2007年06月12日
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カテゴリ: 山・自然
今年になって初めて「尾瀬ライナー」に乗車する。お客さまは20名でほとんどの方が40代後半以上の年齢か?

アプローチの車中で自己紹介と尾瀬・自然環境のレクチャーをする。私の話を「目からウロコ...」のように聞き入る方もいるし、きっと「迷惑」に思う人もいるだろう。

珍しく尾瀬ヶ原からの「現地同行案内」を求める組がいない! それは私が車中で話した内容によることと、熟年夫婦が多く足に自信がなくてマイペースで「とにかく尾瀬に行ってみたい!」の人が占めていたためだと思うが、気になった3人家族がいた。

ご両親と明らかに「ハンディ」を抱えていると思われた娘さん。その娘さんは車酔いになって何度も「嘔吐」をしていた。バスから降りても木陰で今日の行動を思案している様子だった。

私は正直なところ「今日はマイペースで写真を撮れるぞ...」と思い出発、途中では私の身支度(腕章・バッジ)を見た人の質問に答えながら尾瀬ヶ原の目標地点まで休まずに到着する。帰り道は行くときに確認しておいた撮影対象をデジカメに納めながら戻る。

木道では尾瀬ライナーのお客さんにも出会い、その中に、あの車酔いした3人家族がいたのです。

「よく頑張ったね! 偉いよ! まだ時間があるから、おじさんと、とっておきの場所に行きませんか?!」と3人を誘い、お話しを聞くと「この子は話しができなくてね...」とお母さん。 

としたら、せっかくここまで頑張ったのだから私と一緒に行きましょう... と、喧騒を避けてミズバショウやリュウキンカが素晴らしい場所を案内する。

周囲の森たち、植物の営みなど話しながら見本園を歩く。ここは静かで花の密度が高く、すぐ触れられる位置に花がいっぱい。感動してくれているのか伝わってくる。家族3人の写真を撮ってやり、途中で一緒になった尾瀬ライナーのご夫妻も一緒になって山の鼻に再び戻る。 

上毛高原駅でのお別れのとき、私を追いかけてくるお母さん。「気持ちだけですが、活動に使ってください!」と紙包み。「とんでもありません、逆ですよ!...」と逃げるのに疲れた体で追ってくる。顔は半分泣いて片手で覆う。これ以上、逃げられなくなり、立ち止まると胸のポケットにその包みを押し込まれた。

「じゃ、ちょっと待っていてください...」と駅前に止めた私の車にあった竹炭と竹酢を恐縮しながら受け取っていただく。実は帰りの車中で、ご両親とハンディを背負った方の話をして、ジュンちゃん(娘さん)に尾瀬の思い出になってくれたらいいな! とブナの実で作った私の帽子についていた「木の実ブローチ」をプレゼントしたのです。

 子供を思う親の心、私との別れ際に見せたお母さんの表情。私にとって「宝」です。

私の活動の一部、尾瀬ライナーでのボランティアで見知らぬ人との数時間のお付き合い。途中で下車してバスが発車するまで手を振ってくれた人たち、少しは「役に立っている...」ということをいつも感じさせてくれる。

みなさん ありがとう。 私が励まされているのです。






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最終更新日  2007年06月14日 07時03分15秒
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