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書名徹底的にかみくだいた「自己目標管理」ドラッカーが本来伝えたかった目標管理 [ 二瓶正之 ]目次第1章 自己目標管理の基礎的理解(目標管理とは何か/自己目標管理の目的 ほか)第2章 自己目標管理の実践的理解(目標設定の手順/目標のつくり方 ほか)第3章 人事評価の基本(人事評価の目的/管理者にとっての人事評価の目的 ほか)第4章 セルフマネジメントの基本(セルフマネジメントの理解/セルフマネジメントの実践)第5章 自己目標管理が生まれるまで(下地となった家庭環境/エルザ先生との出会い ほか)引用結局、自ら目標を決めて取り組むということは、自分の人生に自らが責任を負うことであり、自分の成長に自らが責任を負うことを意味します。仕事という枠組みを超えて、目標をもって生きる。これが価値と意義のあることだと部下一人ひとりに語り続けることが大切です。それが自己目標管理を効果的に実践していくための下地になります。感想2023年141冊目★★★目標がないと人は道に迷う、という話。この本は、管理職の人が読む人事評価の「目標」についての内容だと思った。あとはドラッカーの家庭環境をはじめて知った。この人すんごいエリートだったのね。お父さんがオーストリアの高級官僚(日本でいう財務次官)、お母さんは女性精神科医。お父さんは毎週自宅に各階の著名人を招いてパーティー。小学生の時にフロイトと握手してたってんだからよ。閑話休題。私も係長になってから人事評価をすることになり、人の書いた人事評価シートをはじめて見ることになった。いやあ、千差万別!毎年毎年同じ内容のコピペやな、という人もいる。それはスケジュールであって目標でもなんでもないのでは、という人もいる。ちょっと君それは自分ごとに走り過ぎじゃないのかい、という人もいる。私が作った年間の担当表(年間の業務スケジュールに、大まかなその業務のやる時期、問題点なども書き込んだ全体表)をまるごと写してきたときは「おい」となった。係長になりましたー!って言ったって、そういった目標管理の指導や評価の方法を教えてくれるわけじゃないから、どうしても自分を基準に人事評価シートの記載を見てしまう。私は、「業務内容とスケジュール+α」を重視しているということがわかった。そのαというのが、「その人の味」みたいなもの。誰がやっても同じ仕事「+私風味」。それがプラス(得意を活かす)でもマイナス(苦手を補う)でも。そうすることではじめて、その担当業務はその人の仕事になるのだと思っていたから。で、その「マイテイスト」は何かというと、「自分はこうありたいっていう目標」(願望ではなく、現実化できるもの)なんだよね。この本によると、目標の必要性① 向かうべき方向が明確になる② 努力すべきテーマが明確になる③ ハリのある毎日につながる④ やりがいのある人生をつくれる⑤ 成長につながる機会を持てる「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」というわけですな…。やめて!追い詰められちゃう!この本では、そのあとに「だから上司は目標をもって生きることの価値を語る語り部であるべきだ」と続ける。さて、翻って己が身に問う。私は語り部であるだろうか?この目標の必要性って、仕事だけじゃなく、ほかのことでも同じ。私は英語を勉強しているけれど、それもすべてあてはまる。闇雲に歩いていると、五里霧中。あっちの水は甘いぞ〜。ふらふら。こっちの水は甘いぞ〜。ふらふら。それもまた良いのだけれど、自分がどこを目指していたのか分からなければ、何のために歩いているかもわからなくなるだろう。ガンダーラ。今年、子会社出向して、さて人事評価シートを書きなさいと自分のものを書く時に、すんごい投げやりな内容になりました。で、結局スケジュールみたいになった。どの口が言う。しかも「いついつまでに行う」と書いたら、「出来なかったらどうするんだ?」と言われ、「行う見込み」や「実施予定」にすべて書き直させられた。やる気なくなった。目標の意味…。新しい環境で働き始めて3ヶ月。慣れたか?と言われると、「どうだろう」と返したい。最低限のことは出来るようになった。それだけ。無我夢中で毎日の業務をこなしているだけ。「思ってたんと違う」的な反応を返される日々。しょっぱい。ここに来たのは間違いだったんかなあ、と思う…。でも、現場からわざわざ「お礼が言いたくて」と電話をかけてきてくれる人もいる。「なんも!してないっす!!!」と挙動不審に答えながら、自分に出来ることがあるのかもしれない、と思う。(この3ヶ月にいちから新しいことを何個かプロジェクトとしてスタートさせて運用をはじめた)この本にある、セルフマネジメントの実践方法。① 自分の「強み」を知る② 自分の「仕事のスタイル」を知る③ 自分の「価値観」を知る④ 自分の「あるべき場所」を知る⑤ 自分の「なすべき貢献」を知るさて、ここからはじめよう。これまで身につけていた知識や能力と思しきものが、属人ならぬ属組織のものだったと気付いて、ガラガラとなけなしの自信が崩れ落ちた今。フリーグラー牧師の言葉として紹介されていた「自分の生きた人生を人々にどのように記憶されたいですか」。ドラッカーは、晩年に「人々にとって意味あることを教えた人間として記憶されたかった」と答えたのだという。私はその問いに、どう答えるのか。それこそが、人生の目標であるだろう。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.30
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書名夢をかなえるゾウ0(ゼロ) [ 水野敬也 ]目次上司からパワハラにあっている「僕」。仕事をやめたいけれど、やめる勇気もない。そんなある日、僕は関西弁の神様に出会いーーー。ガネーシャの課題に向き合い、夢のない僕が、夢を見つけるまで。感想2023年124冊目★★★★昔読んだ『夢をかなえるゾウ』の新刊が出ているのを見つけて手に取った。初刊はなんと…2007年だった…うおう。俺、ずいぶん長く生きているな…。よみやすい物語スタイル×過去の自己啓発本まとめの形式の出始め?わかりやすく取り組みやすく、やる気になる(自分にもできそうな・変われそうな気になる)本だった。今回は、「0」とあるがシリーズ5冊目だった。間読んでない。間に何があったんだ。そしてシリーズがこれだけ出ていて買われているということは、本を読んでも実行できない人が多いということの証左ではないのか(私も含め)。「まあ、毎度の『おもろくてためになる系』の本やろ〜」と斜に構えて読み始めたら、がっつりストーリーラインにも取り込まれ、主人公を応援しながら(この子、BLなら受けでスパダリに出会ってデロデロに甘やかされつつも自分の芯を貫いて生きていってほしい感じ)、読み終わったときにはスッキリ前向きな気分になっていた。自己啓発本って、人生の清涼剤よな…。関西弁の神様・ガネーシャ(教師役)のキャラクターも良いのだけれど、私はなんといっても夢を食べるバクちゃんの痛烈な比喩がツボにはまりました。だいすき、バクちゃん。西尾維新に通じるものがある。人間ちゅうのはな、経験してへんことにはどこまでも不安を広げまうもんやねん。そんで、不安が大きゅうなればなるほど、ますます行動できへんようになる。その結果、世の中のほとんどの人が、『不安で作られた鉄格子』に囲まれたまま一生を過ごしていくことになるんやで。このガネーシャの言葉は、本当にそうだなと思った。自分が経験したことは、どんなものかわかっている。そこには自分が操縦桿を握っているという「コントロール感」がある。けれど経験したことのない「未知」は、海の物とも山の物ともつかぬから、怖い。だから人は「既知」の安全地帯の中に留まろうとする。その中にいれば安心だから。それが自分の望みならば、本当にそれで良いのであれば、そこにいればいい。けれど本当はそこから出たいのに、不安だから「ここにいなくちゃ」と思っているのだとしたら。『失敗したくない』『嫌な思いをしたくない』という思いに人生の手綱を握られてしまっているからだ!(略)そして、それこそが、人生で最も確実に失敗し、嫌な思いをする方法なのだよ!(略)最高の『楽しい』は、必ず『分からない』を含む私、この思いがすごく強い。失敗したくない、嫌な思いをしたくない。恥をかきたくない。嗤われたくない。傷つきたくない。だから、知っているところだけを踏んで歩く。過去の経験に照らし合わせて、あるいは得た知識を総動員して。でもね、無理なんだよね。どんなに人真似をしようと目を凝らしても、耳を澄ませても。私がやるときには、私だから。失敗して、嫌な思いをして、恥をかいて、嗤われて、傷ついて、生きていくしかないんだよね。最近ようやく、本当にようやく、そのことが分かってきた。トライ&エラー。エラー、エラー、エラー。転んで、起き上がる。次はもっとうまくやる。トライ、トライ、トライ。この本の中でも、『実物を見る』ことの大切さを説く。「考える」と「経験する」を両方大事にするってのはしんどい作業だ。どっちかに偏っちまえば自分を疑わずに済む。そっちの方が、断然楽なんだよ。本をね、読んでいたいんですよ。私は。そこなら私は傷つかずにいられる。箱庭の世界を眺めていられる。安全で安心な場所。浴びるほど読んで、失敗する回数を減らしたいの。ビビリだから。チキンだから。そのくせプライドは高いから。他の人の一挙手一投足を観察して、失敗しないようにしたいの。自分の失敗を許せないから。自分が嫌いだから。でもそうすると、「考える」だけに偏ってしまう。私には本当に、圧倒的に「経験する」が不足している。だから私は「体の動かし方」が分からない。人との関係が苦手だ、場の振る舞い方か分からない。それは身体的なものでもある、と最近感じている。・ものがわかるということ [ 養老孟司 ]で養老先生も言っていた。学習とは反復運動にほかならない。型を覚え、繰り返す。それは失敗の連続だ。失敗、失敗、失敗の連続。心が挫けそう!(「ピタゴラスイッチ 装置153番のマーチ」)それらのすべてに向かって言いなさい。『君たちは、伏線だ』と。これらは自分が夢を見つけるというーー自分が幸せになるというーー人生のドラマを最高に盛り上げるための必要不可欠な伏線なのだと!(略)もし、そう思えなかったとしても!思うために、できる限りのことをしなさい!この考え方は、新しいなと思った。その意味は、自分を信じることだと言う。確かに、伏線だと思うことは、何があっても自分がそれを乗り越えられると信じることだろう。そうか、伏線か。落ち込んでばかり居るけれど、これも全部伏線だな!ストレスで左目が痙攣するけど、これも全部伏線だな!伏線いただきましたぁ!!!艱難辛苦汝を玉にす!笑「苦手な人の信念を読み取ることは、共感の幅を広げる」というところも良かった。ほんまに嫌いな人がおっても、ふと「あれ、でもこれ自分もやな」と思う時がある。人の振り見て我が振り直せ。あるいは自分が新しい経験をしたときに、「あ、もしかしてあの時あの人もそうだったのかな」と分かることもある。だから、その時の感情ですべてを固定して決めつけてしまってはいけないな。今は無理でも、将来この「いやなきもち」に意味を見いだせるかもしれない。伏線いただきましたぁ!笑本の中で紹介されていた詩サム・レヴェンソン「時を超えた美しさの秘密」小曽根俊子「花」も良かったです。何度も登場したヴィクトール・フランクル『夜と霧』と、カズオ・イシグロの『日の名残り』も読んでみたいな。巻末の語彙解説も面白かった。山本五十六の「やってみせ〜」の言葉に続きがあったのは知らなかった。るるぶは「見る・着る・遊ぶ」の語尾をとったものだったのね!(今は「見る・食べる・遊ぶ」)スティーブ・ジョブズがイッセイ・ミヤケのタートル着てたのは、ソニーの国内工場を訪れた時の制服(三宅一生デザイン)を参考にしてた(アップルの制服導入は反対されたからひとりで着てた)のか…。小僧寿しの名前の由来が志賀直哉の「小僧の神様」だったとは。読んでいる途中は、本の主人公である「僕」と一緒に、変わっていっているような気がする。そうして読み終えたあとには、すこし世界が明るく見えるようになっている。そんな本。でも、読むだけじゃだめで、考えるだけじゃだめで。この本に書いてあること、ひとつでもやってみて始めて、それが「経験」になる。新しいことを試してみよう。そうして不安で作られた鉄格子を出よう。主人公の「僕」には夢がない。それで、私の夢ってなんだろうと考えた。その時思い出したのが、ある人に先日「早期退職したい」という話をしたときのこと。「そんな早く辞めてどうするの?絶対暇だよ。やることないよ」と言われて、答えたのが、「今この自分で、この職業で、こうやって働いているのは、これまでの選択の結果の『私』でしょ?私は、『そうでなかった私』を見に行きたいんです。『選ばなかった私』を回収にいきたいというか」だから、いいなと思っていたいろんな仕事とか、いろんな仕事でないことを、やってみたいんだ。向いてないと思っていることが本当に出来ないのか試してみたい。向いていると思っていることが本当に楽しいのか試してみたい。と、自分で答えて自分の答えにびっくりして。笑そうか、私はそうしたいんだ、と思った。「辞めたらもう、今みたいな収入はもう得られないよ」「子どももまだ小さいのに、辞められないよ」と言われて、「そうですよね〜」と笑ったんだけど。待ってろよ、私でなかったたくさんの「私」たち。「わからない」の先に待つ過去の「未来」。いつか、迎えに行くからね。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.10
