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クリント・イーストウッチ-

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2007.10.31
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カテゴリ: 仏の心
資本主義も共産主義も社会主義も民主主義も経済システムや社会システムの形態に過ぎず、その根本には人間が如何に生きるべきかの哲学が存在しなくては、意味が無い。

つまり、地球上の人間の最大多数の最大幸福を考える上に、その基本となる考え方が哲学と言って良いであろう。

人間が、物を生産する事無く生きていた時代は、動物が群れを作って食物を確保するのと同じで、ボスを中心とした群れ、血縁集団社会が存在していたと考えられる。
それはつまり、猿の集団行動と同一であったと考えられる。

それは、人間で言う所の絶対君主制のような社会であり、群れの全てが、ボスの命令一下、服従し、生活行動をとっていたと考えられる。

但し、そこには、文明社会に於ける人間のように、生産した財産(食糧を中心とした)を蓄えるという事が無かったため、ボスの命令は、血縁で結ばれた群れであるが故、全体の食糧確保が根底にあり、群れの維持、存続が公平に行われるような無意識の哲学が存在していたと思われる。

動物の自然界では、この無意識の哲学が存在しており、自然界では、この事が、自然のバランスを取っているのだと考えられる。

人間が、道具という文明の利器を持ち、生産するという知恵を持ち始めた初期の頃は、血縁集団(群れ)の単位もせいぜい数十人単位の小集団であっただろうから、ボスの統率力と集団内の公平性というバランスは保たれていたと考えられる。

然しながら、同様の集団が増えると、集団同士での争いが生まれ、争いに勝った集団は負けた集団を取り込んで大きくなり、そのことで、生産力が上がり、また、別の集団と争い集団が大きくなって行く事の繰り返しが、多様な血縁関係の集団(集落と言う社会)を形成し、集団のボスは集落という社会の長となり、生産活動は更に増して行く事になる。



余剰生産物は贅沢の入り口のようなもので、人間が生きて行く最低限の食生活は、恐らく、幾分満たされない所にあるのかも知れない。

元々、無ければ、争いの原因にもならない余剰生産物のお陰で、互いが殺しあう事態に発展し、人間はそこで恨み、妬み、憎しみなどの怨恨の情を獲得したのかも知れない。

そんな、小さな集団の争いの繰り返しは、大集団を生む事になり、最早そこには、最大多数の最大幸福なる哲学は存在せず、食うか食われるかの下克上の世界を創出する事になる。

つまり、社会が一段先の段階に進もうとする時には、必ず、決まって大きな戦乱の時代がやって来るのである。

それは、歴史を辿って行っても明らかなように、多数の小集団が互いに争い、幾つかの集団が纏まって、大集団を形成し、大集団同士の抗争が、一つの国を形成して行くような過程を辿り、国という一つの限界点を迎えると、再び内部での抗争が起き、沈静し、再び起る事の繰り返しである。

そんな人間の愚かさを見ながら、真摯に人間というものを見つめ直す人間が現れ始めると、必然的に、人間とは何ぞやの疑問が生じ、それが学問となって研究され始めるのである。

人間とは何ぞやの原点には、人間が生きている、と言う前提があり、宗教などのように、教義をどうにでも使い分けて、ある時には、人を殺す事も正当化するようなものとは違い、人間自体についての学問であるが故に、結論を言えぬ難しさがある。

極論すれば、共産主義や資本主義などの経済形態主導の社会学や社会主義や民主主義などの政治形態主導の政治学は、人間の本質を考えない、権力者側から見た治世学のようなものであり、人間社会の矛盾点を解き明かすものではない。

然しながら、本来、学問は人間社会の存続のためにあり、その根底には、人間社会に於ける全人類の最大多数の最大幸福としての公平性が無くてはならない。

仮に、現代に於ける資本主義経済全盛の世の中で、資本力のあるものだけが社会経済を動かし得る者だとすれば、他国の難民問題や、貧困問題など考えなくても良い事になる。

そこには、やはり、人間が如何に公平に生きなければならないか、と言う哲学が息づいているからこそ、全世界が全体として解決しなくてはならない事として、考えられるのではないだろうか。



社会の歪みは、結局、贅沢の偏りにあり、その事が解決されれば、日本に於ける社会問題は殆どが解決される事になるであろう。

物の豊かさこそが、人間社会の歪みを作り出し、人間同士の争いを生み、憎悪だらけの世の中を生み出す。

そこには、人間が本来持つべき人間とは何ぞやの探究心の欠片さえ持ち合わせず、争いだけが増幅される人間社会が待っている。

哲学こそが、人間社会の矛盾解決の最高の学問と心得る。
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Last updated  2007.10.31 18:20:12
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