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2023.08.04
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テーマ: 読書(8455)
書名


読んで旅する海外文学 24の国と地域の旅行記×77冊の読書ノート [ 重松 理恵 ]

目次

1章 世界一周読書旅行 -読書旅行の計画を立ててみよう

2章 旅行記と本の紹介
韓国、台湾、中国、タイ、カンボジア、ベトナム、マレーシア、シンガポール、インドネシア、インド、アラブ首長国連邦、エジプト、トルコ、ロシア、イタリア、スペイン、ドイツ、オーストリア、チェコ、フランス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ニューカレドニア

3章 対談(重松理恵×金原瑞人)

海外文学を読む楽しみと、翻訳ウラ(?)事情

付録 ・その他の国の本のレビュー
   ・2章紹介したすべての本のブックリスト

感想

2023年170冊目
★★★


コロナで海外へいけなくなった頃から、「読んで旅する」系の本がよく出ているので、その仲間かと思って。
表紙裏には「こんな読者にオススメします!アメリカ、ヨーロッパ以外の地域の作品をもっと知りたい!図書館司書をしているが、海外作品の蔵書を充実させたい。」とあるので、学校図書館の選書のためのブックガイド?と想定していたら、ちょっと違った。
著者は、

重松理恵(シゲマツリエ)
広島大学卒業後、東京大学・広島大学などの生協にて長年、書籍の仕入・販売を担当。現在は大学生協事業連合書籍商品課に在籍。生協全体の書籍仕入れのアドバイスなどを行っている


ということで、販売の選書の方。
世界一周に憧れ、しかし「内向的で気弱」な性格と英語での挫折から、英語だけではない世界を含めた、「読書での世界一周」を思いつく。

ここ、「マジ天才やん…」と思ったんですよ。
めっちゃおもろいこと思いつくやん自分…。
色んな国の本を次々に継いで読んでいくことで、世界を一周するなんて!

しかし読み進めていくと分かるのですが、著者ぜんっぜん「内向的で気弱」じゃない…。
この本の「読書での世界一周」で選ばれている国も、著者が実際に行ったことがある国。
オーストラリアではワーキングホリデーで日本語教師アシスタントを勤める、結婚して子どもが生まれてからも単身旅へ出る、etc…など、真性鎖国体質の私からしたら「うそつき!外交的で社交的で行動的じゃないかっ!」と言いたくなる(僻み)。


著者が決めた「世界一周読書旅行」の注意事項は次の通り。
各国につき、
①首都/大都市が舞台か、その国の代表的な作家の作品
②ローカル地方が舞台の作品
③歴史や文化に関わる作品

なお、その国出身の著作でなくても可とする。

これはなかなか大変そう。
その国に付き、納得できる3冊に巡り合うまで…?
その国を出られなくなりそうだぜ…。
頭の中で世界地図を描き、あの国を通って、この国を…と考えていて気づく。
英米文学以外で、日本語に翻訳されている作品って少ない…。

この本で紹介されていて読んでみたくなったもの。


僕の狂ったフェミ彼女 [ ミン・ジヒョン ]

再会した元カノがフェミニストになっていた、という韓国の小説。

​​
クレイジー・リッチ・アジアンズ(上) [ ケビン・クワン ] ​​

クレイジー・リッチ・アジアンズ(下) [ ケビン・クワン ] ​​

これは、ジェーン・スーさんがおすすめしていた映画の小説版。
そんなに面白いのかあと映画を見てみたけど、冒頭20分くらいでつまらなくなっちゃったんだけど、ここから面白くなるのか…?小説は面白いのか…?

インドネシアの人気警察小説シリーズ『殺意の架け橋』は書影が出ず。
「インドネシアの人気警察小説」っていう枕詞だけで読みたくなる。


【中古】 もうひとつの街

プラハの図書館の書庫から繋がる町、という設定にときめく。

​​
セーヌ川の書店主 [ ニーナ・ゲオルゲ ]

フランス。これも本屋さんが舞台の物語。
船着き場の船が書店!
船に乗って出発した書店主、ベストセラー作家、失恋したイタリア人の話らしい。

​​
侍女の物語 グラフィックノベル版 [ マーガレット・アトウッド ] ​​

誓願 [ マーガレット・アトウッド ] ​​

これは有名なやつ。
たしか「高橋源一郎の飛ぶ教室」でも紹介されていたんじゃなかったっけ?
読んだこと無いので読んでみたい。


穴の町 [ ショーン・プレスコット ] ​​

「穴」や「隙間」がテーマの話がすき。
穴が拡大していく町で、何事もないように日々を送る人々の小説らしい。
その不合理感、すきだ。


清少納言を求めて、フィンランドから京都へ [ ミア・カンキマキ ]

これもずっと読みたいと思っている本。

色んな国の本を読みたいなあと思っても、結局気がつくと英米文学に偏っている。
それは日本に翻訳されて入ってくる本がそう、ということもあるし、そもそもその国で作家が職業として成り立つか、ということでもあるんだろう(ルーマニアでは作家は兼業しかないと前に読んだ本で言っていた)。
メジャーな言語で書くということは、それだけ流通し、翻訳されるということでもある。

図書館の本棚を巡るときに、外国(海外)の作家は、国別・地域別で並んでいることが多い。
そのとき、意識的に英米でない棚を見るようにしている。
私が読めない言葉。私が知らない世界。そこで書かれた物語。

きっと反対側の世界で、同じように本棚を巡る誰かがいるのだろうな、と思う。
ちいさな町の古ぼけた本棚の、端っこに、村上春樹はいるのだろう。


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最終更新日  2023.08.04 08:24:24
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