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書名言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える [ 樺沢 紫苑 ]目次第1章 悩みは解決するな!第2章 悩みを分析する3つの軸第3章 悩みを解消する3つの方法第4章 見方を変えれば楽になる(視座転換その1)第5章 自分だけで悩まない(視座転換その2)第6章 言葉にすれば悩みは消える(言語化その1)第7章 言語化する勇気を持つ(言語化その2)第8章 行動すれば悩みは消える(行動化)最終章 悩みが消える究極の方法引用「二分思考」の「二者択一」で物事を考えてしまうと、選択肢が「極端な2つ」しかないわけですから、「コントロールできない感」が強まり、ストレスを多く抱えやすい。メンタル疾患になりやすい人の特徴でもあります。感想2023年097冊目★★★言語化というタイトルだったので、よくある日記や手帳に自分の感情を書き出して客観視することで、自分の感情をきちんと捉えられるようにしよう、という内容かと思ったらちょっと違った。ビジネスマン向けのメンタルヘルス全般についての内容みたいな…。この春から新しい職場に変わり、ストレスフルだったので読んでみたから、参考にはなった。「コントロール感」が大事、というのは納得。新しい環境に置かれると、コントロール感がない。今回の私で言うと、会社自体が変わったので、これまで出来ていた簡単なこともルールが変わって出来ない。決裁しといて、支払い回しといての一言で分かったことが、いちからすべて勉強し直し。小さいことで言えば、ロッカーの使い方、文房具の場所、時間外勤務の申請方法…などなど、細々とした「知らないこと(コントロールできていないこと)」が山積みで、ほんとしんどかった。ようやく1ヶ月たって、段々と「わかること(コントロールできること)」が増えてきて、少しずつ楽になってきた。この本にも、「コントロール不能な悩み」はあきらめる「コントロール可能な悩み」ならば、その可能領域を徐々に増やすとある。0/100思考(オール・オア・ナッシング、白黒思考)が駄目な理由も同様であるという著者の説明には、ハッとした。私はこの傾向が強くて、すこしでも駄目なら「もうむり、わたしはなんてだめなんだ」ってズドーンと落ちてしまうのだけど、この思考傾向は「コントロール可能(100%)か、不可能(0%)」の二元論であって、その間がない。だから、コントロール出来ないこと=無理、となっちゃう。でも冷静に現状に目を向けてみれば、それって100%になることなんてほぼなくて、かといってこれまでまがりなりにも生きてきたから0%でもなくて、その間なんだよね。前に読んだ絵本で、「無理だとか、出来ないって言わないで」、っていうセリフがあったな。ーーー私は今、出来るようになっている途中だから。コントロール感を取り戻す言葉として挙げられていた「やれることを、やれる範囲でやっていく」。これだよねえ。そうして、「やれること」を増やしていく。コントロールできる範囲を広げていく。だから、「わかんない!」「できない!」「むり!」となったらすぐにシャットダウンしちゃう自分に、「待て待て」と声をかけよう。大丈夫、君は今出来るようになっている途中だから。コントロールの目盛りを見て。0%じゃないでしょ?それが10%なら、残りは誰かの力を借りよう。そうして次は、20%なり、30%に出来るようにしよう。100%じゃないと意味がないなんてことは、ないんだから。一人で何でも完璧に出来ないといけないことは、ないんだから。そうして自分がコントロール出来ることで、人の力になろう。その先にいる、誰かのために働こう。新しい上司は、「ノマさんは、1言うと、20も30も返ってくるなあ」と言っていた(なかば呆れられ、ウザがられながら…。笑)。「自分の限界はここまで」を決めなければ、きっと今より多くのものを手にできる、と私は信じてる。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.05.08
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本のタイトル・作者社会人10年目のビジネス学び直し パフォーマンスを最大化する キーボード操作虎の巻 [ 石田かのこ ]本の目次・あらすじ第1章 パソコンキーボードの基本第2章 文字の入力と変換を制御する機能第3章 Windows11のキーによる操作第4章 Excel/Word/PowerPoint共通のキー第5章 Excelユーザーが活用すべきキー操作第6章 ブラウザーで使いたいショートカットキー感想2023年052冊目★★★私は、東日本大震災の年の春に、今の会社に入社し、社会人になった。今年で、12年目。文系大学を卒業した私は、エクセルを使ったこともなく。新入社員として任されたエクセルのデータ入力。ここに数字を入れていけばいいから、と紙を渡されて入力していった。「出来ました!」…私、直接数値を入力して、そこに入ってた関数の式、全部消しちゃってたの。当時はそんなことも分からなかった。結局、別の人がもう一度その作業をしていて、いたたまれない気持ちになった。安いエクセルの基礎の本を書い、家でそれを読みながら自分の家計簿をエクセルでつけるようにした。そうやって徐々に使えるようになって、十年超。今、基本的な操作は出来る。けれど、難しい操作は出来ない。エクセルの色んな機能を使えば、きっとあっという間に終わるであろう作業に、時間を費やしている、ような気がする。そもそもどんな機能があるのか知らんから言われへんけど。周囲の、私より30歳〜40歳ほど上のオジサマたちは、パソコン操作にとにかく時間がかかる。私もいつか、そうなるんだろうか。ここらへんでもう一度ちゃんと、学び直しをして、「リスキリング」をしていたほうがいいんじゃなかろうか。で、読んでみたこの本。ちなみにこれはキーボード操作だけど、エクセル関数版もあります。以前の上司が元SEで、基本マウスを使わない人だった。なんでもショートカットキーで操作してしまう。私の目にはそれが魔法のように映った。そして凄まじく仕事ができる人のように。著者は、マウスで操作できることであれば、わざわざあまり使わないようなキーボード操作(ショートカットキー)を覚える必要はないという。自分がよく使う機能のものを覚えて効率化をはかることが目的。たしかにそうだ。キーボード操作めっちゃ出来る人、憧れるけど。スクリーンショットを一部だけ切り取る機能(Windows+Shift+S)とか、知らんかった!いつもプリントスクリーンして、ペイントに貼り付けてリサイズしてた〜!で、早速職場で試そうとしたらWindow11じゃないから出来なかった〜!笑しかし作業効率をあげようにも、覚えるのが大変。太字(Ctrl+B)や斜体(Ctrl+I)みたいなのは、昔HTMLをテキストエディタに叩いてウェブサイト作っていた古のオタクなので頭に入るんだけど、そういうのじゃないのが入らない。備忘録。Windows+→/← ウインドウズを左右に表示Ctrl + S 上書き保存(Save、やな)Ctrl + F12 名前をつけて保存Ctrl +P 印刷(プリント)Ctrl + Z もとに戻す(「元に戻すぜ」と覚えよう)Ctrl + Y やり直す (Yarinaosu のYと思っとこう)Ctrl + L 左揃えCtrl + R 右揃えCtrl + E 中央揃えCtrl + J 両端揃えCtrl + Shift + C 書式のコピーCtrl + Shift + V 書式の貼り付けCtrl + Space 文字書式のクリアCtrl + Home 先頭(A1)セルへの移動 Ctrl + Shift + % パーセントスタイルの書式設定Ctrl + Shift + $ 通貨スタイルの書式設定Ctrl + Shift + # 日付の書式設定ちなみに私が入社当初、エクセルの本を読んで以来お気に入りのショートカットは「Ctrl+;」(今日の日付)「Ctrl+:」(時刻)。地味に便利です。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.14
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本のタイトル・作者きみの人生に作戦名を。 [ 梅田悟司 ]本の目次・あらすじはじめに第1章 地続きの人生から自分軸を見出す なぜ最初の一歩が踏み出せないのか 地続きの人生から自分軸を見出す 作戦名のある人生を生きる第2章 作戦名をつける 作戦名を検討する具体的な方法 1 振り返る 2 思いを馳せる 3 自分軸を見出し、再整理する 4 作戦名へと昇華させる第3章 不安の時代でも、人生は続く いい作戦名とは何か やさしさによる革命を起こす 他者の評価から、自らの納得感へ終わりに 私には、まだやるべき仕事が残っている引用自分の人生を振り返り、未来に思いを馳せることで自分軸を見出す。その軸に名前をつけたものが、自分自身の作戦名である。作戦名を検討する過程で、人生を自分の元へたぐり寄せ、自分の手に取り戻すのだ。作戦名は、自分の人生を愛し、自分のものにし、自らの価値とそこから生まれる未来を自分で指し示すことにつながる。自分の生き方に名前をつけることは、自分のオーナーシップを取り戻すことである。感想2023年037冊目★★★・やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。 [ 梅田悟司 ]の人の本だった。著者は、コピーライター。タイトルの『きみの人生に作戦名を。』という内容よりは、キャリアの棚卸しとか自分の人生の振り返りがメインな感じ。9分割思考法で、「きっかけ・行動・学び」を書き(過去)、またその学びから得た「きっかけ・行動・学び」を書き(現在)、またそこから得た「きっかけ・行動・学び」を書く(未来)。(A4の紙を三つ折りして、×3枚でやるとよい)そうして大きなベクトルとしての「自分軸」を見つけ出し、タイトルを付ける。目に見える一貫性と、目に見えない一貫性。それらを結晶化させたものが「作戦名」。自分の中の物語に書名を与えること。どちらかというと、私にはキャリアの見直しよりは、著者がこれまで悩んできた過程だとか、「自分の領域を満たし、軸足を明確にして、意志と勇気を持ってはみ出してみる」というような「そこから出られたこと」が参考になった。9分割思考法の著者の手書きのものがたっぷり紹介されていて、自筆好きとしても嬉しい。「1ミリではなく、1度変えてみる」という考え方は面白いと思った。世界を1ミリ変えても、1ミリしか変わらない。けれど1度変えてみたら、それは時間が経つほどに変化量が増大する。この発想、いいな。自分がやっていることなんて何の意味もない、遅々たる歩みに足を止めてしまいそうになる時。これは1ミリじゃなくて1度なんだと思えば、広がる未来を想像してまた歩き出せる。誰かが名前をつけた列の後ろに並ぶのではなくて、他の列へ行くか、新しい列を作れば良いというのも発想の転換。鶏口となるも牛後となるなかれ。今いる列にいなくてもいいんだ。ここを離れて、いつでも好きなところへ行けば良いんだ。自分が必要とされる列へ。あるいは新しい列を。「この指とーまれ」そこに誰もいなくても、自分が一番になれる列にいればいい。行動しない人が批判する、というのも耳が痛い話。行動を起こしている人は自分のことに集中しているので人を批判している暇がない、いちばん遠くを見据えながら、いちばん近くの目の前のことに没頭している。挑戦する人はそれが困難で失敗が多いことを知っているから、人を批判せず、全力で応援する。彼らはやさしい。そのやさしさとは、人間は間違え、失敗することを前提とした、受け止める力であり、許す力であり、助け合う力であり、人間を諦めない力である。人を叩くのは、その人が失敗を許さず、それはその人が許されなかったからだ。自分に許さなかったからだ。失敗することを。挑戦することを。行動することを。実践することを。実践者になることは、批評家から脱することと同意である。毎日毎日、ただただ淡々と英語を勉強していて思う。バカみたいだな、私。使うあてもない英語を、毎日一言も喋る予定もない言葉を、毎日毎日。けれど私は、もし私が10年前に英語を勉強していたら、と思う。きっと今頃、もっと英語が出来ていただろうに。あの時なぜあなたは行動に移さなかったのだろう。若かったのに。時間もあったたのに。私は言い訳をするだろう。忙しかったと、お金がなかった、時間がなかったと。けれど追求する声は止まない。なぜ出来なかったの。なぜやらなかったの。糾弾するその声は、きっと今の私に向けられた、10年後の私の声でもあるのだ。去年、キャリアの棚卸しをした時に見えたこと。私は、新しいことを学ぶのが好き。学び続けることが好き。それは、私の人生の喜び。それをずっと続けていきたい。私の人生に名前をつけるとしたら、"EVERY TIME READING, ANY TIME LEARNING. "かな。間違えないで。迷わないで。一歩をすこし、角度を変えて。一度ずつ、世界を変えよう。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.24
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本のタイトル・作者ビジネス小説 もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]本の目次・あらすじ第1章 グローリープロジェクト -ミッションが人を動かすー第2章 テストプレイ指導 -合意可能領域を探れーQUEST1軍議に参加せよ/QUEST2伏見城攻略第3章 合併計画 -仮説と実行を繰り返せーQUEST3岐阜城防衛戦/QUEST4木曽川の戦いを制せよ第4章 内通者 -相手の立場で思考せよーQUEST5 淀殿を説得せよ第5章ラストチャンス -速度が勝機を生み出すーLASTQUEST 関ヶ原の合戦終章 旅立ち -自分という物語を紡げー引用仕事とは、生きるためではなく人を活かすためにやるものだ。感想2023年036冊目★★★★面白かった!はじめタイトルから、時代トリップものだと思っていたら違った。胸アツ展開のお仕事小説。ふだん本を読まない人にもおすすめ。私は活字にまったく縁のない兄に薦めたいと思った。「もしも徳川家康が総理大臣になったら [ 眞邊明人 ]」と同じ作者の「ビジネス小説」。ストーリーの中でビジネス書のメソッドを学べる一挙両得本。前作も面白かったけど、この作品も面白くて、何よりストーリーテリングの部分が自然で、エンターテイメントとしても読み応えがある(ビジネス書云々を抜いても十分に成立する内容)ことがこの作家さんの魅力。主人公は、大祝(おおほうり)みやび、27歳。学生時代はソフトボール一筋で、ゲームは門外漢。たまたま就職活動で「戦国大戦略」など歴史シミュレーションゲームで名高いゲーム業界の老舗である「グローリーゲームス」を受け、社長・司馬山凌の人間性に惹かれ入社をした。5年目で、現在は社長室企画部勤務。2年前にゲーム業界のカリスマだった社長が急逝し、グローリーゲームスの業績は低迷の一途。そんな時、副社長の多々良が人員削減を含む業務改善を提案。彼は、人員削減を保留する代わりに、亡き社長の肝いりだったという「グローリープロジェクト」のテストプレイを大祝と経営企画室長の星に命じる。「グローリープロジェクト」は、触感なども身につけた装置から感じることが出来るVRゲーム。