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2020.12.07
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テーマ: 読書(8468)
カテゴリ: 【読書】未分類

本のタイトル・作者



女たちのテロル [ ブレイディ みかこ ]

本の目次・あらすじ


金子文子。天皇制破壊を目論んだとして大逆事件で捕らえられたアナキスト。
エミリー・デイヴィソン。イギリスで女性参政権を求め戦った過激なサフラジェット。
マーガレット・スキニダー。スコットランド独立のためスナイパーとなった革命家。

引用


私が私自身でやらねばならない、私が私自身でそれを生きねば意味がない。そうしなければわからない。そうでなければ摑めない。でも、何を?


感想


2020年読書:207冊目
おすすめ度:★★★

最初、構成がよく分からなかったのだけれど、史実をもとに3人の女性の生涯が綾なすように交互に現れる。
私は今回初めてそんな人たちがいたのだと知った。
本当に自分の信じるもののために戦う、ということが凄まじい。
死に物狂いで、命を懸けて。


女性参政権は果たされた。でも、相変わらず女性は閉じ込められている(と、思う)。
国会中継を見る。役員率を見る。世の中の比率と、役割の比率は同じではない。なぜ?

文子の天皇制についてのところが、とてもよく分かる。
教師が、テレビが、「人間は平等だ」という。人の下に人は作るなと。
そして同じ口で「天皇皇后両陛下」「殿下」という。上に作るのは良いのか?
貴ぶということは、おなじく賤しむということではないのか?
生まれにより人間には上下があると言っているのと同じことではないのか?
天皇制は「伝統」であり、「文化」である。
それはもう聞いた。女性参政権がない時にも、同じことが言われただろう。
これは「伝統」であり、「文化」である。人の上に人を作るのが、下に作るのが。
なぜなら人は、生まれながらに平等ではないから。


これまでのレビュー


2020.06.24  ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー [ ブレイディ みかこ ]
2020.08.05  ヨーロッパ・コーリング 地べたからのポリティカル・レポート [ ブレイディみかこ ]
2020.09.04  花の命はノー・フューチャー DELUXE EDITION [ ブレイディ みかこ ]


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最終更新日  2020.12.07 12:00:09
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