去年の1月末に、大阪市営地下鉄車内で痴漢の現行犯として逮捕され、 1審で執行猶予付きの有罪とされた男性が大阪高等裁判所で逆転無罪を勝ち取ったそうだ。 読売 と 日経 の記事へのリンクを張っておく。
検察側は―――恥を知る事無く―――上告も考えに入れているという含みのあるコメントを残しているのだが、 根本的な疑問 が一向に晴れない。
何故無実の男性が痴漢の現行犯として逮捕されたかだ。
大学に単位目的で取った刑法の授業で頭に残っている話だが、犯罪者を逮捕できるのは警察官などに限られる。 ただし現行犯の場合には民間人が犯人を取り押さえても問題はないのだ。 痴漢もそうだし、万引きもこの規則がないと物販店に必ず一人は警官を常駐させるか、万引き犯の天国となるかのどちらかだ。
そこで痴漢の話に戻るが、朝や夜の乗車率150~200%の車内では嫌でも他人の体に触れてしまう。 おそらく誰かに触れられても間違いなく犯人を断定できるという保証はないだろう。 そこを漬け込むのが痴漢常習者の 卑劣 なところである。
そこで女性の側としては、
という自衛策になるのだが、 この「最後の手段」が的外れになった結果が、男性への冤罪の始まりとなるのである。
被害女性は 彼こそが犯人と「確信」している し、周りの男性も 同じ男性として恥ずかしいという気持ちから被害女性に同情し、「加害」男性を力ずくで警察に連行することを喜んでやる のである、 してやったりと笑顔でいる真犯人が電車の中にいるはずなのに。
警察の手の中に「加害」男性が入ったら、有無を言わさず 「犯人」になったほうが楽になる、と「仕事」として彼を「処分」しようとする。 彼がその場で、明らかに痴漢行為ができない状況だったことを説得しても、 警察の「仕事」にはなんら影響はない。 大事なのは被害者の救済であり、彼女の「証言」に辻褄があわないところがあってもそこを見逃すのが警察の 「仕事」 だ。
被害女性の 揺らぎのある「証言」が正しいものとされ 、「加害」男性が説明した 明瞭な事柄すべてが「痴漢行為は悪」という名の下に葬り去られる のである。そして被害女性は消え去り、 「加害」男性の社会的地位は―――彼の今までの品行方正がどうであれ―――墜落していくのである。
今日大阪高等裁判書で下された判決は、そうした社会通念的な 「被害者の証言に間違いはない」という世論及び警察 ――― 取調べの最中に手錠や荒縄で身体の自由を奪われたそうである。 密室での行為だから警察はもちろん否定するだろうが――― に泣き寝入りする事無く、失ったものを取り戻したい、その一心で自らの潔白を証明し勝ち得たものである。
気がついたことが一つある。このような男女間の性的事件に関して、女性は匿名を通せるにも拘らず 男性はどこからか流れてくる個人情報によって非難・中傷を浴びせられるのである。 なぜなのだろう。
一つにまとめていいものか悩むところだが、売春にしても行為は禁止されているのだから 女性も罰せられるべきであり 、今回の痴漢被害女性は―――体験という拭えない悪夢は残るが―――何の社会的制裁を受けず、自分の供述の誤りも非難されないのである。 「虚偽証言」
このようなはっきりとしない、無意味な裁判沙汰は無いに越したことがありがたいのだが、 ほんの数パーセントの「悪意ある」男性により「全ての」男性が「潜在的な」犯罪者になることだけは、社会の考え方で何とか変えられないものだろうか。
この文章を打っている間にも「悪意ある」男性が蠢いていることを考えると、 吐き気がして仕方がない。
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