おれおれ詐欺過去最高とのこと。
普通の人には理解不能なことだけど、
普通の人が被害者だから
もうなにがなんだか分からない。
なぜ騙されるの?というのもあるし、
よく騙せるなというのもあるし、
ほんとは日本にはお金が有り余ってる、
いったいこれはなんなんだ。。。
日本特有なのかもしれない。
他国では起こりにくいような気がする。
僕は6000円ぐらいなら騙し取られたことがあるから、
えらそうなことは言えない。
それはお客様からだった。
夕方4時頃来られて、
身の上話が始まって長時間になり、
もう6時前になってさすがに帰られろうとした。
そのとき、運転手を帰らせたから
ホテルまで車代を貸してもらえないか、
すぐ返しにこさせるから、
とその紳士は言ったので、
ビルの出口まで送りに出ていた僕は、
ワイシャツのポケットに6000円入れていたので、
それを渡したのだった。
江坂から新大阪だから十分と思った。
でも、
7時になっても反応がないので、
少し訝しく感じ始めた。
あの長い長い饒舌ぶりが何処か胡散臭く思え始めたからだ。
8時になるとうもうそれは確信になったから、
そう結論して帰ったのだった。
饒舌な男は信用できないとは元々思っていたのに、
見込み客との関係だったので先入観は封じていたのだ。
残ったのは残念さじゃなくて、
たった6000円のために演じた2時間の大芝居をした
その初老の紳士の淋しい正体だった。
面談していたときの恰幅のよいオーナー風の姿と
騙されたと分かってからの
自分の中でのその印象の大転換とのギャップが
どうにも処理しにくかった。
ギャップと言えば、
1年で分かっているだけで486億円も騙し騙される現実とは
あまりにもギャップがあるね。
ギャップなら、
これならいいけど。