さらには外科手術で脳にチップを埋め込めば、身体が不自由な人でもゲームの世界で自由にプレイできる。秀吉亡き後の関が原の合戦を舞台に、軍師となり東軍か西軍の中心人物についていずれかを勝利に導くーーー果たして大祝と星は、ゲームの可能性を証明できるのか。会社の未来は、ゲームの未来は、二人の手に託された!という内容。どう?ワクワクするでしょ?笑「四箱思考(表層→本質→対策→変化)」「PREP(Point(結論)→Reason(理由)→Example(例示)→Point(結論)」「ZOPA(Zone Of Possible Agreement(合意可能領域))」「DESC(Describe(描写)→Explain/Express(説明)→Specify/Suggest(提案)Consequences/Choose(選択))」「OODA(Observe(観察)→Orient(仮説・情勢判断)→Decide(意思決定)→Act(実行))」 …変化する環境で各自が現場で考え即応(戦場での考えから生み出された)「PDCA(Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善))」 …変化の少ない環境で時間をかけ中央が精査(生産管理に使われた)といったビジネス書のあれやこれやが図解で出てきて、こういった知識をゲームの世界での関ケ原合戦への交渉や対応に用いる。それぞれの歴史キャラクターも魅力的で(名前の横にあらわれる説明書きの「いらん一文」が面白い)、私は歴史苦手なんだけど、こういうゲームならやりたいと思った。これから拡張現実はどんどん広がって、一方で肉体が疎かにされる(ただの入れ物とみなされる)のではないかという危惧も私にはあるのだけど、逆に言えば肉体という檻に閉じ込められている人(『潜水服は蝶の夢を見る』)からすれば、それは解放でもあるのか。この小説は「仕事とは何か」ということを何度も問いて、またいろんな人がそれに答えるのだけど、「会社は夢見る場所じゃなくて稼ぐ場所だ」ということを言われて、でも結局ゲームをプレイすることを通じ、主人公のみやびは、ゲーム会社であるグローリーゲームスは「未来を創造する場所」だと気付く。創業者の司馬山は言っていた。人生は物語、仕事は物語、すべての人間は物語を持つ。「物語のある社会をつくるためにゲームはある」。すべての人がゲームの世界でコミュニケーションできる未来。一人では到達できない場所へ行けるのは、一緒に働く仲間がいるからだ。本当は会社って、そういうところなんだと思う。働くことは、その一員になることなんだと。これまでの関連レビュー・もしも徳川家康が総理大臣になったら [ 眞邊明人 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.23
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本のタイトル・作者自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ [ ちきりん ]本の目次・あらすじ1 「意見」とはなにか、なぜ必要なのか2 「反応」だけではダメな理由3 SNS時代に「自分」を創る4 生きづらさから脱却しよう5 リーダーシップの最初の一歩6 オリジナルの人生へ 「意見」をもてるようになる4つのステップ引用「正解が言えないのは知識がないからだが、意見が言えないのは思考していないから」感想2023年026冊目★★★★以前、おすすめ頂いた「ちきりん」さんの本。ようやく読みました。というか私、誰かと勘違いしていて、大阪の西成でホームレスの支援活動をしている社会学者みたいな人を想像していたんです。違った…。どこから出てきたそのイメージ。著者情報には、関西出身。バブル期に証券会社に就職。その後、米国での大学院留学、外資系企業勤務を経て2011年から文筆活動に専念。2005年開設の社会派ブログ「Chikirinの日記」は、日本有数のアクセスと読者数を誇るとありました。この本、説明に繰り返しの内容が多くてくどいな、とは思ったけど、中身は良かったです。シリーズに『自分のアタマで考えよう』『自分の時間を取り戻そう』『マーケット感覚を身につけよう』がある。他のものも読んでみたくなった。世の中のあらゆる問題には、「正解のある問題」と「正解のない問題」がある。「正解のある問題」は、「正解」か「誤答」かで、これは「調べる」ことで答えを見つけることが出来る。「正解のない問題」は、「私の意見」と無数の他者の意見があり、唯一の解はないため、「考える」ことしか出来ない。そうして、今自分が悩んでいる問題は「正解のある問題」なのか(調べれば答えがわかるのか)、「正解のない問題」なのか(万人に共通する答えはないのか)をまず見極めることが必要。…という内容。AIには「正解を探す」ことは出来ても、「正解のない問題について考えて自分の意見を言う」は出来ない。人間に残された価値。市民参加型裁判の例が挙げられていて、私も裁判員裁判制度には、「そんなこと、法律の専門家でもないのに決められないのでは?」と思っていた。でも、これは「正解のない問題」について、みんなで考えて結論を出そう、ということなんだな。AIは過去にこれくらいの罪を犯した人がこれくらいの罪になりましたよ、と示すことは出来る。けれどその人の量刑を決めることは出来ない。そこをしてはいけない。それは思考の放棄であり、人間性の放棄だ。この「正解のある問題」と「正解のない問題」で例に挙げられていて特に「なるほど」と思ったのが、ネットの「意見」と「反応」の違い。大半の人は意見(思考)を発信しておらず、ただ反応しているだけ。ネットの気持ち悪さというか、違和感はこれにあるんだろう。みんなが発信者のように見えて、同じベースで、土俵で「意見」を交わしているようでいて、その実「私はこう思う」と「意見」として声を上げている人は少なく、「いいね」「まじ?」「ありえねー」「出典は?」みたいなガヤの、誰かに乗っかった「反応」が多い。けれどその反応さえ、本人は意見だと思っている。発信だと。だからもう、情報が玉石混交でぐっちゃんぐっちゃんで、ノイズまみれで疲れるんだよな、SNS。ちきりんさんは「SNSが人気なのは、「意見のない人でも、あたかも意見のように見える反応を発信できるようになったから」」だという。考えることを放棄して、ただ反応しているだけ。いいね、リツイート、コメント。それでもその人は何かを発信しているように見える。ここらへんは、自分にも刺さった。私がしていることって、果たして「意見」だろうか、「反応」だろうか?確かに、反応している方が楽なんだよね。特に何万といいね、何千とリツイートされているようなものであれば、「自分以外のみんなが是としている」というバックもある。安心して反応できる。でもそれって、何か生み出すのか?別に生み出さない。たとえばこのブログを書くときは、それなりの時間がかかる。読んだ本を参照し、それから自分が受け取った情報、それについてどう考えるか。文章を打ち、読んでみて流れを直し、投稿する。一方でそれを読むのは一瞬だ。「私はそうは思わないかな」と引用リツイートするなんて、十数秒で出来るよね。思考することは、それを形にして世に発することは、カロリーを使う。SNSが暇つぶしのアイテムであれば、それにそこまでエネルギーを使わないだろう。(ところで、二次創作界隈で見かけた投稿で、「書くのに何時間かかっても、読まれるのは数分で虚しい」と誰かが言っていた。その時、他の人が「それぞれの数分×人数分の時間をあなたはもらっているんだよ」と返されていて、たしかにそうだなと思った。そしてどこかに発表され、残され、読まれ続ける限り、それは誰かの時間を取得し続けて、おそらくそれははじめに掛けられた時間を超える。創作って費用対効果ではないのだけれど、どこかにやっぱり「こんなことをしてもな」という虚無感があって、でも自分が作ったものがそれだけ世界に位置を占めるというのは、嬉しいことだ。)ちきりんさんの指摘で興味深かったのは、多くの人は自身がSNSに投稿する際、それが「意見」か「反応」かを意識していないにも関わらず、人の投稿を見る際にはそれらを峻別しており、フォロワーが多いのはポジションを取って(=自身がどの立場化を表明して)、「意見」を表明し続けている人だという点。確かに、続けて見たいと思う人は、引用リツイートであっても付加情報があったり、自身の知識を加えていたりする。そして、継続して意見を表明することによって人格(キャラ)が伝わり、「この人はどんな人か」が伝わって承認され、ファンが出来てインフルエンサーが生まれるのだという。しかし私が不思議なのは、「この人いいな」「すごいな」と思う人であっても、フォロワーが少ないということはある。一方で、「こいつなんやねん」という人がフォロワーが多いこともある。往々にしてある。あれは何なんだろう…。フォロワーの数がすべてではないのだけれど、有益な情報を発信している人が埋もれてしまうのが残念。はてさて、私は意見を言えているんだろうか。この本を読み進めているうちに、そう感じてきた。ただただ反応を繰り返しているだけなんじゃないだろうか。考えているふりをしているだけなんじゃないだろうか。ちきりんさんは、自分の意見をもつための4つのステップを挙げている。1 レベルチェック(正解のない問題について自分の意見を言ってみる)2 言い切る!(よく分からなくてもとりあえず反対か賛成のみ答える)3 自分に突っ込む(自分に反論し、さらにそれに反論する)4 言語化する(意見を簡潔な文章にしてみる)※ 自分の意見を決めるのに最低限必要な情報のみ調べる特に「2」だよな。賛成か反対か、自分のポジション(立ち位置)をはっきりさせてしまうと、軋轢を生む。日本ならではの「空気を読む」文化にどっぷり使っているから、どうしても苦手。「こんなこと言うと、叩かれるのでは?」とも思う。ただ、このときに「賛成」「反対」を表明したことによる反論を他者から受けるのであれば、それもまた「意見」でなくては有益ではない。あと個人的に気をつけたいのは、「正義感に気持ちよくなっちゃう」こと。仕事で、私は年上だったり上司だったりしても、「私はそうは思わない、なぜなら〜」みたいなことを言ってしまう。相手、凍りつく。笑年下の女から言われると思ってないんだろうな。というわけで私はあちこちに頭をぶつけている。それが「正解のある問題」ならいい(それすら伝えるのに気を使っているのだが、私の気の使い方には「相手に伝えない」もしくは「オブラートに包んで伝える」ということが入っていないのだ)。情報を提示して認識を合わせればいいだけだから。「正解のない問題」について、「私は正しい!」みたいに声を上げてしまうと、声が大きい方や立場的なもので相手を威圧するだけになってしまう。「それって別に正しくないよね?」「私が思ってるだけだよね?」という視点を常に持っていないと。ちきりんさんは、この本を書いた理由を冒頭で述べている。「世の中にも人生にも正解のない問題がたくさんある。そして、正解のない問題に自分なりの答え、すなわち意見がもてなければ、人生も生活もぐちゃぐちゃにされてしまう」考えろ、考え続けろ、自分の頭で。私は自分にいつも言い聞かせている。自分のちっぽけな人生を、誰にも渡さないんだ。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.10
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本のタイトル・作者幸せな自信の育て方 フランスの高校生が熱狂する「自分を好きになる」授業 [ シャルル・ペパン ]"LA CONFIANCE EN SOI -Une Philosophie"Charles Pépin,2018本の目次・あらすじ人はどのように「自信」を獲得するのか?「強い絆」を育むー人間関係から自信を得る「能力」を高めるー技能を磨いて自信を培う「自分の心の声」に耳を傾けるー直感を信じる「感動」を体験するー「美しさ」の力で自信を深める「決断」するー「自分の意思で決めること」で自信が生まれる「手」を動かすー行動で自信を育む「行動」するー世界と接することで自信を得る「憧れの人」を持つー自信と模範「自分の望み」に忠実になるー自信の危機に対する解毒剤「人生」を信じるー生きることに自信を持つ引用固定的で不変的な「私」など存在しない。人は常に変化しているからだ。(略)私たちは「ある」のではなく、常に何かに「なる」過程にある。そう考えれば、自分に自信がなくても問題はない。「自分は何かになれる」ことに自信をもてばいい。感想2022年284冊目★★★前に読んだフランスの高校生が学んでいる10人の哲学者 [ シャルル・ペパン ]の同作者の本。筆者は、哲学者、作家。哲学の一級教員資格を持つ。本としては「なるほどなあ」と思うことが書いている感じ。自信とは、人生全体への肯定感である。その原動力になる「他者への信頼」「自分の能力への自信」「人生全体への肯定感」。何が起きてもそれを受け入れようという決意を固める。不確実性を受け入れることで、自由になれる。決められることは、自信になる。そしてそれは、世界を肯定することに繋がる。間違えてもいいのだ。選択を誤っても構わない。大事なことは、「自分で決めた」ということ。誰かに決められた選択肢ではない。それが自由。そうして、その間違いの可能性も含めて受け入れられる自分であるということ。最後には何とかなる信頼、なるようにしかならないという肯定。(=「他者への信頼」「自分の能力への自信」「人生全体への肯定感」)本の中で紹介されていたマルコム・グラッドウェルの『天才!成功する人々の法則』。ベルリンの音楽院でバイオリンを学んだ学生の、20歳の時点での累積練習時間について・音楽教師になった人… ~4,000時間・プロのピアニストになった人… ~8,000時間・一流の演奏家になった人… 10,000時間~という結果だったそうだ。1万時間(1日3時間×10年)で一流になれる。今、英語を勉強していてとてもじゃないけれど遠い道のりを行けないんじゃないかと思うとき、これを思い出したらな。私は仕事で使うでもない。10年じゃなくていい。20年でもいい。1日1時間なら30年。それでも1万時間を今から積み上げていけば、きっとたどり着けるだろう。最後に紹介されていた、1914年にユダヤ人家庭に生まれたオランダ女性、エティ・ヒレスム。強制収容所へ人々を送りながら、そして自らも収容所で最期を迎えた彼女。それでも彼女の日記には、美しい自然と人間へのあたたかな眼差しがある。鳥が歌い、太陽の日射しに感謝し、目の前の大量殺人を受け入れる。理解できないことを、理解しようとすることを止める。私はこのくだりを、どう受け止めればいいんだろうと思った。選択肢がない状況でも、選択肢を見出す彼女?(それは自由であることと同義だ)絶望ではなく希望を、醜さではなく美しさを。誰もそれを奪えない。同じく、2015年にパリのバタクラン劇場で起こったテロで妻を亡くし、幼い息子と2人になった男性。『ぼくは君たちを憎まないことにした』という犯人に充てた手紙。憎しみではなく、幸せを。押し付けられた感情を拒否する。選ぶ。自由。誰も手出しできない。魂を傷付けようとしても。その根底にあるのは、崇高な自信だ。世界を信じ、愛し続ける。明るい方を、顔を上げて。その力こそが、「自信」なんだろうな。ああそうか、自信とは、自らを信じること。どんな状況でも、前を向いて行く。世界は残酷だがかくも美しい場所だと、朝焼けに目を見張りながら。人は哀しくも愛するに足る存在だと、漏れ聞こえる笑い声に耳を澄ませながら。そしてそう思う自分を信じる。そう思い続けられる自分の能力を。世界はその人の眼鏡でしか見ることが出来ない。だから選ぶのだ。その自信を持つか、持たないか。自由であるか、不自由であるかを。これまでの関連レビュー・フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者 [ シャルル・ペパン ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.11.03
