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2026.07.29
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カテゴリ: 自閉症関連






俳優・勝野雅奈恵、息子の自閉症と向き合う日々。
「受け入れる」ことで見つけた、新しい居場所


俳優でフラ&タヒチアンダンススクールを主宰する勝野雅奈恵さん。

第2子の陽月(ひづき)くん(7歳)は、
知的障がいを伴う自閉スペクトラム症(以下、
自閉症
と診断され、
現在は支援学校に通っています。

家族で向き合ってきた日々や、
見つけてきた“居場所”について聞きました。

全2回インタビューの後編です。

前編


夫ともに「自閉症」のことを勉強する日々


――第2子、陽月くんが「知的障がいを伴う自閉症」と診断されたのち、夫のリカルドさんとどんなことをしたり、話し合ったりしましたか?

雅奈恵さん(以下敬称略) 本を読んだり情報を集めたり、とにかく夫と勉強をしました。子どもによって状況が違うこともよくわかりました。1人で悩まず、家族で話し合い、早い段階で専門の先生に相談できてよかったなと思っています。

夫は最初からとても協力的でした。でも園長先生から専門家の受診をすすめられた直後、「陽月は愛情表現をしないかもしれない。君のことを『ママ』と呼ぶことはないかもしれない。それでも陽月を愛せる?」と言われたことがあります。そのときはあまりに突然のことで「どうしてそんなこと言うの? 何を言っているの?」と理解できず、正直受け止めきれませんでした。でも冷静に現実を突きつけてくれたから、今では陽月が示してくれる愛情表現のひとつひとつが愛おしく、ごほうびをもらっているように感じています。

――陽月くんはどんな幼稚園 に通ったのでしょうか?

雅奈恵 面接を受けた長女と同じ園です。「専門家に診てもらったほうがいい」とアドバイスをくれた園長先生から後日電話があり、「誤解していたらいけないと思って、お電話をしました。お母さん、陽月くんはうちの園の子ですからね。それだけお伝えしたくて」と言ってくれました。その言葉を聞いた瞬間、涙があふれてきて嗚咽で返事ができないくらいでした。園で陽月が過ごした時間は私たち親子にとってかけがえのない時間でした。


長女の「陽月はそういう状況だから」と言う言葉

――両親には陽月くんのことをどのように話しましたか?

雅奈恵 両親は本当に愛情深い人たちなので、心から心配してくれていました。自閉症の診断が下った当初は、「陽月の障がいをどうにかしてあげたい」という思いから、サプリを持ってきてくれたり、お守りを買ってきてくれたりしました。その気持ちは本当にありがたく、うれしいのですが、その反面、両親の強い思いがプレッシャーに感じるようになっていきました。これではいけないと思い、ある日、両親に話をすることにしました。

――どんな話しをしたのでしょうか

雅奈恵 「パパ、ママ聞いてくださいって。陽月はこういう特性の子なんです」と話し始めました。「これが陽月なんです。私はこの子がこのままでいることが大変愛おしく、このままでいいんです」と伝えました。両親は驚いていましたが、すぐに理解してくれました。

――お姉ちゃんの八瑠子(はるこ)ちゃんは陽月くんとどんなふうに接していますか?

雅奈恵 八瑠子は陽月のことをよく理解しています。八瑠子が7歳くらいのころ、お友だちに「どうして陽月くんは話さないの?」と聞かれたことがありました。そのときに八瑠子は「陽月はそういう状況だから」って答えていました。きっと英語の“シチュエーション”を訳したんだと思います。障がいがあるという言葉を使わずに、「そういう状況、状態」と捉えている、すべてを受け止めているんだなと感じました。私は八瑠子のこの表現がとっても気に入っています。

――弟の恵偉人(えいと)くんが誕生してから八瑠子ちゃん、陽月くんは変わりましたか?

