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2008.06.01
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カテゴリ: Premier League
モウリーニョ曰く、チェルシーは失敗のシーズンだった。
リーグ2位、カーリング杯準優勝、チャンピオンズリーグ準優勝という成績、そしてシーズン開幕当初の人事問題を振り返れば、決して悪くない数字ではあるだろう。後半戦の特にリーグ戦の結果・内容は十分に成功に分類されるシーズンであっただろう。

だがアブラモビッチは納得していなかった。
チャンピオンズリーグ決勝から数日後、グラントは解任された。グラント本人の話によると、クラブからは監督以前のポジションでもあったテクニカル・ディレクター就任のオファーもあったようだが、いずれにせよグラントは監督ではなくなった(グラントはTD氏就任要請も固辞し、クラブを完全に離れた)。アブラモビッチが求めるものは結果であり、獲得可能な4タイトルのうち実に3つで2番手であっても、それが結果を残したということにはならなかったようだ。

さてグラントが解任されて、次の監督候補が当然ながら話題に挙がる。
インテルを解任されたマンチーニ、ポルトガル代表監督スコラーリ、ヘタフェでの好成績が光るラウドルップ等々、すぐに多くの名前が噂に挙がった。ただチェルシーはそれほど焦る必要はないのではないかと考えていた。なぜならアシスタントにはテン・カテが控えていたからである。

ライカールトの下でアシスタントを務めていたテン・カテはバルセロナのリーグ優勝及びチャンピオンズリーグに大きく貢献した。その後アヤックスの監督に就任したが、時を同じくしてバルセロナの歯車が徐々に狂いだしたのは偶然ではない。アヤックスではバルセロナほどの結果を残すことはできなかったが、それでも攻撃志向の戦術やチームの組織形成術はバルセロナで実証済であり、アブラモビッチの嗜好と一致する部分は多々ある。だからこそ契約途中のアヤックスから引き抜いたのであろうし、いざとなれば監督を任せることで緊急事態を乗り切ることも出来るわけだ。

だが、その緊急時にテン・カテも解任されてしまった。
クラブからの発表によると、「将来的なチーム計画から判断して、クラブにとって正しい決断を下した」のがその理由らしい。こうなると、ぼくの予想は大きく崩れる。ある意味、最後の砦としてテン・カテを当てにしているだろうと考えていたチェルシーが、その砦を切ったわけだ。ではチェルシーの監督選びはどのように進んでいくのだろうか。


「将来的なチーム計画から判断して」。ここに今後のチェルシーを占うものが隠されているのではないだろうか。

もちろん発表を鵜呑みにすればの話だが、クラブ内では監督候補は大方絞り込まれているのではないだろうか。そしてその監督候補はモウリーニョ同様に、自身の信頼する腹心も引き連れることを就任の条件に挙げているのではないだろうか。モウリーニョにはクラークというコーチが常に横にいた。アーセナルの監督であるヴェンゲルの隣にはパット・ライスがいる。そんな中に別の戦術を持つテン・カテがコーチとして残れば、チームがどのような末路を辿るかは推して知るべしである。

現在の有能監督の横には、大概の場合、有能な腹心が付いている。腹心が監督を有能にしているのか、それともその逆なのかはこの際置いといて、1人の監督だけでチームがガラッと変わることの方が最近では少ない。だが実績はもちろん、ネームバリューでも大きさを求めるアブラモビッチが認めるほどの監督となれば、自ずと候補は限られてくる。

おそらく最右翼はマンチーニ。
インテルを解任されて後任には九分九厘モウリーニョが就任するだろう。ならば当然コーチ陣もモウリーニョの腹心達で占められ、マンチーニの腹心ミハイロビッチもマンチーニの後を追う可能性が高いだろう。マンチーニがチェルシー就任の条件にミハイロビッチのコーチ就任を挙げることも考えられる。ただそれだけではコミュニケーションの面で少し心許ない。そこでゾラを招聘する。イタリア人でありマンチーニやミハイロビッチとの対戦経験もあるゾラは、未だにチェルシーでは絶大な人気を誇っている。もちろん当時のチームメイト、例えばテリーやランパードとも気心が知れており、選手と監督・コーチ陣との良いパイプ役になるのではないだろうか。

スコラーリという案もなくはないだろうが、それはユーロの結果次第だろう。
少なくとも決勝トーナメントに進出するだろうポルトガル協会の判断もあるが、チェルシーとて失敗したシーズンの後だけに万全の状態で新シーズンを迎えたいと思っているはず。7月に入ればキャンプもスタートするし、選手の獲得や整理も新監督の意向を踏まえなければならない(はず)。そう考えると、どう転ぶかは分からないスコラーリよりはマンチーニを選ぶのではないだろうか。

いずれにせよ、新シーズンを成功させるためには、新監督の選考から失敗は許されない。



ほな、また。





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Last updated  2008.06.02 00:54:40
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