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知的障害は、国際的には知能検査の結果だけでなく
生活の困難さを含めて評価することが主流となっているが、
日本では生活の困難さよりも主に知能指数(IQ)、
小児では発達指数(DQ)の数値で判断される。
また、一度判断された数値はその後も変わらない
と見なされることがあるなど、
現在の日本における知的障害の診断や介入は、
残念ながら適切に行われているとは言い難い現状がある。
知的障害を抱える子どもたちのために、何ができるか。
半世紀にわたり子どもの診療・支援に携わってきた著者が、
診断から就学・就労、その後の生活まで、
人生全体を見据えた具体的な支援の方向性を示す。
著者は、知的障害を抱えている場合でも、
特に子どもの時期には介入できることが多いと指摘する。
どう介入するかは、発達指数(DQ)や知能指数(IQ)だけでなく、
生活面での適応行動を把握して考えることが重要となる。
また、IQが改善しなくても
日常生活でできることは増やせることから、
大人になって健やかな社会生活が送れることを目標に、
生活能力、対人関係、学習、運動の4つを軸とした
「ライフスキルトレーニング」の重要性を強調する。
構成は、
▽障害とは
▽知能とは・知能検査とは
▽知的障害とは
▽学び・教育をめぐって
▽社会資源
▽合理的配慮
▽コミュニケーション課題
▽発達障害との関連
▽性の問題をめぐって
▽ライフスキルトレーニング――の10章。
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