雅奈恵 八瑠子は恵偉人が生まれたたことで、さらに陽月に対して余裕をもって接してくれています。そして、陽月も恵偉人が誕生したことでお兄ちゃんになったわけです。恵偉人が生まれてから陽月には、「恵偉人にミルク(哺乳びん)を渡す」という仕事ができました。
私は子どもであっても家庭の中で仕事をする、という考え方の両親に育てられました。だから陽月にも家庭の中で恵偉人の命の綱であるミルクを渡すという重要な仕事を担ってもらっていました。ミルクによって2人の絆は深まったと思います。

――陽月くんと恵偉人くん、現在はどんな関係性ですか?

雅奈恵 現在は2人でよく遊んでいますが、恵偉人がたまに陽月に対して理不尽なことをしても陽月は絶対に怒りません。ニコニコしながらやられっぱなしです。そこには弟への愛情にあふれているように感じます。


陽月君の成長に合わせて夫婦の役割が自然に変化

――陽月くんは2025年4月に、支援学校に入学したとのこと。学校での様子はいかがですか?

雅奈恵 発達障がい のある子は幼稚園を卒園後、“支援学級”に進むか、“支援学校”を選択するのかで悩むと思います。わが家の場合は迷わず支援学校を選択しました。陽月は学校・先生との相性もよく、楽しく通っています。本当にありがたいなと思っています。

――支援学校を選択した理由を教えてください。

雅奈恵 陽月は体を動かすことが大好きなので、突発的に走り出してしまうことがあります。手厚い見守りが必要だなと感じていたので、最初から支援学校を視野に見学をしました。今通っている学校を見学したとき、子どもたちも先生もみんな笑顔で楽しそうにしていました。そして、自由にのびのびと過ごせる空間があり、そこで陽月が過ごす姿が想像できたんです。そのときに自然と涙が出てきて、「ここにしよう」と決めました。

――見学に行ったことは大きいですか?

雅奈恵 大きいですね。もしかしたら人によっては支援学校に対して閉鎖的なイメージがあるかもしれません。でもわが家の場合は明るくて自由でのびのび過ごせることが事前にわかったので、今では安心して毎日送り出しています。

――子どもたちが成長するにつれて、夫婦のあり方にも変化が生まれましたか?

雅奈恵 これまで私がメインで、子どもたちのお世話などを朝から夜まで担当していましたが、昨年の春から夫が主夫になって支えてくれています。きっかけは陽月の体の成長です。陽月がぱっと走り出してしまって道路に飛び出しそうになったとき、私の力では体が大きくなった陽月を抑えることができず、命の危機を感じたできごとがありました。そのことを夫に話したところ、「こういう日が来ると思って考えていたよ」と冷静に受け止めて、夫が仕事を変更することを選択しました。今は夫が在宅で仕事をしながら、家族のことを支えてくれています。

――リカルドさんが“主夫”になり、雅奈恵さんが外で精力的に働く形なのですね。

雅奈恵 昨年からこのスタイルでやっています。だから夫は1年間、毎朝子どもたちのお弁当を作ってくれています。保護者会にも出席してくれいます。最近はパパ友も増えてきたようです。


療育で出会う「同士」の存在と、フラが生む居場所

――陽月くんは療育に通っていましたが、そこでは親御さんたちとの交流はありましたか?

雅奈恵 療育では、同じ悩みを抱える親同士が自然とつながり、「同志」と呼べる関係が生まれました。そのつながりの中で話すときには、そこではわが子のことを「うちの子」ではなく「私たちの子」と表現するんです。それは、同じ経験を共有しているからこそわかり合える感覚があるからだと思いますです。

――たとえばどんなことに共感されましたか?

雅奈恵 発達障がいや知的障がいのある子どもたちの中には、おむつの中に手を入れて便を触り、壁などに塗ってしまう行動が見られることがあります。
そんなとき、私たちは同じ状況の仲間が集まるSNSに状況を書き込みます。すると、「大丈夫?」「うちもあったよ」と共感の声が届き、「お湯と漂白剤を使うといいよ」など、具体的な対処法も教え合います。
こうした「わかってくれる人がいる」という安心感は、日々ぎりぎりで子育てをしている私たちにとって、大きな支えになっています。


「居場所はここにあるよ」
障がいのある子どもたちのために作ったクラス



――SNSでも家族のことを紹介していますが、反響はありますか?

