雨が降り始めた。
日曜日がゆっくり流れてゆく。
ちょっと一節が越えたので、
ゆっくり時間の時ににかける音楽を聴いている。
この曲を作ったアンドレ・ギャニオンは、
19人兄弟の19番目なのだそうで、
音楽も好きだけど、
いつもそれがどういうことなのか知りたくなる。
知りたくなるけど、
未だに知らない。
その彼ももう、
今では74歳だ。
昨日、
昨年暮れに他界した義弟の、
教会での記念式だった。
まだ68歳だったので、
衝撃も深かったのだけど、
半年が経過し、
それなりに時間というものが鎮めてくれるものもある。
同じ年頃のいとこたちと話していて、
僕は日ごろ思っていることを少し洩らした。
自分の年齢を知らないわけではなくても、
知らない振りしていたい。
それなのに、
どうしても年齢の意識が頭をよぎる。
体も心も別に大して変わっていないと思ってはいるのに、
その年齢を意識すると言う癖が、
体じゃなく心を蝕むんだ、と。
それがいけないんだと。
そう言いながらも、
今77才の中間を過ごしつつある僕は、
77才の間は、
なんか死ななさそうな気がする。
でも、
78だと、
死んでることがありそうな気がする。
79でも、
ありそうな気がする。
80、
81、
82、
83、
ありそうな気がする数字ばかりだ。
いや、
そんなことを言うようでは、
案外、
77かもしれない、
などと
思ってみたりもする。
いったい、
どうすれば、
年齢なんか忘れてしまえるんだい?
いったいどうすれば。