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昨年6月に西目屋村の住宅で起きた火事で、
自室のベッドに火をつけたとして知的障害のある30代女性が
現住建造物等放火
の罪に問われた 裁判員裁判
の判決公判が5日、
青森地裁
であった。
懲役3年執行猶予4年(求刑懲役5年)の判決に、
逮捕以来自分を責め続けてきた母親(62)が、苦しい胸の内を明かした。
判決などによると、女性は昨年6月5日午後、
自宅2階の自室ベッドに、1階の仏壇にあったマッチで点火。
けが人はいなかったが、2階の一部が焼けた。
女性は当時、
朝起きられないことを理由に就労支援施設を休んでおり、
日中は自宅で一人きり。
施設を休み続けていることへの不安と、
自分をかまってくれない両親への不満を抱えていた。
その日の昼過ぎ、テレビの時代劇で不審火の映像を見て、
自分が毎朝起きられずにいるベッドを燃やしてしまおうと思いついた。
公判で弁護側は、女性はベッドだけを燃やすつもりで、
建物にまで燃え移るとは認識していなかったと主張。
知的障害のある女性が、
火がベッドから燃え移る危険性を認識できたかどうかが争点となった。
だが判決は、女性が日頃ガスコンロを使っていたことや、
そもそもマッチでベッドに火をつけようとしたことから、
「火の基本的性質について何ら知識を得ていなかったとは考え難い」。
古玉正紀裁判長は
「犯行の大部分は正常な心理によって引き起こされた」
としながらも
「動機の形成過程に知能障害の影響があった」
として、執行猶予付きの判決を言い渡した。
母親は判決後、朝日新聞の取材に
「ひとまず執行猶予がついてよかった」
と安堵(あんど)の表情を見せた。
事件当日、自宅近くで仕事をしていた母親は、
黒煙を見て慌てて自宅へ駆けつけた。
隣家に駆け込んでいた女性は
「マッチで火をつけた」
と泣き出したという。
仕事で夜まで帰宅できず、自宅にこもる女性をかまってあげられなかった。
「私の気を引きたかったのだろう。可哀想なことをした」。
娘を許し、再び元の生活に戻るはずだったが、
火事の2日後に女性は逮捕された。
それから1年半。
「この長い時間は私への刑なのかと考えるようになった」
と母親は話す。
万引きをしてはいけないことなどは教えてきたが、
「物に火をつけてはいけないとは教えなかった。
自分を責めずにはいられない」。
母親は女性の今後を心配している。
「この先私がいなくなったら、誰が娘を見てくれるのか」。
女性の面倒を見てくれる施設を、今も探し続けている。
知的障害者の犯罪抑止支援に詳しい
の安藤久美子准教授(司法 精神医学
)は、
知的障害者の不安や ストレス
のはけ口を、
家族や通所する施設の職員が見つけてあげることで
「事件を未然に防ぐことができる」
と話す。
「障害者の家族だけでなく、社会全体で支えることが大切です」
[朝日デジタル]
何はともあれ、命が助かって良かったですね。 ☄
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