人生復刻版

Aug 24, 2012
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10代の恋は遠距離だったので、

夜通し冷凍庫の中を走ってきたような

雪とつららで凍てついた列車が上野駅に入ってくるシーンは

ぼくには特別なものだった。

それに乗って行って会ったのは仙台駅だった。

東一番町のクラシック喫茶のブラームスの弦楽六重奏が耳について

帰りの夜行寝台では涙で一睡もできなかった。

遠いからバイト代は飛行機代になった。

小屋一つだった仙台空港を知っている。

去年の大震災はそういう意味でも心に刺さった。

ダグラス、フレンドシップなど

ジェット機以前の機材を知っている。

夜間飛行の詩情もまた

青春の後ろ姿だ。

帰ってくるときの飛行機は、

生駒山を越えると大阪平野に入り、

見渡す限りの街の灯の上を

少しづつ高度を下げ、

やがて大河淀川を越える頃から着陸サインが出て、

人が住む街で囲まれた伊丹空港(大阪国際空港)に

ファイナルアプローチするのだった。

あの着陸態勢の時の電子音好きだな。






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Last updated  Aug 24, 2012 09:09:33 PM
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