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本のタイトル・作者フェイク ウソ、ニセに惑わされる人たちへ (小学館新書) [ 中野 信子 ]本の目次・あらすじ第1章 何のために人はウソをつくのか第2章 人はなぜ騙されるのか?第3章 社会性とウソ第4章 生産的ウソの効用と活用法第5章 悪意のあるウソ第6章 歴史から見るフェイクの活用例第7章 ウソとどう付き合い、生きていくのか引用人間の脳は、論理的に正しいものより、認知的に脳への負荷が低い、つまり分かりやすいものを好むという性質をもっています。論理は強力なものではありますが、その運用には脳をそれなりに頑張って使わなければならないという罠があります。感想2022年236冊目★★★ウソがない世界、というのは殺伐としている。ホンネだらけの世界なんて、かえってぞっとするだろう。誰もかれもが、思ったことをそのまま口にする世界。罵詈雑言の限りが尽くされるのではないかしらん。(私の真っ黒な腹の中だけ?)引用部、前に読んだ「わかりやすさの罠 池上流「知る力」の鍛え方[ 池上 彰 ]」(7月に読んだ本② )を思い出した。わかりやすさ、を人は求めている。誰かが「わかりやすさ」を提供すると、途端に自分で考えなくなる。そっくり頭を預けてしまって、アウトプットされたその思考の結果だけを享受しようとする。昨今の「Google it」の先、SNSやブロガー、Youtuberなんて、微に入り細に穿ち、日常のアレコレをアウトプットしてくれているものね。大多数の人は、それを見るだけになっていく。人は学ぶのが好きな一方で、怠けることが大好きだ。この本によると、脳は思考プロセスでもなるべくリソースを使わなくていいように(認知負荷を下げるように)しているらしい。脳は酸素の消費量が人間の臓器の中で最も多く、身体の1/4なのだって!へええ。細胞同士まで、情報を伝えるときにすべて伝えず適当に伝えているのだというのは驚いた。おまえたちまで!!笑フェイク、ウソ、ニセ。それらが流行るのも、そこに答えがある。働きたくない脳は、わかりやすい答えを見つければ、それに飛びつく。面倒に思考するよりも、誰かの言う「正解」に従いたい。リソースを節約して――でもそれで、よいのか?考えろ、と私は自分にいつも発破をかけている。考えろ。考え続けろ。考えることをやめるな。そのなかでもがいても、苦しくても、答えなんてどこにもなくても。見つけたと思った答えが何度覆っても、絶望しても、光が見えなくても。考えろ。自分の頭で。自分の言葉で。目を開け。耳を澄ませ。心を開け。それが、私が私として存在する意味なのだから。それが私にとっての「生きている」ということなのだから。水は低きに流れる。人は易きに流れる。その方が楽だからだ。けれど頭を預けて、誰か偉い人が、賢い人が、自分の代わりに出した答えに、納得できるんだろうか。何かが「わかりやすい」時、私は警戒する。省かれた「何か」が何であるのか。自分ではたどり着けないと知りながらも、私はそれを求めたい。これまでの関連レビュー・生贄探し 暴走する脳 [ 中野信子×ヤマザキマリ ]・不倫と正義 [ 中野信子×三浦瑠麗 ]・世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた [ 中野信子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.09.14
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本のタイトル・作者ミスを最大のチャンスに変えるリカバリーの技術 [ 後田 良輔 ]本の目次・あらすじ1 リカバリーのための考え方2 リカバリーの技術3 リカバリーの一歩先へ感想2022年203冊目★★★こういう本をよく読む。自分がポンコツすぎて、なんとか生きていくための改善策をいつも探している。で、本に書かれた方法をいろいろと試してみて、自分に合うものを選び取り、なんとかこの自分で生きていけるように、この自分と細々と付き合っていけるように日々試行錯誤を繰り返し、日夜調整を重ねている。この本は、失敗をいかにリカバリーするか、という内容。著者の失敗談がスケールでかくて、「ひぇっ」となると同時に、自分の失敗なんて小さいもんじゃないかと思える。冒頭にあったように、今や「正しい失敗のリカバリー方法を、あらかじめ学ぶ時代」なのだろう。テレワークが進むと、新たに社会に出た人は、どうやって「人の失敗から学ぶ」のか。自分の業務に関するたくさんのヒヤリ・ハット事例、ケース・スタディをどうやって蓄積することが出来るんだろうか。それは、「本を読む」だったりするんじゃないだろうか。仕事ができる人を見ていると、本当に参考になる。ああ、そういうところに目を付けるんだ。そういうことを気にして仕事をするんだ。なるほど、そうすればいいんだ。共通しているのは「その場で打ち返す」が多いこと。とにかくバットを振るから当たるんだろうな…、と思う。それがゴロでも、とにかく前に出る。ついつい後回しにしてしまうので、いつもそれを思い出すようにしている。逆に、よく失敗する人、同じ失敗を繰り返す人を見ていると、「失敗から何も学んでないなあ」と思う。ダメだった→運が悪かったみたいな思考回路。でもそれだと、失敗がまったく生かされないんですよね。仕事の「仕組み」なのか、自分の「やり方」なのか、どちらかを変えなくては。PDCA回して行こうぜ!お前、DOしかないじゃねえか…!私は部下を持つようになり、よく自分の失敗談を話すようにしています。「こういうことがあって、こんな失敗しちゃったんだよ~!だからそれからこうするようにしてるんだ」これ、私はサブリミナル効果で、部下の無意識下に今の部署の「ヒヤリ・ハット事例」と「そのリカバリー方法」を植え付けてるんだけど(笑)、まったく意識していない人(そういう次元でものごとを受け止められない人)は、人の失敗を笑うからね。特に私は全員が年上の部下(全員男性)なので、余計にそうなのかもしれない。それでも記憶のどこかで、「そういえば係長が昔、こういう事例でこんな失敗をしていたと言っていたな」とフックになればいいなと思って自己開示をし続けているのだけど。みのりすくなし。たまに「こいつ仕事出来るな」とか「こいつ実は賢いな」と思わせないとナメられる。(それがはったりであっても)同じように他の人にも、自分の失敗談とリカバリー方法を語って欲しいんだけどな。私は知識・情報蓄積型なので、突発的な事態に弱い。それを糧としたいのに。部下が失敗したときのフォロー(リカバリー)も難しいです。まだ2年目なので、うまく対応できていないと感じている。この本では「何をやってるんだ!」と叱るのではなく、「大丈夫!一緒に考えよう」と励ます、とあるんだけど、頭まるごと預けてくる人、おるやん…。何か起こった時、私はよく「誰か死んでいなければ、大丈夫」と一言めに言ってます。「絶対大丈夫。ここからいくらでもリカバリできるから」と。指揮を執る自分に言い聞かせるように。引用されていた、宇宙兄弟の主人公の台詞「俺の敵は、だいたい俺です。」はいいですね。失敗って、マイナスにとらえてしまうけど、逆に考えれば成長の機会。失敗する→学ぶのサイクルに入ってしまえば、あとはスパイラル状に上昇していくだけ。しかし今度は、それを教えることが難しいなと思っている…。以下、この本で参考になったこと。○ 失敗から学ぶポイント1 逃げない(失敗したときこそ、自分が責任を持つ)2 原因を考える3 対策を打つ(仮説を立て、検証する)○ 5つのリカバリータイプ1 組織で対応する2 相手に安心してもらう3 冷静さを取り戻す4 必要以上に怒りを買わないことを目指す5 感謝する・メンツを立てる○ GATEの法則G GoalA ActionT TechnologyE Emotion○正しい努力「何をやり、何を捨てるのか」を最初に決めてから、取りかかること。○指示ミス回避心が落ち着く1日の終わりに、5分で良いので「今日、他人に頼んだ内容にミスはないか?」と振り返る癖をつける。○何かに失敗したとき「明るく・正直・嘘つかない」で欠点をさらけだす↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.08.11
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本のタイトル・作者不倫と正義 (新潮新書) [ 中野 信子 ]本の目次・あらすじ第1部 不倫とバッシング第2部 男と女の性と権力第3部 結婚の罪第4部 不倫の「倫」引用アンチフェミの男の人が恐れているのは、女性が選ばれるリソース、奪い合われるリソースだった時代から、自身がリソースでらうことを拒否し始め、女性も男性と同じ経済的リソースや社会的地位を奪い合う側に参入してきたということですよね。競合相手になるかもしれないということが怖い。感想2022年198冊目★★★世の中に溢れるバッシング、「キャンセルカルチャー」(これまでの行いを、ひとつの欠点や汚点ですべて否定し、排斥すること)。その最たるものが「不倫」じゃないかと思って読んでみた。内容的には女性二人が延々だべってる感じもあって、繰り返しが多いしイマイチだったんだけど、色々考えさせられるものではあった。不倫ダメ、ゼッタイ。だからその「倫」を踏み外した奴は徹底的に攻撃する。でもそれって、本当なんだろうか?という問い。中野さんは、そもそも現在の一夫一妻制が最近になって出来たもので、それは一夫多妻制と違い「男があぶれない」という制度でもあるという。口には出さないだけで、みんな心の底では思っていたりしない?不倫ダメ、ゼッタイ。でもバレないなら、罰せられないなら、ペナルティがないなら?ちょっとやってみたい、なんて思ったりしない?自分はどうかなあ、と思うと、そういう機会があったらやっちゃうかもしれない。単純に面白そうだから、どんなもんか試してみたいからと言う理由で。でもそれを夫にされたらというと、うーん、あかんな!(笑)中野さんは、自身と夫を「月と地球」の関係性に喩えていらした。触れるとクラッシュしちゃう、でもずっと近くを周っている。それ、いいなあ。そういうのがいい。干渉し過ぎず、でもそばにいる。夫婦別姓については、子どもの姓を一定年齢で子供に選ばせるという提案、目から鱗。夫婦別姓にばかり目がいっていたけど、その子どもはどちらかの姓に固定されるのが当たり前だと思っていた。でもたぶん、それだと99%夫の姓になるよね。最終的にいずれかの姓を本人が選べるって、大事なことだ。結婚、姓を変えるというのが、女性には「グレート・リセット」にあたるというのも面白いと思った。マイナスの面ばかりが取り沙汰されるけど、その逆に「実家との縁が切れる(薄くなる)」ということがあるんだよな。男性にはそれが働かない。永遠にその「家」の息子。ちょっと可哀想でもある。不倫で人を叩いている時、それは「みんなちょっといいなと思ってるしやりたいと思ってるのに我慢してるんだぞ、お前はそれを破った」というバッシングもあるんだろうな。それが集団に「こいつはルールを破ったから攻撃してもいい」と認定されて加熱する。そうして徹底的に叩かれている誰かを見て留飲を下げるんだろう。「自分はルールを守る側にいる」ことに安心して。一夫一妻という固定的な関係を、昔の女系に戻すと、問題は解決するんだろうか。浮気ではあっても、不倫ではなくなるだろうな。あるいは不倫というのは、同性としてはどうだろう。それでもなお叩かれるだろうか?叩かない気がするんだ。結局それで破壊を恐れられているのは、「男系」の制度なのかもしれない。これまでの関連レビュー・生贄探し 暴走する脳 [ 中野信子×ヤマザキマリ ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.08.05
