人生復刻版

Jul 5, 2014
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小学校に入学した時、

その時代はまだ国民学校という呼称だった。

運動場の、

朝礼などをする台の背後には、

小さな何か小屋のようなものがあって、

そこに敬礼というのかお辞儀をすることになっていた。

そのことを習ったとしても何も分からなかったけれど、

その理不尽な行為に僕は言いようのない反感を持っていた。

その名称も意味も

今でも僕は知らない。

知ろうとも思わないけれど、

当時の天皇制の何かの象徴だった。

僕はどのような宗教も信じていないし、

どのような権威にも盲従することはない。

押しつけられるものには従わない。

自分で考えて、

いいと思えばするけれど、

どういう教育を受けても、

今まで理解して納得したものはない。

人間が仕掛けたシステムはいくら大がかりで立派でもすぐ分かるからだ。

もちろん、

善意のシステムに恩恵を受ける人があるのは

それはそれでよいと思う。

そこは明快にしておかねばならない。

ともかく、

現代日本人があの悪夢から解放されるまでは、

今の特殊なならず者国家と同じような抑圧の中で

僕らは生きていたのだ。

悪政が天皇制を悪用して国民を犠牲にした。

僕は人間天皇を敬愛している。

昭和天皇の下血の日々には父のように心配した。

後年、

父の末期にも

そのときと同じような心痛の日々があったし、

実は今現在でも、

同じ町内におられる或る人間国宝のお方の日々にも

内心おびえている。

問題はひとつしかない。

権威を利用する者の存在があることが問題なのだ。

権威を悪用して

人々を抑圧することこそが諸悪の根源だった。

そういう意味では、

戦後の日本人は鮮やかに進化してみせたのだった。

昭和天皇、

そして継承された平成天皇の高潔な人格のおかげで、

もう悪用する勢力が出る可能性はない。

だから、

僕の小学校の時のその心の傷は

もう心配ないのだ。

でも、

その頃もうひとつの心の影が焼きついた。

それは或る日の玄関でのシーンだった。

父は教師だったのと、

兵役には身体的に上位のクラスじゃなかったので、

軍隊に駆り出されては居なかった。

仔細は分からないけど、

玄関でひとりの憲兵が仁王立ちで父母に何か言っていた。

あきらかに上から目線の威圧があった。

軍国主義の圧政を傘に着た

最も忌まわしいタイプの男だった。

男は

8月15日を境に

どこかに消えた。

男が居た家の前は

その後何十年経過しても

通るたびに思い出す。

圧政時代は必ず、

圧政に寄り添って世渡りする人種が増殖する。

それは勝手だし自由だけれど、

そういう者は

自分と同じようにしない者の存在を許せなくなって

あらゆる手段で抑圧する。

今のアベコベ氏の権力悪用の世の中では

もう似たようなことになっている。

悪を見抜いて抵抗する人には、

まず普通の人が

関わりを避け始める。

だからこれはもう

戦時の導入部なのだ。

古くて朽ち果てていたはずなのに、

陳腐な危険思想が宿った男に権力を与えてしまったからだ。

日本だけはこうなってほしくなかった。

こうならなくてすむはずなのに、

アベコベなことばかりする男のために

歴史の歯車が狂い始めた。

怒りは自分の中だけかと思って悩んでいたら、

最近になって

あちことから同じ怒りに触れることが増えてきた。

もちろんそれが気に入らない勢力も増えてきた。

社会が病気になるということは

こういう症状なのだけど、

もう絶滅したはずなのに

ペストのようにまん延して制御できなくなる恐れはある。

3.11からの非常事態のままにある日本なのに、

そのような二重の厄災になることだけは

絶対に防がないといけない。

まったく






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Last updated  Jul 6, 2014 09:09:55 AM
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Re:病状。(07/05)  
Noriko さん
いったいどうしてこんなことに、という思いが消えなくて、
ユダヤ人ほか精神・身体障がい者大勢を虐殺したナチスや
自国民数百万人を殺したカンボジアのクメール・ルージュに
ついての本を読みました。
ヒトラーや、ポル・ポトといった、指導者の名前がよく
出てきますが、この人たちがそれぞれひとりで起こした虐殺
ではなくて、どこかの段階でだれかが支持を与え、行為に
加担しています。「システム」のもとに。
権威を利用して世渡り、はどこの国でもあるんですね。

お辞儀を強いられていたのは、奉安殿かもしれませんね。
戦後に破壊されたものが多いので、沖縄で現存するものを見てきたことがあります。 (Jul 7, 2014 02:19:21 AM)

Re[1]:病状。(07/05)  
akira++  さん
Norikoさん
>いったいどうしてこんなことに、という思いが消えなくて、
>ユダヤ人ほか精神・身体障がい者大勢を虐殺したナチスや
>自国民数百万人を殺したカンボジアのクメール・ルージュに
>ついての本を読みました。
>ヒトラーや、ポル・ポトといった、指導者の名前がよく
>出てきますが、この人たちがそれぞれひとりで起こした虐殺
>ではなくて、どこかの段階でだれかが支持を与え、行為に
>加担しています。「システム」のもとに。
>権威を利用して世渡り、はどこの国でもあるんですね。

>お辞儀を強いられていたのは、奉安殿かもしれませんね。
>戦後に破壊されたものが多いので、沖縄で現存するものを見てきたことがあります。
-----

ありがとうございます、Norikoさん。
そうなんです。普通の人に病状が伝染して、
というか保身本能から圧政集団に加担する構図で地獄になります。そういうウイルスはヘルペスのように潜んでいるので、だからこそ、アベコベ氏のような軽薄な頭が危険なのです。また外遊して有害無益な言動の繰り返しばかりしています。あの男こそ無人島行き。 (Jul 7, 2014 07:42:54 AM)

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