2011年12月17日
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カテゴリ: 洋画 [SF]

トム・クルーズの転機となった作品
宇宙戦争

WAR OF THE WORLDS
アメリカ(2005年)114分

■ 監督 スティーヴン・スピルバーグ
■ 出演者 トム・クルーズ /ダコタ・ファニング /ティム・ロビンス
      /ジャスティン・チャットウィン /ミランダ・オットー


トップガン でのパイロットの好演以来
レオナルド・デカプリオ同様、定着したイメージから脱却しようと
迷走して来た大スターの一人でしたが

俳優生命を掛けた『 M:I 』の出演以後、
頭脳明晰な役柄の似合うアクション・スターとして

Mr.ハリウッド と呼ばれるまでに成長します

スピルバーグ監督の 『 マイノリティー・リポート 』 は
そんな彼の魅力が発揮された作品で、Mr.ハリウッドとしての飛躍は
まだまだ留まる所を知らない様です

しかし、キャリアに傷を付ける様なプライベートのゴシップの数々により
スタジオ解雇処分を受けるなど

Mr.ハリウッドの 迷走 ぶりは
未だ着地点を見つけられないまま続いている様でした


-STORY-

港湾労働者のレイ (T・クルーズ) は別れた妻の子供達との面会の日、
突然天をも貫くほどの異常な稲妻が次々と落ちる怪現象が起こり、
良からぬ異変を感じ始める。



-解説-

本作は大掛かりなSF的仕掛けをふんだんに使った
アクション超大作で

物語は全て主人公達の視点で描かれ
場所を移動していく度 徐々に事実が見えて行く作りという
ミステリーになっております

何気無い日常が 突然のテロ攻撃に見舞われ
それまで 当たり前に送っていた生活が一転し

何の情報も与えられないまま危険な逃亡を強いられる
一般市民の恐怖を描いています


本作の監督であるスティーブン・スピルバーグは
本来ファンタジーの人ですが

『ジョーズ』や『ジュラシックパーク』での凄惨な場面一つ取ってみても

その作風とは裏腹な
冷徹なまでに物事を見通す強固な視点を持った人物だと言う事が分かります


この作品でスピルバーグ監督は持ち前の冷徹な視点から
SFでありながらミステリーの様式に則った舞台劇の様な演出法を取り

トム・クルーズをヒーローでも何でも無い
どちらかと言えば自堕落的な
どこにでも居る等身大の無力な一般人として描く事で

観客も同時に危険な中に放り出された様な状況を作り出し

主人公の中庸な機転で危険を回避する展開により
物語の深刻さを浮かび上らせ

リアルなサスペンス効果を上げる作品に仕上げております

又、
ティム・ロビンス とのやり取りが
黒澤明 作品に通じる人間の闇の部分を描く

重厚なシーンになったのも

これ迄ヒーローを演じて来たトム・クルーズ とは違う の演技が
極限状態での人間の行動を、より血の通うものに見せた事によるものであり

スターとしての地位が揺らぐ程の連日のゴシップ報道に晒されて来た
この時期のトム・クルーズから

この演技が引き出せると確信していたスピルバーグの目利きは
確信犯とも言えるものがあります




只、スピルバーグの演出のみに視点を置いて作品を眺めると

映画そのものの成り立ちが
911同時多発テロ事件に端を発したものである事は明らかで

本作の侵略の恐怖とはひとえに
スピルバーグ監督の単純な 恐怖心が生んだ悪夢 に他ならなく

本作の本質とは「戦争」そのものにあるのでは無く
負のアトラクションとも言える悪夢の映像が続く

未だ恐怖が癒えないアメリカの心の闇を描いた所にある様に思われ

「プライベート・ライアン」の時とは真逆の
恐怖を見据え切れていないバランスの悪さを感じる内容でもありました

■■


一方で視点を変えますと

スピルバーグ自身の恐怖心を再現する為
迷走する トム・クルーズ の素の部分を引き出した

転機となる作品でもあったと言えます☆




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最終更新日  2015年08月14日 08時43分18秒
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