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本のタイトル・作者ヤマザキマリの人生談義 悩みは一日にしてならず [ ヤマザキ マリ ]本の目次・あらすじ1 悩みの根っこはどこにある?2 あの人さえ変わってくれたら…3 こんな毎日、耐えられない!4 自分の常識は他人の非常識!?5 それでも気になる6 今日もやっぱり五里夢中7 その一歩が踏み出せない8 揺れる思い。選ぶならどっち?引用悩みに翻弄されたくなければ、あらゆる悩みと向き合って自分を鍛えることしか方法はない。だけど、悩みを持つことは人間を知ることでもある。思う存分に傷つき、苦悩したあとは、空を見上げ、深呼吸をし、自分たちが生きている地球の大きさを自覚しながらゆっくり立ち上がればいい。それだけである。感想2022年174冊目★★★毎日新聞に連載されていた「人生相談」の書籍化。なんというか、人の悩みって、矮小化して見えるんだなあ…と思う。当事者でない私からしたら、「なんでそんなこと」って思う質問とか、「いやもう答え出てるやろ」っていうものとか、「それほかにどないする気なん」というのとか。本人が必死でも、悩みに悩んで悩み抜いていても、五里霧中でにっちもさっちも行かなくなっていても。一歩引いた人間から見たら、悩みの大きさと置き所が分かる、というか。それは、迷路のようだと思う。その中にいる人は、自分の目の前の道しか見えない。だから迷う。あっちに行ったりこっちに行ったり。行き止まりにぶつかって、もうだめだ!と思ったり。けどそれを上から見ている人からしたら、「なんでそっち行くねん」「そこさっきも通ったやろ」と思う。客観視し、物事を俯瞰して見ることの大切さ。まあしかし、無理なんですよね。自分が渦中の人物であると。あれやこれや思い悩むし、気に病むし、欝々とする。誰に何を言われても、「あなたに何が分かるの!」ってなっちゃったりする。お決まりの「何も知らないくせに!」という台詞を吐きたくなる。本当は、分かっているのかもしれない。答えは既に、自分の中にあって。だから新聞の「人生談義」に投稿してくるんだろう。ただ聞いて欲しい。そして自分の背中を押してほしい。できれば自分の決断に太鼓判を捺してほしい。その逆もある。正しくないことを分かっていながら、正しくないことをしてしまう時。自分の本当のところは、それは正しくないと知っていて。その行動を正当化するために、ありとあらゆる言い訳を用意している。でも実はその嘘を暴いて欲しいとも思っている。自分を騙すのは、けっこうしんどいのだ。この本を読みながら、私が質問をするなら…と考えていた。人間関係のことを書くだろうなあ。「職場の先輩に完全にシカトされています。業務上必要があって会話をすると、私の発言はすべて否定され、お前は間違っているという前提で話をされます。同じ空間にいるのが苦痛です。」(紆余曲折あるんやけど、これ現在進行形でマジな話な!)そして私がその相談に回答するなら、「そんなしょーもない奴のこと、ほっとき。いちいち気にせんでええ。時間がもったいないわ」と答えるだろうな。「自分は他の人にするみたいに普通に接しとったらええねん。大声で気持ちよう挨拶したったらええ。そんで向こうが態度変えへんのやったら、あっちのレベルが低すぎるんや。そこにあわせたらんでええ。おはようございますー!言うて、自分の魂のレベルがそいつより高いことの証明に毎日使うたったらええねん」って。うっわ、性格悪いなこの回答者!!私だな!笑目の前の壁しか見えないとき。視界がどズームになってる。引いて引いて!!迷路を上から見て、自分の居場所を地球規模で見て。ちっちぇーーーーーー!!!って笑いたい。迷路と言えば。子どもの頃読んだ、コバルト文庫の樹川さとみ『楽園の魔女たち』で、課題の「迷路を時間内に攻略する」方法として、「ひたすら突っ切って直進し、行く手の障害物をすべからく破壊し、正面突破する」というものがあり、私はそれに憧れています。これまでの関連レビュー・生贄探し 暴走する脳 [ 中野信子×ヤマザキマリ ]・妄想美術館 [ 原田マハ×ヤマザキマリ ]・養老先生、病院へ行く [ 養老孟司×中川恵一 ]・ムスコ物語 [ ヤマザキマリ ]・たちどまって考える [ ヤマザキマリ ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.07.12
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本のタイトル・作者無理ゲー社会 (小学館新書) [ 橘 玲 ]本の目次・あらすじはじめに 「苦しまずに自殺する権利」を求める若者たち1 「自分らしく生きる」という呪い『君の名は。』と特攻「自分さがし」という新たな世界宗教2 知能格差社会メリトクラシーのディストピア遺伝ガチャで人生が決まるのか?3 経済格差と性愛格差絶望から陰謀が生まれるとき「神」になった「非モテ」のテロリスト4 ユートピアを探して「資本主義」は夢を実現するシステム「よりよい世界」をつくる方法エピローグ 「評判格差社会」という無理ゲーあとがき 才能ある者にとってはユートピア、それ以外にとってはディストピア引用知能による選別を否定すると、その空白を、性格(頑張っているか、いないか)による選別が埋めることになる。テストの点数で序列化されるのと、性格(人間性)を否定されることの、どちらがより残酷だろうか。感想2022年165冊目★★★冒頭から暗澹とする気持ちになる本。さまざまなことに言及し、そして最後まで救われる気がしない本。「はじめに」で紹介されているのは、消極的な自死を選択する人々の声。夢も希望も持てず、日々の暮らしに精いっぱいで、自分の死を自分で決めたいと望む人たち。生きている意味が分からない。早く楽になりたい。この「無理ゲー」から下りたい。この世界の理不尽。それに無理やり参加させられて生きていかなければいけない苦しみ。絶望のなかにあって、トランプ大統領は「下級国民の王」だったのだ、という指摘に、なぜ彼があそこまで支持されたのか分かった。白人至上主義、というと上から下を見ているような気がするけど、違う。それは「黒人よりも虐げられ、最底辺にいる自分たち」。下から上を見上げる白人至上主義だ。公正であるべき世界が公正ではない。だから正す。無秩序に正義を。世界は変えられないから―――自分の認知を。それこそが世界を歪めていることになっても。なんとなく、世界は「冨のベルカーブ」(中間層が一番厚くなっている形、正規分布)なのだと思っていた。平均の人々がもっとも多く、そしてその付近にひとが集まっているのだと。でも、世界は年を経るごとに「ロングテール」(ベキ分布)になっていくのだという。後期近代では、中流が崩壊し、GAFAのような極端な金持ちである「上級国民」と、底辺に集まる「下級国民」に二分される。だから今、富裕税を課すように言ってるんだな。なるほど。著者が紹介しているアメリカの歴史学者(ウォルター・シャイデル)は、平和が続くと不平等が拡大する一貫した傾向があり、平等な世界をもたらすのは「戦争」「革命」「統治の崩壊」「疫病」なのだという。世界をめちゃくちゃに破壊するようなことがないと、リセットは起きないのか。そんなことでもないと、スクラップ&ビルドができないなんて。進化してきたようで、進歩してきたようで―――何も変わらないのか。今、ウクライナ侵攻とコロナにより、世界は変わりつつあるのかもしれない。著者はコロナは世界を変えるには弱すぎたという。不平等は広がり、絶望が蔓延する。私はいつも、村上龍『希望の国のエクソダス』の一文を思い出す。この国には何でもあります。ただ、希望だけがない。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.07.02
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本のタイトル・作者フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者 [ シャルル・ペパン ]本の目次・あらすじまえがき1 プラトン2 アリストテレス3 デカルト4 スピノザ5 カント6 ヘーゲル7 キルケゴール8 ニーチェ9 フロイト10 サルトル訳者あとがき感想2022年112冊目★★フランスのバカロレア(大学入学試験)では哲学の筆記試験がある(理系も)そうだ。この本は、学生向けの低価格の受験参考書の邦訳。2012年発刊時にはフランスでベストセラーになったそう。私は「プラトン」「アリストテレス」あたりは「へええ」と思って読んでいたのだけど、人を追うごとに激しい睡魔に襲われるようになり、なんとか読み終えたけど最後の方が朦朧としていた。フランスの学生たちがこれでバカロレアに通ったことを祈る…。哲学って、宗教ともまた違って、世界を解き明かそうとしていて面白い。いろんな人がいろんなことを考えて、それがまた私がずっと思っていた「なぜ」と共通していて、ひとつの解を示してくれている。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.05.08
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本のタイトル・作者母のトリセツ (扶桑社新書) [ 黒川伊保子 ]本の目次・あらすじ第一章 母の機嫌にビビらない人生を手に入れる第二章 母の愛は「毒」であると知る第三章 母親に巻き込まれないためのノウハウ第四章 母親をつき放しつつ喜ばす方法引用―――母親には、たしかに人生をもらった。感謝してもしきれないが、くれた以上、私の人生は私のものだ。いつまでも「自分のもの」だと思われちゃ困る。それは、ケチというものだ。感想2022年107冊目★★★半分くらい読み進めつつ「あれ、これ前に読んだっけ…?」と思うくらい既出の内容が多い。けど、『母』というキーワードに惹かれて読んでしまった。もう読むのやめようと思ってたのに…。苦笑今回は、2世帯同居やお嫁ちゃんの妊娠のお話が新しかったです。母娘の関係性って、難しいなあと思う。自分が娘であり、母となってなお、この絡まった糸をうまく解ける気がしない。著者は、赤ん坊だった息子が痒がっていた時、自分を掻いたら痒いのが収まった(母子同一性、身体性の共有)という。その感覚がきっと、死ぬまで消えないのだろうな。どこかで「自分の肉体の一部」という気がするのだろう。母は、与え、奪う。何が正しいかなんて、分からない。それでも自分の選択を、決断を、「正しい」と信じて進むしかない。この本の中で、「日本語は主語を明示しないが、反論する時だけは主語をつけてはどうか」という主張をされているのは興味深かった。「私は」反対だ。その枕詞をつけないと、その反論は「世間」目線になってしまう。「全否定」だから。私は母親になってから気を付けていることがあって、それが「一人称を加えて話す」こと。私は、好き。私は、そうは思わない。日本語は最年少者の視点から見た関係性で会話をするので(「ボク、お名前は?」)、まるでそれがその者の代弁であるかのように語られる。私は子どもの頃からこれが物凄く嫌だったので、子どもと話すときに「私は」「母(かか)は」と主語を明らかにするようにしている。あなたがどう思うかは知らない。関係ない。私に合わせる必要はない。でも、「私は」こう思う。身体性の切り離し。境界線の明示。しかしこれ、「問題はあなたがどう思うかであって、その責任はあなたが取るのだ」と幼い娘にやって泣かれてしまったことがあるので注意。子どもやからな、相手。小学校1年生になった娘も、年中の息子も、毎晩私とくっついて寝たがる。3枚布団を敷いているのに、気付けばぴっとりくっついて1枚で寝ている。赤ん坊の時は不思議だった。何故離れると泣くんだろう?きっとその昔―――サバンナとかどこか、ともかくそういうところで。置いて行かれると、親から離れると、命が危険に曝されたからであろう。私は子育てをしている、うんと。この時間も。くっついて一緒に眠るだけで、私はそう思う。彼らの本能的な幼い不安は、いつ「大丈夫」に変わるのだろう?身体性の別離。今はまだ、ぎゅうぎゅうになって眠りながら、そんなことを思う。これまでの関連レビュー・妻のトリセツ [ 黒川伊保子 ]・夫のトリセツ [ 黒川伊保子 ]・家族のトリセツ [ 黒川伊保子 ]・不機嫌のトリセツ [ 黒川伊保子 ]・職場のトリセツ [ 黒川伊保子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.05.03
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本のタイトル・作者私はただ、「生きてる~!」って叫びたいだけだったんだ [ 大鈴 佳花 ]本の目次・あらすじ営業成績はいつもトップ。東京タワーの見える部屋に住む順風満帆だった29歳の私。けど、整骨で脛骨損傷して「寝たきり」になってしまう。ベッドの上で「こんなはずじゃなかった!」と叫ぶ私の前に現れたのは、そっくりの「私」。本当の私―――私の、魂の姿だった。第1章 「自分探し」って言うけど、その「自分」の正体って何?第2章 己の魂をピカピカに磨く方法第3章 私たちはなぜ、この世に生まれてきたのか?第4章 ねえ、生きてる実感、欲しくない?引用『よしかさん、敵は他人じゃないんです。自分なんですよ。誰かを超えるんじゃなく、自分を超えるんですよ。誰かと競うんじゃなく、自分を超え続けてください』感想2022年096冊目★★ちょっとこう…スピリチュアルが過ぎて私はムリだった。自己啓発本にありがちな内容を、宗教色(仏教)をまぶして物語(対話形式)にした感じ。あと魂の文字色が全編赤字で読みにくかった…。著者の説明が、「未来覚醒スペシャリスト。スキューバダイビング中の事故、PTSD、1年に及ぶ寝たきりなどを乗り越えながら、人間の脳と人生の仕組みに気づき、自身の経験と脳科学に基づいて脳力開発の手法を編み出す。「人生に革命を起こす!」というビジョンを掲げ、セミナーを開催している。」とあるんで、これは自伝的小説なんだろうか…?(未来覚醒スペシャリストてなんなん…)『夢を叶えるゾウ』をはじめ、ああいう不思議体験系の、トレーナー(コーチ)が現れてダメな自分を導き、変えてくれる話。この本については置いておいて、内容については繰り返し色んな自己啓発本で述べられていること。というか、そもそも宗教の教えがそれなので、人間っていうものが抱える根源的な問いだったり、悩みだったりするんだろう。本の中で「輪廻=留年、転生=卒業」と言っていたのは面白かった。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.04.22
