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November 22, 2024
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カテゴリ: 今日の一冊
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愚か者の石 [ 河崎 秋子 ]
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 明治18年初夏、瀬戸内巽は国事犯として徒刑13年の判決を受け、北海道の樺戸集治監に収監された。同房の山本大二郎は、女話や食い物の話など囚人の欲望を膨らませる、夢のような法螺ばかり吹く男だった。明治19年春、巽は硫黄採掘に従事するため相棒の大二郎とともに道東・標茶の釧路集治監へ移送されることになった。その道中で一行は四月の吹雪に遭遇する。生き延びたのは看守の中田、大二郎、巽の三人だけだった。無数の同胞を葬りながら続いた硫黄山での苦役は二年におよんだ。目を悪くしたこともあり、樺戸に戻ってきてから精彩を欠いていた大二郎は、明治22年1月末、収監されていた屏禁室の火事とともに、姿を消す。明治30年に仮放免となった巽は、大二郎の行方を、再会した看守の中田と探すことになる。山本大二郎は、かつて幼子二人を殺めていた。

 本書は、明治時代の北海道の監獄を舞台とした長編小説。政治犯として収監された主人公と同房の男の物語ですが、開拓に囚人労働を必要としていた時代背景を含め、明治14年に北海道に拓かれた「樺戸集治監」が「樺戸監獄」と名を変えて大正8年に廃監されるまでの囚人徴労の歴史は重厚な物語で読み応えもありました。

【満足度】 ★★★★





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Last updated  November 22, 2024 07:53:46 PM
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臼井 奈保子@ Re:『フェイクフィクション』誉田哲也(07/08) もしかして、北海道の方ですか? 20年以上…
ゆきこ@ 日本にとって大切な参院選 初めまして、こちらのブログとは場違いな…
とおりすがり@ Re:昨日の出来事(4/20)(04/21) 逮捕は刑罰の一種ではない。刑罰の意味で…

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