本読み日記

　レイチェル・ウェルズ の、 猫を主人公 とした
通い猫アルフィーの奇跡 　 ハートフルな物語 です。

大好きな飼い主 ・マーガレットが亡くなった ため、その 娘夫婦 の手によって 保護施設送り（猫社会では死刑囚監房とみなされている！） にされることになった ＜膝乗り猫＞ の アルフィー は、 未知の世界へ飛び込む覚悟を決めて、我が家を後にした。 行くあても無いまま 歩き続け 、 飢えと恐怖と寒さ に耐えながら 旅を続けるアルフィー は、 親切な猫 や けんか腰の猫 に会い、 やたらと吠えかかってくる意地悪な犬 にも たくさん遭遇 した。そして、 酔っ払いの男たちに襲われそうになって いるところを 助けて くれたのが、 元宿無しで、今は＜通い猫＞になっているボタン だった。それは ふだんは一箇所で生活しているが、時々他の家にも通い、面倒を見てもらっている猫のことで、複数の家族から何度も食べ物をもらえ、可愛がられ、世話をされて、ハイレベルな安全を確保できるらしい・・・　

ぼくは立派な通い猫になろう！ そう 計画したアルフィー は、 ボタン に 教えてもらった方向 に進んでいくことに。するとしばらくして 魅力的な通りにたどり着いた。エドガー・ロード。その通りを数日間歩き回ったアルフィーは、目をつけていた家に家具が運ばれるのを見て・・・

複数に家族に可愛がれ、餌をもらえて・・・ 猫にとってはすごく都合のいい状況 だわねぇ。それだけを読むと、なんだか、 本妻のいる本宅のほかにも、愛人宅をいくつも持ってる成金オヤジ のようだわ。そんな 彼が最初に選んだのが、 離婚のショックから立ち直っていないクレア の家。そして次にえらんだのが 独身男のジョナサン 。　その次は 二件に分割されたフラット に住む ポリーとマットとその息子ヘンリー親子 と、ポーランドから来た フランチェスカとトーマス、そして その子供達のアレクセイとトーマスの一家！ 離婚に失業、育児ウツに異国での苦労やいわれの無い差別 　と、アルフィーの通い先の人々は問題を抱えている人たちばかり。特にクレアが大変！離婚のショックからようやく立ち直ったｋと思ったら、 最低男の罠にはまり、気がつけば自宅にＤＶ男を寄生 させてしまうんだから。そして、そんな 彼女を救うためにアルフィーの取った手段は・・・あまりにも痛々しくって、いじらしい・・・ ネコ好きの方は、ぜひ一度手に取ってみてください。