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本のタイトル・作者チーム・イノベーション ヒト・カネ・モノのない組織の立て直し方 [ 宮脇信介 ]本の目次・あらすじ第1章 改革前夜・畑違いのスポーツ団体に飛び込む・フェンシング界、最後の「切り札」 ・太田雄貴という男の視野 ・役を引き受けるための現実的なハードル ・最後のハードルは家族の同意・「異質性」と「同質性」のバランス・バランスは走りながら考える第2章 理念の明確化・「理念」こそが改革の第一歩 ・「正会員」と「理事」のベクトル ・スポーツ競技団体にこそ「理念」 ・視覚で訴え、短い文字で伝える 第3章 財政の強化・明らかだった東京2020後の財政リスク・自己資金の調達力を強める ・全日本選手権の位置づけを変える・観客有料化・高額化の意味・魅力的な「ショーケース」をプロデュース第4章 組織の強化・ベンチャーとしての組織論・協会改革の「成熟」とともに・「イノベーション」を加速する協会経営 ・「イノベーション」の構造・協会改革とフィンティック・ベンチャーの類似性・コロナ禍に対抗する「イノベーション」 ・スポーツ競技団体に求められる「ガバナンス」の機能・公益法人特有の財務問題・業務執行ガバナンスと財政ガバナンス・スポーツ競技団体のリスク対応・代表選手からコロナ感染が判明・リスク管理のポイント・リスク管理「マニュアル」か「ガイドライン」か・経営が向きあうリスクとは第5章 アスリート・フューチャー・ファースト・そもそも選手の「声」を聞いていたのか ・浮かび上がったアスリートの実像・「勝利至上主義」は「敗者」を大量生産するシステム・競技団体やコーチの落とし穴 ・アスリートの未来に対して何ができるのか・社会が求めるトップアスリートの役割の変化・アスリートが社会性を獲得するために・長期的なブランディングの必要性・ソフト・ローの時代・「気づき」の場面・ソフト・ローの3つ目の役割・私たちは学んでいる過程にある第6章 組織を外に開く・リソースはいつも足りない・副業兼業にできること、できないこと・副業兼業は将来の経営人材のプールにも ・プロジェクトを通しての企業との連携・欠かすことのできない地方公共団体との連携 ・エンジンは多いほうがいい・地方の活性化は中央競技団体の使命のひとつ第7章 金メダルの意味を考える・オリンピックで初の金メダルの意味・オリンピックという大会の特異性 ・金メダルが期待されていた男子エペ団体・エペという決闘にもっとも近い競技の特性 ・「強さ」とは何か・思考実験としての「じゃんけんトーナメント」・「五番勝負」と「七番勝負」の意味・スポーツ競技団体における「強さ」とは何か対談 宮脇信介×太田雄貴・厳しい局面では「やりたくないほうを選ぶ」 ・互いの得意を活かし、不得意をカバーする・五輪招致は戦略か、転機か ・ショーケース化した全日本選手権。プロトタイプは意外な大会・短期決戦だからこそできる組織運営・求められる“継続”と“変化”おわりに引用日本を見渡すと、スポーツ競技団体にとどまらず、環境変化にそぐわなくなった「基本的な制度設計」が諸所に残されているのではないでしょうか。おそらく最大のポイントは、「基本的な制度設計を変えるプロセス」が整備されていないことだと思っています。感想2022年066冊目★★★スポーツにてんで興味がない私ですが、その「仕組み」には興味がある。なぜ人はスポーツに熱中するのだろう?この本は、2014年に門外漢から日本フェンシング協会常務理事に就任、2017年~2021年まで専務理事を務め、様々な経営課題改善と革新に取り組んだ内容。フェンシングなんてまったく分からない私ですが、組織の立て直しについての経営方法の本としてとても面白く読んだ。元々、日本興業銀行等で金融市場分析や株式・債券の運用業務を行っていた方。章立てもすっきりとしており、中身が理路整然としていて、さくさく読み進められる。著者は子どもがフェンシングを習い始め、自身も40歳でフェンシングを始める。就任時は57歳。会長の太田氏(銀メダリスト)はなんと31歳だった。そこから協会の刷新に取り組み、ベンチャー企業のようなスピードで次々に新たな方策を打ち立てる。何かのニュースで、フェンシングの試合を紹介していたのを見たことがある。暗闇に光るLEDライト。剣が当たると光る仕組みで、選手の心拍数も表示されるというものだった。へえ、面白そう。フェンシングどころかスポーツにまったく興味がない私ですら、そう思った。これは、観客収益をあげるために取り組んだ「フェンシング・ビジュアライズド」というプロジェクト。森永製菓が主催する小学生を対象とした太田雄貴杯がプロトタイプになっているそう。会長は、Perfumeやサカナクションのライブを見て、構想を持っていたようだ。フェンシングの速さ(わかりにくさ)を、映像解析技術で。普段から見慣れないフェンシングを、舞台芸術と映像技術で。マスクと全身着ぐるみによる伝わりにくさを、リアルタイム心拍数表現で。ルールの分かりにくさを、スマホアプリを用いたライブ競技解説で。すべてのマイナスを、テクノロジーで補って、なお余りあるプラスに変えるイノベーション。すごい。もうすごいしか言いようがない。私だってそれなら見てみたいもん。前に「がっちりマンデー!」で、競輪も同じように方向転換を図っているというのが紹介されていて、「一度見てみたい」と思ったけど、やっぱり琴線に触れると言うか、「ほなちょっと見てみまひょか」と人の心を動かすのってすごいことだと思う。協会は競技者(アスリート・選手)についても考えていて、本の中に「最後にはアスリート全員が敗者になる」という表現があってハッとした。トーナメント戦は、1人の勝者と、それ以外の敗者を生み出す。そしてその1人の勝者ですら、いずれ敗者となる。勝利至上主義に立てば、全員が敗者になる戦いをしているのだ。だからこそ、勝者だけを賞賛する仕組みであってはならない。なるほど…!著者が指摘しているが、スポーツ関係者は、スポーツが絶対的な価値を有し、不可侵であるように思っている。私もこれに大いに違和感がある。著者は、成熟した社会人として、世界大会でアスリートたちが英語または現地語でスポーツと社会問題や人道主義について答えられるレベルに到達して欲しいと願っている。そのために、ベネッセコーポレーションと協力し英語力の向上を目指す。フェンシングのユニフォームの1枠を選手に与え、自らスポンサーを探し、自分をマーケティングし、契約や法務的なやりとりをサポートして経験させる。フェンシングの選手は知的で信頼できる、騎士道という高い精神性を長期ブランディングにしているというの、本当にすごいと思った。他分野の人が入ると、視点が違って今までとは異なることが出来る好例。こんな環境で働けたらなあ!とワクワクした。自分の持つ知識を、技術を、別で活かすことって、意外と出来るのかもしれない。自分が何の価値もないと思っていることだって、価値がないと思っているからこそ、役に立つ。そのためにも、たくさん勉強して、経験しなくちゃな。高い視座を、広い視野を、身に付けたいのだ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.03.18
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本のタイトル・作者がんばらない勇気 (宝島SUGOI文庫) [ ひろゆき ]本の目次・あらすじはじめに 20××年、ニッポンの詰んだ未来予想図第1章 AIに怯える前に僕らがすべきこと第2章 インフルエンサーに搾取されるバカになるな第3章 社会を変えるより自分を変えよう第4章 「お金」と「幸せ」は比例しない第5章 凡人サバイバル術で大人も子どもも成長できるおわりに 20××年、ニッポンのアカルイ未来予想図引用そもそも仕事って、誰かがやりたくないことを代わりにやって、お金をもらうという場合が多いです。(略)だから、「やりたいこと」と意気込むよりも、「やっていて苦じゃないな」くらいを基準に仕事を探せばいいんじゃないかと思います。基本的に、あんまり簡単すぎると飽きてしまうし、難しすぎたりすると苦痛に感じるので、自分の力よりもほんの少しレベルが高いくらいの仕事が、クリアしたとき適度な達成感が得られておすすめです。感想2022年60冊目★★★「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」で有名なひろゆき氏。最近はリモート出演でテレビでお見かけする。詳しくは知らなかったけど、現在はフランス在住なんですね。こういうモノの考え方をしているのか、と面白かった。本書の構成は短い漫画で問題を見せる→著者の意見展開というもの。漫画が挟まれているので読みやすかった。著者の考え方は基本的に私の考え方と似ているので、「そうそう」と思うことが多い。(こういうの、本を読んでいくうえで危険ですよね。コンフォートゾーンから出ないと…)著者は年収3,000万円だけど、生活費はずっと5万円くらいで暮らしているらしい。『ぼくたちに、もうモノは必要ない』ではないけれど、『ぼくたちに、もうカネは必要ない』ですよね。著者は月に7万円程度のBI(ベーシックインカム)の導入も推奨している。私もBIの導入に賛成。単純に、それで世界がどう変わるのかが見たいということもある。「カンストに時間がかかる趣味をもつと幸せ」って、英語学習もそうだよなと思った。きりがないし、終わりがない。だからこそ学び続けられるし、幸せ。何かの資格試験や受験勉強だとそうはいかない。ただの趣味として何かを積み上げていく、自分のモノにしていくというのは、レベルアップの楽しみが無限に続く。子供にはスマホ・タブレットじゃなくパソコンを買い与えるように、という助言は心に留めておこう。それは消費者か生産者かの分岐点になる。今時はスマホで何でも出来はするのだけれど、パソコンで出来ることと比べるとアマチュアとプロくらい差があると感じる。私も、ブログを書く時にパソコンで書いている。タイピングのスピードが段違いに速く、頭で思ったことをそのままのスピードで書いていくにはパソコンでないと難しい。そして物理的な視野(画面)の広さと情報量が、俯瞰性にもつながっていると感じる。日本でのストライキは、迷惑なものという認識を変えるためにイタリアのデモを見習ってはどうか?と紹介されていた例が面白かった。バスは通常通りに運行するけれど、乗客からバス代を取らないのですって。運転手は体制にダメージを与えられるし、乗客はタダで乗れるから喜ぶ。ウィンウィン。確かにこういう発想のデモがないと、経営側に向かっていくのってすごく難しいと思う。この本の中では、ディストピアとしての日本が描かれていた。おそらく一定こういう悪い状況が出てくる。でもそれだけではないと思いたい。これまでの関連レビュー・サボる哲学 労働の未来から逃散せよ [ 栗原康 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.03.12
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本のタイトル・作者無くならないミスの無くし方 成果を上げる行動変容 [ 石田 淳 ]本の目次・あらすじ[理論編]序章:ミスは「意識の徹底」では無くならない第1章:なぜ「ミス」が生まれるのか~7つの背景第2章:上司の思い込みマネジメントが招くミス~7つの間違い[実践編]第3章:ミスを無くす仕組みづくりの前提~6つの行動メカニズム第4章:ミスを無くす仕組みづくりの実践~5つのステップ[事例編]第5章:ミスを無くすヒント集~10のケース感想2022年053目★★★仕事でいっぱい失敗してきた。それで、ずーっと「どうして自分はこうなんだろう」「なんで自分はこんなにも出来ないんだろう」「ダメなんだろう」と思って悩んだ。それで、いろんな本を読んだりして思った。これは、仕組みの問題だ。「この自分」でも出来る仕組みを作ることが大事なんだ。ということで、日々そういう仕組みを考えては、小さな改善を重ねている。でもこれ、誰でもやってるわけじゃない。上司になって、人の「失敗」も見る機会に恵まれた。そうしたら、「失敗」→「叱責」→「終了」のパターンの多いこと!この場合、本人は「運が悪かった」としか思っていない。だから同じ失敗を繰り返す。ちゃうねんで!仕組みの問題やで!一歩踏み込んで「失敗」→「改善策」をしても、提案することがゴールになっていて行動変容に繋がっていない。仕組みを考えました!やらんけど!結果、同じ失敗を繰り返す。なんなんそれ。ただのあほやん。失敗し続けている人は、自分に自信をなくしてしまう。そしてより失敗する負の無限ループ。謝られても何の得にもならない。「自分はこういう人間だから」と思ってしまうと終わりだ。それは変えようがないと白旗をあげるようなものだから。そうじゃない、あなたはその「あなた」と永遠に付き合っていかなくてはいけないのだ。常々、周囲に「それは『あなた』が悪いのではない、仕組みがあなたに合っていないのだ、あなたの『仕組み』が悪いのだ」と言い続けているのだけど、なかなか伝わらない。この本は、行動変容に繋げるための内容。著者は、社団法人行動科学マネジメント研究所所長。書いてある中身が、わりと子育て本で読むものと同じで、結局人を変える(育てる、導く、良い行動を強化する)というのは同じなんだなあと思った。相手の意識ではなく、「行動そのもの」にフォーカスし、ミスや事故に結びつく行動を望ましい行動に変え、その安全行動を定着→習慣化させる仕組みをつくるというのが大事だと書かれていた。「毎朝1分、名前を呼んで、話を聞く」というの、全員に出来ていない。どうしても当たりがきつい人(挨拶を返さない、「どうして私に訊くんですか?」「私の担当じゃないです」みたいな人…)には声を掛けづらくなっちゃうんですよね。で、微妙な雰囲気の漂う関係になっちゃう。はー、これ、心がけよう。私は、上司になってとにかく「褒める」をやってます。親より年上の上司を、とにかく「○○さんすごーい!助かります!ありがとうございます!見習わせてください!」と褒め千切る。(本心ですよ。勉強させていただくことが山ほどある。)若手にも「この量を正確にこなすなんてすごい!」と出来たことを褒める。そして直接の業務じゃなくても「○○さんの今年度の目標、△△さんが前に担当してくれていた計画のおかげで、スムーズに達成出来ました!ありがとうございます!」とついでに褒める。(チームワークを育てようと思って。いっこうに育たないんだけど。)デスクの上に飴ちゃんやチョコをオープンケースに盛ってあって、ちょっとした時にご褒美代わりに「わー!ありがとうございます!あ、これどうぞ」と差し出してます。こんなにやってるのにね…なんでうまくいかないんだろうね…?仕事って、やって当たり前。でもそれが誰かの役に立っていると、思いたい。それを感じさせられる上司でありたいと、思った。他の部署や他社の人についても同じで、私はとにかく「○○してくれて、ありがとう。あなたのおかげで、○○がうまくいきました」というようなことをちょこっとメールに添えるなどしています。(あとやたら飴ちゃんとかお菓子くれる人として認識されている)他部署からの社内アンケートとか、みんな回答しなかったりするんだけど、私はもうフリースペースなくなるくらい書きまくってる。機械じゃない、人間が働いているのだもの。私は誰かの役に立ちたい。その「役に立つ」っていうのは、「誰かの力を引き出すこと」も含まれているのだと、先日キャリアの棚卸し研修を受けて思った。だからさ、あなたが悪いんじゃない、仕組みが悪いんだよ。一緒に考えよう。どうすればうまくいくか。私はあなたのために、役に立ちたい。これまでの関連レビュー・要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 [ F太 ]・「フツーな私」でも仕事ができるようになる34の方法 [ 田村麻美 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.03.04
