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マイケル・サンデル教授の" ハーバード白熱授業 "では
詰まる所、人間の生きる意味について講義が成されて
いる。
私があの講義を聴きながら思う事は、やはり個人主義
が徹底して染み付いている文化を持つ国々の人間と、
日本人のように全体の発展のためには個人の犠牲、自
己犠牲も厭わないと考える文化を持つ国の人間とでは
思考の根本段階で差異が生じていると感ずるところで
ある。
私が人間社会について考える基本は、次の通りである。
まず大前提として、人間は永遠の命を有するのでは無
く、何時か滅亡する運命を背負っている事実である。
その上で、現在を生きる人間が人間社会に於いて如何
に生きる冪(べき)かを考えるのが学問の本質である。
サンデル教授の専門である政治哲学に於いては、決し
て全体の思惑が一致しない人間社会ては、何を基準に
政治や政策を進めて行くのが妥当かを突き詰めて行っ
ているように思える。
ある意味、何れ全てが消えて無くなる人間社会であれ
ば、人間個々の命が尊重されるべきか、それとも大多
数の人間のためであれば少数、或いは個人の命は軽
視されても良いのか・・・という問題について考える時、
所詮意味の無くなる命ならどっちでも良いように思わ
れる。
極論すれば、そもそも無限大に近い偶然の産物であ
る人間の命を過大評価するのも過小評価するのも人
間の側から見たエゴイズムであり、人間以外の生命
体や宇宙そのものが、果たして人間の存在自体を快
しとしているかどうかは大いに疑問の残る所である。
然しながら、残念にも社会を構成し、輪廻転生に異議
を唱える事の出来る存在(輪廻転生を人間の言う所の
自然のままと考えた場合)が人間だけなので、人間は
その傲慢を以って科学技術の進展によって齎(もたら)
される怠慢や怠惰を進歩と呼ぶのである。
本当にそんなもののために人間は人間としての心を
悪魔に売り渡してまで生きる事を正当化せねばならな
いのでしょうか・・・???
人間は、自分以外の他者を認識する事で始めて自分
が人間である事を認識するのです。
で、あるならば、自分以外の人間が存在しない人間界
を想像する時、自分は果たして人間足り得べき存在か
どうか・・・その辺を一度しっかり考えて頂きたいものだ
と思います。
ゴールの無い道標・・・!!! 2010.09.07
円安と国民の幸福・・・!!! 2010.09.06
退院しました・・・。 2010.09.06