲しい。
これまで信じてくれていたのだ、と頼んだ。
刑事「高岡刑事は長くない、手遅れだった」。
右京が被害者の母を訪ねると、たくさんの手紙があった。
月命日27日毎に高岡刑事から手紙が来た。
母は「娘の婚約者、西さんにも連絡した」と話す。
当初、西も疑われたが、アリバイが証明されたのだ。
右京は西に会いに行く。
薫は放送を聞かせる。
薫「あなたの声ですね、
同じ服装で、赤いリボンをくくりつけた」。
右京「容疑者として、取り調べられて、
その事実を知っていたからだ」。
西「早くばれるのですね
」。
右京「警察として、お詫びします」。
西「高岡刑事は約束してくれた、15年間待ち続けた」。
右京「入院を知らされた」。
西「自分で、警察を動かした、
恋人を殺された気持ちが分かるか?
諦めろというのか?」と怒った。
小料理屋で右京と薫と美和子が食事する。次の日、
薫は娘に高岡刑事に会ってくれと頼みにいった。
そこに、高岡刑事が、病室から出てしまい、不明だ、
と連絡が入る。どうも、例のマンションに行ったらしい。
娘「ほっとけばいい」と冷たい。
薫「もう長くない、最後までたった一人の
家族に冷たくされるなんて」。
駆けつけた薫と右京はマンションの近くで、
高岡刑事を見つける。
高岡刑事「タクシーをい探してくれ、彼を見ていた」。
防犯カメラを見直す、西とコートの男性がいた
。
その男性も、あのラジオを聞いていった。
西はマンション前に止まっていたタクシーに
乗ったと推測される。薫「どこのタクシー会社だ?」。
西に聞いたタクシー会社で
運転手に、右京「60才くらいの男性では・・?」。
運転手「大きな家でした」と答えた
。
右京が訪ねると、お手伝いさんが、30分後に来てください。
そこで、犬の散歩の女性に聞き込む。
その家は、女性「石黒ギフトの社長さんです。
赤いリボンで心を繋ぐCMで有名・・」。さらに刑事だと
名乗って聞くと、近所「ご主人だけです、
長男さんは外国に留学です」。
高岡刑事に伊丹刑事は、西の狂言だったと報告する。
そこに右京から、伊丹刑事に調査の依頼をする。
ある男を調べてくれ・・・城南大学中退なのだ・・。
右京と薫が石黒を訪ねる。
右京「昨日の朝、マンションにいきました」。
薫「防犯カメラに写っていました」。
石黒「友人に会いにいきました」。
右京「15年前の写真、息子さんですね」。
薫「城南大学の教授に貰いました」。写真を見せる。
右京「書きかけの論文もほって、留学した、
橘町事件があったあとです」。
薫「半年後、急に逃れるように留学した」。
右京「そうすると、昨日が説明つく、ラジオを聞いて、
あなたは混乱した、息子と繋がる人物か、タクシーをよび、
マンションにかけつけた」。しかし、
屋上で、人物はすでに去ったあとだった
。
石黒「馬鹿馬鹿しい」。
薫「もう一度、写真を見てください、
被害者、長澤さんです」。
右京「彼女は文学部2年、全く関係なかった」。
石黒「関係ない、息子の留学は経営学だ」。
右京「論文を拝見しました、留学直前の論文だ」。
薫「15年前の息子さんの指紋が出た、
一致しました事件の犯人と・・」
石黒は歩くと、ため息をつく。
石黒「息子の指紋が出たか」。
右京「任意からの指紋ではないが、聞く必要がある」。
石黒「妻が自殺した、原因は私の不倫だ、
それから汚い物を見るように、私を見た
」。
回想 --石黒は事件のあと、ニュースに出た黒い帽子と
赤いマフラーを自分の家で見つけた。
息子「赤いリボンで心を結ぶ、でも
息子は殺人者、似てたんだ、オヤジの
不倫相手と、あの女も災難だ、おやじも、人を殺した、
お母さんを、息子が犯人だと警察にいうの?」--
石黒「息子を守らないといけない」。
右京「居所を見つける、息子さんは厳しい罰を受ける」。
石黒「すでに、天が罰を与えた」。
右京の携帯が鳴る。
右京「消息が分かった、すでに死亡している、
1992年、バイクによる自損事故だ」。
石黒「ラジオで驚いた、息子の犯罪が
明らかになれば、私の地位が・・」。
薫「高岡刑事は15年間も、探していたのか」。
石黒「すみませんでした」。
高岡刑事に、右京が訪ねる。
右京「事件は解決しました、
真相が明らかになりました」。
薫「犯人は身柄確保されました」と嘘をつく。
病院の前で、伊丹刑事は娘さんを見つける。
娘「犯人、とっくに死んでいた」。
刑事「プロの仕事を続けていた」。
刑事「刑事の妻にしない、刑事と結婚させない、と言っていた」。
刑事「会って上げなさい」
病室では、右京「石黒はタクシーで現場にたどり着いた、
運転手の証言から明らかになった、指紋も凶器と一致した」。
薫の嘘を否定しなかった。それで、
高岡刑事「指紋が一致したのか」。
右京「タクシーが鍵でした、
それを教えてくれたのはあなたです」。
高岡刑事は泣く。
そこに娘が来て、会う。娘「おめでとう、父さん」。
手を掴み、泣く
。
伊丹刑事も病室の外で泣いている。
その夜、小料理屋で、美和子は薫に飲みなさい、と言う。
薫「間違っている、嘘だ」。たまき「優しさです」。
遅れてやって来た 右京「高岡刑事が亡くなった、
娘さんから連絡があった、静かに息を引き取った、
亡くなる前に、 人生で一番良い日だった
、と言った」。
薫「右京さん、俺・・・」。
右京「同罪です」。酒を酌み交わす。
ゲスト:高岡刑事(木場勝己) 娘ちひろ(馬渕英俚可)
殺された女子大生の智世(小出ミカ) 元婚約者の西(久松信美)
石黒ギフトの社長・石黒(有川博) 息子の信也(加々美正史)
脚本:岩下悠子
監督:和泉聖治
先週半分みたが、アップなしでした。
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