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本のタイトル・作者社会人1年目からのフレームワーク思考 [ 苅野進 ]本の目次・あらすじ1 問題を発見する2 顧客・業界を知る3 聞く、話す4 意見をつくる5 PDCAを進める感想2022年045冊目★★色々な「フレームワーク(考え方の型)」が紹介されている本。著者は経営コンサルティング会社を経て、2004年に学習塾ロジムを設立。なので例題にも学習塾が多かった。新入社員には参考になりそうな内容。「へえ、こういうやり方があるんだ」って知るだけでも後々役に立つと思う。前半は営業や企画的なフレームワークが多かったので、私の業務内容としてはあんまり参考にならなかったのだけど、後半の「4 意見をつくる」は参考になった。「Why so?」で上司の指示の意図を確認するのは、自分が指示を出すときにも裏返しで気を付けたい。「2つの割り算」は気にしたいところ。私は数字がとても苦手で、これはもう子供の頃から数の大小が感覚的に分からないので、比較することで気を付けよう。紹介されていた「GDK」…「ググって→同期にきいて→仮説をたてる」。ほんまこれやってから私(上司)にお伺い立ててほしい。と、部下に言いたい。「○○ってどうしたらいいですか」って何やねーん。プロセスが問題(こまった)→解決方法を上司にきく→解決(めでたしめでたし)なんですよね。①問題→自分で調べる→やってみる→うまくいく②問題→自分で調べる→分からない→同僚に訊く→やってみる→うまいく③問題→自分で調べる→分からない→同僚に訊く→分からない→仮説を立てる→やってみる→うまくいく(いかないときは別の仮説を試す)④問題→自分で調べる→分からない→人に訊く→分からない→仮説を立てる→自分では結論を出せない(権限を越えた)問題である→上司にきくで、私の出番って本当は④の最後だけのはずなんですよ。それがもう、「問題」の時点で呼ばれるからおかしいんだ。自分が部下だった時、上司にこういう「どうしたらいいですか?」という漠然とした問いかけをすると、出来る上司には「で、あなたはどうしたいの?」と訊かれた。「それを考えてからもう一度来てくれる?」と。それねー!言いたい!でも言えない環境!だから「どうしたい?」だけ聞いてる!そしたらまた「どうしたらいいですか?」って返って来る!こだまか!若手が、自分がどこまで判断してよいか分からなくて躊躇する、のは理解できる。私もそうだったから。でも、永遠にそこにはいられないんだよ。というか、いてもらっちゃ困るんだよ。本当に思うのだけど、「仕事の仕方」って、誰も教えてくれない。自分で考えて、出来る人を真似して、本を読んで学んで、やっていくしかない。問題→解決の結果は同じでも、そこにその人のスキルがめっちゃ隠されている。今日も私は、人間グーグルとして機能するだけの上司なんだぜ…。これをやめたいんだけどなあ。どうしたら「成長したい」と思っていない人を、変えられるんだろう。だって上司にきいて答えが返って来て、その指示通りにやるほうが楽だもの。でもさあ、そんな仕事のしかた、楽しいかい?しかしそういう人は、自分の仕事のしかたについて思うこともないんだよなあ…。問題は解決できているから。ああ、それ、違うんだけどなあ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.02.24
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本のタイトル・作者どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2 (新潮新書) [ 宮口 幸治 ]本の目次・あらすじ第1章 「頑張ったら支援する」の恐ろしさ第2章 「頑張らなくていい」は本当か?第3章 頑張ってもできない人たち第4章 やる気を奪う言葉と間違った方法第5章 それでも認められたい第6章 支援者は何をどうすればいいのか第7章 支援する人を支援せよ第8章 “笑顔”と“ホスピタリティ”引用つまり頑張っていると評価されるかどうかは、極端な話、「それがお金になるか、ならないか」によったりするのです。感想2022年040冊目★★『ケーキの切れない非行少年たち』の続編。前作は結構興味深い内容で、なるほど~と思いながら読んだんだけど、今回はあんまりだった。少ない内容を文字数増やして説明している感がある。結局、「頑張る」「頑張れる」って、何なんだろうね。私には、ぴんと張り詰めた糸、のようなイメージがある。そうしてはじめて音が鳴る。キリキリと、限界まで張られた糸。それに耐えられるか、どうか。弛んだ糸は、どうなるんだろう。あるいは、ぷつりと、切れてしまったら。本の中で、「頑張れる」を支える3つの基本として支援者が提供できるものは・安心の土台・伴走者・チャレンジできる環境とあった。自らの身を支援者として捉えて思う。果たして私には、何が出来るだろう。「頑張れない」人を、どう支えて行けばいいのだろう?そもそも、「頑張れない」という観点が、ジャッジメントが、間違っているんじゃないのか?著者は、「頑張らなくていい」というのは、使いようを誤ると、その人を駄目にするのだと指摘する。ふつうになりたい。出来るようになりたい。その子に、「頑張らなくていい」ということは、虐待と同じだろう。誰もその子の人生の責任を取ることはできない。ちょっとよいお菓子を用意して虐待した親と面談する、という話が紹介されていた。ホスピタリティ。もてなしの心。あなたを大事におもう気持ち。ルポ 中高年ひきこもり 親亡き後の現実 [ NHKスペシャル取材班 ] でも、ひきこもりの人に会いに行くときに、支援者が「この年代ならエヴァンゲリオンかな」とエヴァのパッケージのお菓子を持って行ったりしていた。私もいつも、これを胸に留めている。ちょっとした会話で、ちいさなお菓子で、「そのひと」にすこしでも、触れられるように。だって、自分もそうしてもらえたら、うれしいから。あなたがここにいることを、知っているよ。あなたがここにいてくれて、嬉しい。それを伝えたいと思う。折に触れて、その都度。これまでの関連レビュー・ケーキの切れない非行少年たち [ 宮口幸治 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.02.19
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本のタイトル・作者職場のトリセツ [ 黒川 伊保子 ]本の目次・あらすじ第1章 職場のトリセツ第2章 AIと仕事の未来第3章 ダメな脳なんてない第4章 男女の脳は違うのか第5章 リーダーの条件引用「理想の自分」を脳の目標にしてしまうと、脳の世界観が「自分」でいっぱいになってしまう。このため、自分が叱られたり挫折したりするたびに、脳の座標軸が揺らぎ、目標を見失って、脳のストレスが甚大になるのだ。「組織の成果」が脳の目標ならば、自分の挫折なんて、脳にとってちっぽけなことなのに。感想2022年035冊目★★黒川さんの本、「○○のトリセツ」の○○の部分を変えているだけで、中身はもう全部同じ内容の繰り返しなので、読むのやめようと思うのに読んでしまう…。それが悪いということではない。同じ商品であっても、ターゲットが違えばパッケージを変える。中身は変わらなくても、可愛らしいパッケージにすれば女性客が手に取ってくれるように。だからこの人の本は、「新刊が出たから新しいことが書いてあるかもしれないと手に取る」たぐいのものではなく、同じもの(その商品じたいは良いものだと思う)の包装を変えて売りに出しているだけなのだと理解しておかなくてはいけない。というわけで、今回は「職場」にフォーカスした内容。第1章は書きおろし。第2~5章は「コメントライナー」(時事通信社の解説コラム配信サービス)に4年にわたって寄稿されていたエッセイの再録。・人の話は、共感で受ける・ポジティブな話は「いいね」で受けるというのは参考になる。ともすれば忘れがち。部下で、「きいてください」と些末なことまですべて報告をあげる若手がいる。はじめは「ホウレンソウ大事だもんね」とウンウン訊いていたのだけど、あまりにも頻繁でこちらの手を止められると、だらだら続く話に作業をしながらの「ながら聞き」になることも。必要な報告と、そうじゃないもの。たぶんこの子が求めているのは、「共感」なんだろうなあ。あと「お墨付き」か。とにかく聴くに徹しているけど、終わったかな?と思っても何かしらの反応を待って横に佇まれていると、「うーん」と思う。どうしたものか。大変だったね、ご苦労様。報告ありがとう。そして、指示。自分が若い頃って、こんなんだったんだなあ…。恥ずかしい。迷惑かけまくりだっただろう。どこまで自分で判断して良いか分からなくて。訊いて、答えてもらって、教えてもらって、はじめて前に進める…。でも、その子に常から言っているのは、「自分の裁量権を広げられるように仕事をしたほうがいいよ」。経験が積み重なってくれば出来るようになってくる。でもその線引きを見誤ると、「出来ない人」もしくは「やりすぎな人」になる。それでも、自分が少しずつその領土を広げていけるように。(これ、勝間さんが前に本で言っていた。昨日の自分より裁量権を広げられるように、と。)自分も楽になる。そして仕事が楽しくなる。面白くなってくる。出来ないことが出来るようになるって、単純に人間の根源的な喜びだと思う。引用部分は、自分も覚えておこうと肝に銘ずる。自己実現を目標にすると、生きていくのは辛い。だって私は、「巨大な組織の歯車」に過ぎないから。立派な歯車になろう、なんてことにはならない。でも巨大な組織をつつがなく動かすことが目標だとしたら。私はちゃあんと、御役目を果たしているわけだ。これまでの関連レビュー・妻のトリセツ [ 黒川伊保子 ]・夫のトリセツ [ 黒川伊保子 ]・家族のトリセツ [ 黒川伊保子 ]・娘のトリセツ [ 黒川伊保子 ](2021年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本)・息子のトリセツ [ 黒川伊保子 ](2021年6月に読んだ本まとめ/これから読みたい本)・不機嫌のトリセツ [ 黒川伊保子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.02.14
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本のタイトル・作者トヨタの会議は30分 [ 山本大平 ]本の目次・あらすじ第1章 極限まで無駄を減らす「時短会議術」第2章 確実に相手を仕留める「コミュニケーション術」第3章 トヨタ魂の根幹「本質思考」第4章 スピリットをつなぐ「トヨタの教育」第5章 良好な人間関係を築く方法第6章 人間力を嵩上げする「配慮」のつくり方感想2022年019冊目★★★我が社、最近、会議がようやくペーパーレスになったんですよ!嬉しい。印刷~スキャンして共有~文書を綴じる…のプロセスがなくなった。けど、それじゃあまだまだダメだね。効率化のレベルが低すぎる。この本を読んでいて思った。GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)やBATH(Baidu(百度)、Alibaba(阿里巴巴集団)、Tencent(騰訊)、HUAWEI(華為技術))は意思決定が桁違いなのだそう。著者は、トヨタ→TBS→アクセンチュア→起業。外に出た人がトヨタを振りかえって見る、トヨタの方式の良さ。会議時間30分(状況共有→本題→次の議題の決定)。うん。これ、見習いたい。私の部署、以前は昼から何時間もダラダラ~っと定例会議があったので、私はそれを昼休み前の1時間に設定しました。昼休みに入ると強制終了するシステムにすると、終了時間が意識される。数回やっていると昼休み前に終わるようになりました。でもまだ30分では終わってない。40分くらいかかってる。本によれば、そもそもトヨタでは定例会議がないそう。関係者で話し合う必要が生じた時にだけ設定するらしい。確かに。それで十分ですよね。議題も明確だからダラダラ続かないし。情報共有だけなら他のやり方(グループチャットやメール)で十分。しかし一方で年配の方は対面でのコミュニケーションを好むのも事実…。トヨタでは議事録もとらないのですって。ホワイトボード1枚に情報を書いて、それをデジタル化(昔は写真で、今はデータ化されるホワイトボードを使用しているそうな)。すごい。徹底してる。確かに無意味だもんな、あの議事録作成する時間。ほか、「1分でOKをもらえるペライチ資料作成法」が参考になりました。A4タテで、①何の話か②読み手に何をしてほしいのか③結論④論拠⑤補足を箇条書きにするもの。これ、分かりやすい。自分が決裁する立場になって「見やすい資料」「見にくい資料」「伝わる資料」についてすごく考えるようになった。自分が作るだけじゃなく、人のものをたくさん見るって大事だ。あとは、最後の「ネガティブすぎる相手は30分怒りを寝かせてから無視する」。今、かなり人間関係こじれちゃった人がいて、私完全に無視されてるんですよ。で、業務上しかたなく話し掛けると、突っかかって来られてキレられる。なんやねんほんまお前…ってなってたんですが、それでいちいち私が反応するの可笑しいよな。もう無視やな。淡々とやろう。しょうもない奴の相手をしている時間はない。(という、こういう私の態度が余計に相手を怒らせるわけですが!)↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.01.28
