“三木の秋祭り”

“三木の秋祭り”

May 26, 2008
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本荘屋台 高欄合 東面中 文覚上人のことを追加説明します。
源平盛衰記に、文覚上人のことが下記のように説明されています。

鳥羽上皇に仕える北面の武士遠藤盛遠が、従姉妹にあたる袈裟御前を嫁にしたく、おばであるの袈裟御前の母に願っていました。
ところが、知らない間に同僚の渡辺渡の妻になっていることを知り、おばを難詰します。
想いを寄せている袈裟に密かに会えるよう、おばを脅して仲立を頼み、想いを遂げようとします。
袈裟は、母の命を取るという盛遠には逆らえず、
袈裟は
「本当に私を想うのなら、渡に髪を洗わせ、酒に酔わせて寝かせておくので、ぬれた髪を目当てに、主人の渡を殺してほしい」
と話します。

家に帰った袈裟は、渡に酒を飲まし酔いつぶして別の部屋に休ませてから、自分の髪をぬらしてから渡の寝所に入り、目印に渡の烏帽子を置きました。
「露深き浅茅が原に迷う身の いとど暗路に入るぞ悲しき」
と辞世の句を詠み、燭台の火を消しました。
盛遠は闇夜にまぎれ、ぬれた髪を目当てに渡と思い込み、一刀のもとに首をはね、袖に包んで持ち帰りました。
しかし、月明りに照らし出された首は愛しい袈裟のものでした。
袈裟の、渡への思いを目の当たりにして、ようやく盛遠も自分の罪深さを知り、
渡辺の屋敷に取って返すと、渡にこれまでのいきさつを告げ、自分を裁き、殺してくれと刀を差し出しました。
渡はひどく驚き、顔色を失いましたが、やがて
「今更、そなたを裁いたところで何になろう……私は出家する。僧となって、袈裟の供養をして一生を過ごそう。それで少しでも袈裟の魂が安らぐのなら、それが私の幸せだ」
と、髪を下ろしました。
それを見た盛遠は、渡の心の深さと、袈裟への愛情に心を打たれました。

それは愛情などと呼べたものではない、ただの独占欲に過ぎなかったのではないか。
そんなもののために、袈裟は命を失い、渡は最愛の妻を失って悲しみのどん底に沈んでしまった。
自分は何と罪深いことをしてしまったのだろうか……。

盛遠は自分の罪業深い身と世の無常をつくづくと感じ、出家して文覚と改めました。





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Last updated  May 26, 2008 06:16:17 PM
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