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たぶん・・・たぶんなんだけど、学生時代に一度観ていた・・・ような・・・。にしては、ファッションと最後のシーンしか覚えていません。まあ、ゴダール映画の感想らしいっちゃ、らしい。学生時代に友達が「この映画は、狂ってるね~」(首を振りながら)と言っていたことは覚えています。
人生に投げやりな狂った男女が夏の眩しい日差しの中、犯罪を犯しつつ逃避行するというお話です。男はジャン・ポール・ベルモンド、女はアンナ・カリーナ。ムツカしいことは抜きにして、アンナ・カリーナが可愛い。少女のようだけど、ファムファタルでもあって、不二子ちゃんでもある。そんな女なんですよね~(溜息)。
冒頭の女学生のようなジャケットとスカートの格好(ヘアスタイルがレイア姫みたいだったけど・・・どんな構造になっているのだろうか?!)、青いパイル地のバスローブ姿、フリルのついたワンピースに羽織るベビーブルーのカーデ(一番下の写真)、細いボーダーのノースリーブワンピース(二番目の写真)、コサージュのついたレトロ風ワンピース、水兵さんルック、ラストを飾るボーダーのタンクトップと赤いスカート(一番上の写真)・・・。そしてどのスタイルにも合わせられるワンコ型のポーチ!当時の普通っぽい・・・でもやっぱりおしゃれ!なファッションが炸裂しているわけなんです。
犯罪にまみれた女なのに、持ち歩いているのがワンコのポーチ!!!(劇中で振り回しすぎて、切れてしまうのではないかと心配した)これが・・・ヌーヴェルバーグなのね!と衝撃を受けた20歳の私なのでしたよ。この少女性×すれっからし風情の掛け合わせだと、「勝手にしやがれ」でボーダーシャツを着てクマのぬいぐるみを抱きながらタバコをくゆらせるジーン・セバーグもそうだった。この女の二面性が、なんかヨーロッパなんだよな~フランスなんだよな~って心に刻まれましたもの。ちなみにアンナ・カリーナはデンマーク人で、ジーン・セバーグはアメリカ人なんだけど、見事に「フランス女イズム」を体現しているんですよ。
そして可愛いアンナ・カリーナを追っているうちに眠くなるという・・・ゴダール映画らしいリアクションで終わる映画なのでした。ベルモンドもよかったけど「 勝手にしやがれ 」での粋なチンピラっぷりの方が好きかな。
そうそう、ベルモンドがひとり映画を見るシーンで、前の席に見覚えのある少年が・・・と思ったら、ジャン・ピエール・レオーだった。なんだか肉親を見つけたような懐かしい気分になった。
余談:その昔、この映画の影響で赤いスカートを買った私。ジェローム(現夫)の成田空港お迎えに赤いスカート着用で参上。もちろん自分では久しぶりのランデブーに備えた勝負服のつもり。しかし彼のリアクションは・・・。
「 共産主義者のスカート 」・・・。
つまりアカ狩りとかの「アカ」ってこと・・・。私はアンナ・カリーナのつもりだったのにガックリでした。 その後、赤いボトムに手を出さなくなったのは言うまでもありません。そもそも黒髪だから赤い衣服を着用すると一気にチャイナっぽくなってしまうのだった・・・。
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