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本のタイトル・作者「フツーな私」でも仕事ができるようになる34の方法 [ 田村麻美 ]本の目次・あらすじはじめに田村麻美の人生ヒストリー第1章 「自分の市場価値」を知る仕事で「誰に評価されたいか」を明確にする評価されそうな「市場」に移動してみる「自分の市場価値は刻々と変わる」と心得る自分の手に届く国家資格を取る「期限」を決めてさっさと動く「石の上にも三年」いなくていいキャリアは「長距離走」の視点で考える不況の時こそ、普段より頑張ってみる働く女性たちに聞いた 私の武器になった「仕事力」①資格&スキル編第2章 自分の「弱点」を最小化する「メジャー」がダメなら「ニッチ」で勝負する「苦手」と思うこともとりあえずやってみる「稼げる軸」を複数持てるようにする「興味」の引き出しをたくさんつくる「俗っぽい欲望」をエネルギーにする間違ったプライドは捨てるコンプレックスと真正面から向き合う「頭を空っぽにする」ルーティンをつくる自分を「キャパオーバー」にしない30代から「セカンドキャリア」を考えておく1年に1つ、新しいことを始めてみる働く女性たちに聞いた 私の武器になった「仕事力」②事務処理能力&経験編第3章 「デキる人」よりも「気さくな人」を目指す「人柄の良さ」で勝負する「笑い目」「腰の低さ」で感じのいい人になる相手に合わせてメールに「人間味」を足す深刻なメールの後はフォローの電話を入れる「個性」は評価されてから小出しにする働く女性たちに聞いた 私の武器になった「仕事力」③コミュ力&メンタル力編第4章 「大事な人」ほど信用しない「性悪説」に立って仕事を進める「自分は必ずミスする」と想定して仕事する「笑顔」と「傾聴」は一生モノのスキルと心得るパートナーとはいつ別れてもいい覚悟で仕事する敵をつくらない「ビジネス八方美人」を目指す働く女性たちに聞いた 私の武器になった「仕事力」③アピール力&実行力編第5章 「自分の味方」を毎日増やす「目指したいキャリア」に合ったパートナーを選ぶパートナーとの相性は「金銭感覚」でチェック居心地のいい場所で「ゆるいつながり」をつくるSNSは「ツール」と割り切って付き合う「ギブ&テイク」は「ギブ」のほうを心がけるおわりに引用頑張りすぎて、途中で燃え尽きてしまうのは昭和までの話。令和に生きる我々は、マラソンのように息長く続けられる、「頑張りすぎない」働き方を目指そうではないか。感想2022年002冊目★★★はじめに言わせてくれ。タイトル詐欺…っ!いや、為になるんですよ。「へー」と思って読んだ。ただ日経WOMANが出してるし、読者の声を集めて作った「フツーの私たち」の実践的なノウハウ本だと思ったら違った。著者は1984年生まれ。都内の大手税理士法人、埼玉の税理士事務所勤務を経て独立開業。ブログの記事から各種メディアにも声がかかるようになり、2018年には『ブスのマーケティング戦略』を出版。…いやいや全然フツーとちゃうやん…。仕事できるやん…。子育て中に大学院でMBA取ってるやん…。すごいやん…。なんというか、「頑張れるひと」というのは、持って生まれた性質と努力の賜物なんだなと。努力が出来るというのもひとつの才能だと言うしな…?この本は、フツーのひとつ上の「フツーに頑張り屋さん」の人のための本。たとえば私のような「容貌失認でひとの名前と顔が覚えられません」みたいなレベルの話じゃない。「努力につながらない努力は単なる趣味」「短距離走ではなく長距離走でキャリアを考える」「1つの専門分野を持つI型ではなく、複数持つH型人材が今後活躍する」「自分のキャパの8割くらいで仕事をする」「自分の中の余裕を大切にする」など、「頑張って成功している人」が時に失敗しながら挑戦し、これまで考えてきたことや経験してきたことを語ってくれているので、参考にはなった。そして自分を省みて思う。キャパ10割、短距離走の働き方、余裕なし、I型…。あかんやつや。私は今、係長をしている。さも仕事ができる「風」で仕事をしていて、でも誰かに首を傾げられるとき、「ああ、ボロが出たな」と思う。お使いのバージョンには対応していません。新たなアプリケーションのインストールが必要です。誰かを真似て、次からはうまくやります。けれど突発的な事態には対応できません。幼い頃から繰り返してきたことをこれからもずっとずっとやっていかないといけないのだと、皆が当たり前に出来ることを私は出来ないのだと、思い知る。泣く場面が、笑う場面が、わからないのだと。お前は勉強だけ出来たって、人間として欠陥品だ。子供の頃言われたことを思い出す。打ちのめされて、打ちひしがれて、しばらく落ち込む。たくさんの足りないネジを、どこが幾つ足りないのかも分からないままに。大人の世界の中で、幼く未熟なままの自分。成長しない子どものようなままで。けれど私はもういい歳をした大人なので、ある程度の諦念でもってそれを受け入れる。仕方がない。私はこう生まれついたのだ。訓練で、何とかなる部分をなんとかして。それ以外は、私のオリジナリティ。生きにくいままに、息をしよう。私は、人が当たり前に出来ることが出来ない。当たり前に分かることが分からない。だからそれを学んできた。今も学んでいる。これからも学んでいく。そうすることでしか生きていけない。けれど一方で、私には私にしか出来ないことがある。「ちょっと変わっている」と言われ続けてきた。そのことに怯えていた。化けの皮が剥がれませんように。どうか普通になれますように。でも今は、それが私の強みでもあるのだと分かるよ。この世界に永遠に馴染めないのだろうと絶望していた子供だったけれど。私はきっと、そのまなざしのままで生きていき、死んでいくのだろうな。ひとり取り残された宇宙人みたいに。最後に生き残った地球人みたいに。私はこの世界を、そうやって見るよ。これまでの関連レビュー・「判断するのが怖い」あなたへ 発達障害かもしれない人が働きやすくなる方法 [ 佐藤恵美 ]・仕事も人生も自分らしく イマドキ女性管理職の働き方 [ 麓幸子 ]・要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑 [ F太 ]・会社で「生きづらい」と思ったら読む本 [ 岩谷泰志 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.01.08
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本のタイトル・作者毎日がストレスフリーになる「自分ほめ」 [ 原 邦雄 ]本の目次・あらすじ序章 自分の「レース」に集中すればストレスフリーな人生になる第1章 人生が右肩上がりになっていく思考の習慣とは?第2章 がんばらないで長続きする「自分ほめ」7つの法則第3章 幸せを呼ぶ「自分ほめカレンダー」で1日1ほめ第4章 あなたが本当にやりたいことを目標に掲げよう第5章 自己肯定感やモチベーションが高くなくても大丈夫!感想2021年301冊目★★著者は「ほめ育グループ代表。日本発の教育メソッド「ほめ育」を開発し、世界18か国、のべ50万人に広めている。」。…うさんくさ(ごめん)。いや、ええんですよ。それで楽になる人がいるなら。それがみんなのためになるなら。ただ不思議なんだ。同じことを、同じように、たくさんの人が言っている。そして1つのことにフォーカスしたそれがもてはやされるのは何故なんだろう?「ほめる」ことだけではなく、全体としてのバランスが必要なんじゃないかと思うんだ。納豆を食べれば健康になれる。トマトを食べれば、バナナを食べれば。そういうことじゃない。ただ、自己肯定はすべての基礎になる。高校生の時に、社会科の(倫理?)課題で、「自分の好きなところ、嫌いなところを書き出す」というものがあった。私、本当に、見事に、「自分の好きなところ」を書けなかった。嫌いなところなら、溢れ出すほど書けるのに。自嘲しながら思った。私は私が大嫌いだ。その時はきっと、「そういう時」だったんだろう。疾風怒濤の十代。私には長すぎたけれど。今は、そうじゃないと分かる。人をほめられないのって、自分に価値がないと思っているからなんですよね。人をほめると、ただでさえ価値のない自分が吹き飛ばされてしまう。椅子取りゲームの椅子を取られないように、相手の足を引っ張って、引きずり下ろす。私の椅子をとらないで。―――私に椅子はないから。他人から見える自分ばかり気にして、守りに入る。それがはりぼての自分だと知りながら。空っぽのまま、まるでそこに椅子があるようにふるまう。誰かに見破られるのではないかと恐れながら。「愛されぬいた経験」が「愛される価値のある自分」を肯定するならば、それを自分でやるしかない。今からでも遅くない。ちいさな自分を褒めて、褒めて。縮こまって怯えている子どもを、抱きしめに行く。遅くなってごめん。迎えに来たよ。固まった地面に水をやる。土が柔らかくなったら掘り返す。ミミズがやって来て、鳥が種を落とす。そうして芽が出るのを待つ。誰かに水を与えてもらうのを、誰かが何かを植えてくれるのを、ずっと待っていた。でもそれをもう、自分で出来るのだ。大人だから。自分で自分に十分な水を。手にマメを作りながら、固くなった土をほぐして。風に吹かれて、雨に打たれて、日照りの時もあるだろう。けどきっともう、大丈夫だ。自分で、出来るから。ただ祈りながら待ち続けて、ひび割れていく土を見ていなくてもいい。駄目だったらもう一度やろう。何度でも。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.12.22
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本のタイトル・作者モンク思考 自分に集中する技術 [ ジェイ・シェティ ]"THINK LIKE A MONK TRAIN YOUR MIND for PEACE and PURPOSE EVERY DAY"by Jay Shetty本の目次・あらすじはじめにパート1 手放す第1章 アイデンティティー――自分だと思っているもの第2章 ネガティビティー――邪悪な王様は空腹を満たせない第3章 恐怖――「この世」という名のホテルへようこそ第4章 意図――金(ゴールド)に目をくらませるな呼吸瞑想パート2 成長する第5章 目的――サソリの性分第6章 ルーティン――場所のエネルギー、時間の記憶第7章 心(マインド)――御者のジレンマ第8章 エゴ――キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン視覚化瞑想パート3 与える第9章 感謝――世界最強の薬第10章 人間関係――人間観察第11章 奉仕――他者のために木を植えるチャンティング瞑想まとめ巻末資料――ヴェーダ式パーソナリティ・テスト謝辞著者注注記次なるステップ用語一覧感想2021年299冊目★★★元僧侶による「僧侶思考」についての本。自身の修行時の体験と、古今東西の新旧入り混じった名言の引用。読書メモ。結局、現代にあふれる自己啓発本のたぐいは、宗教の代替物なのかな、と思う。断片的にフォーカスして、新しい言葉を纏わせ、手を変え品を変えたとしても。人間の悩みは表出を変えても根っこは同じで、宗教はそれに答えを示して来た。なぜ生まれたの。なぜ生きるの。なぜ死ぬの。著者は、奉仕、という。これ、自分のなかでずっと引っ掛かっている。何も返せていない、というか。何かをすべきだと思うのに、何をすればいいかわからない。という言い訳をして、何もしないでいる。私のダルマ(本来的な生き方)は何だろう?私は私の力を、私以外にも使えるのではないか?(仕事は、ある意味そのひとつともいえるのだけれど)この本を読んでいる時に、対応が難しい部下に仕事をふらないといけない場面があって。「いやだなあ」と思っていたんです。「この人、やる気ないし、いつも自分の事しか考えてない。もっと周りを見て、みんなを手伝ってあげればいいのに」でも、「その人のしなかったこと」じゃなくて、「したこと」を見てみれば。私が以前コーヒーをぶちまけた時、すっと給湯室からキッチンタオルを持ってきて、何も言わずに拭いてくれたんです。何も言わずに片づけて、何も言わずに戻って。何事もなかったみたいに。多分この人、そういう人なんですよ。私みたいに一事に万事、ギャアギャア騒ぎ立てないだけで。その時思ったのが、「すればいいのに(すべき)」って私の基準だったなと。で、ニュートラルに仕事を訊ねてみたら、「いいですよ」って言ってくれたんです。だめだなあ、私。まだまだだなあ。と、思いました。僧侶みたいに考えること。難しい。すぐに激昂してムキャーッとなって、苛々して口汚く当たり散らして。でも、立ち止まって。本の中では「SPOT(見つける)→STOP(止める)→SWAP(切り替える)」と紹介されていたように、心がけたい。脆いんだけど、この決心。金魚すくいのポイなみにすぐに破けるんだけど。何度でもトライしよう。餌をやった方の狼が勝つのだ。私は、平和と愛、思いやりと優しさ、謙虚さと前向きさの方に餌をやる。いつかこの狼を手懐けるのだ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.12.20
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本のタイトル・作者夢をかなえる! ルーティンの魔法 (TJMOOK)本の目次・あらすじ「なりたい自分」になる私のルーティン朝・昼・夜の魔法のルーティン運気が上がる魔法のルーティンみんながやっている魔法のルーティン感想2021年279冊目★いやあ、もう、ほんま、しょうもなかった。びっくりするほど中身のない本。流れてくるネット記事特集のような、どこかで見たような内容がずらーっと大き目の写真(きれいなわけではない)と、大きいフォントで組まれただけの紙。たくさんの人を紹介していて、たぶん見せ方ではもっと「え、なにそれ」とか「もっと知りたい」につながる内容なだけに残念。これを読んでルーティンが出来るようになるとも思えない。キラキラしたうわべを「素敵でしょ?憧れるでしょ?」って言うだけなら簡単で。朝からパンを焼いたり、カフェみたいなごはんを出したり、生花を飾ったり、ランニングしたりヨガしたり。いや、いいんだよ。別に。それが本当にやりたいことならば。けれど、自分にもう一度「それは私が本当にやりたいことなのか?」と訊いてみたほうがいい。「これは私が好きなことなのか?」「好きでなくとも、習慣づけして、それができる私を好きになりたいのか?」じゃないと、無駄にイメージとの乖離に苦しむことになる。出来ない自分、そうではない自分。でもそんなの、当たり前だ。自分は自分でしかないのだから。だから、他の人がそれをどう続けているか、なぜそれを始めたのか、というところを知りたいのだ。あとその人の「年表」より「タイムスケジュール」のほうが参考になる…。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.11.25
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