雅奈恵 私の場合は両親も芸能人なのでいろいろと気をつかうところはあります。最初のうちは、陽月のことをどこまで話そうか…家族のことをここまで出していいのかな…両親の足を引っ張ってしまうようなことはないかな…など、考えていました。でもある日、自分の名前を検索したところ、「息子 自閉症」と出ていたんです。それを見たときに、すでに調べている人がいることがわかりました。そこからは何も隠す必要はないと感じました。むしろ自分の言葉で発信していこうと思うようになりました。

――主宰しているフラ&タヒチアンダンスの教室で、障がいがある子のクラスをスタートされたそうです。

雅奈恵 知的障がいのある子どものママから、おゆうぎ会や発表会がつらいという声を聞いたことがあります。ほかの保護者が何気なく発した言葉に傷ついたり、わが子の行動に対して周囲に謝り続けたりすることもあると聞きます。帰宅するころには、涙が止まらなくなるという経験を話してくれた人もいました。でも子どもたちにとってステージに立つことはうれしいことです。そこで私のスクールで障がいのある子たちが通えるクラスを作りました。

――親子でのびのびと習いごと事ができたり、発表ができたりする場は大事ですね。

雅奈恵 障がいのある子どもたちが安心して参加できる「習いごと事」や「発表の場」は限られているんです。個別レッスンで対応してくれるとことはありますが、グループで活動できる環境はまだ少ないのが現状です。

―― Instagram で発表会の様子を見ましたが、子どもたちみんながとっても楽しそうでした。

雅奈恵 ハワイアンの世界では家族のことをOhana(オハナ)と言います。どんな状況でもどんな状態でも私たちは受け入れるよ、あなたの居場所はここにあるよという理念が根本にあります。だから教室の存在が、障がいのある子どもたちとその家族にとっての居場所になってくれたらうれしいなと思っています。

先日の発表会でもかわいい・かっこいい衣装を着た子どもたちがステージに上がり、楽しそうな様子を見せてくれました。おじいちゃん、おばあちゃんも観にきてくれて写真を撮って拍手をして、そこにいる全員が笑顔で幸せな時間が流れていました。私も当事者なのでわかりますが、本当にこういう居場所は必要だと感じています。

――インストラクターの方たちにも気持ちの変化が生まれましたか?

雅奈恵 私たちフラ&タヒチアンダンサーには、ハワイの人々が大切にしてきた「マナ」(エネルギー)の考え方が根本にあります。マナは癒やしのエネルギーのことで、障がいのある子どもたちとかかわることで、その教えを体現できる学びの場にもなっています。

――教わる側、教える側、双方にとって癒やしの時間でもあるわけですね。

雅奈恵 障がいのある子と、その家族にとって居心地がいい場は今後も提供していきたいと思っています。子どもたちの様子と家族の都合を優先して無理しないで参加してほしいので、来たいとき、来られるときに教室に来てもらえるようにチケット制にしています。

――これからも3人のお子さんの成長が楽しみかと思います。そのためにどんな家族(チーム)になりたいと考えていますか?

雅奈恵 陽月が卒園のときに「子どもたちの夢」を披露する機会がありました。もちろん陽月は書けませんし、言えません。でも私は「毎日笑顔でいたい」と言っているような気がしました。家庭でも陽月が笑うとみんなも笑うんです。爆笑すると、またみんなも爆笑するんです。だから私たち家族はこれからも陽月の笑顔を守っていく、そして私たちも笑顔で過ごすということを大事にしていきたいと思っています。

――陽月くんは家族にとってどんな存在ですか?

雅奈恵 まさに太陽です。私は陽月と出会えて幸せです。きれいごとだと思われるかもしれませんが、知らない世界を知ることができ、温かい気もちにもさせてもらっています。陽月がいない世界は考えられません。もちろん、大変なこともたくさんあります。それでも私は陽月に出会えて幸せだなと心から思っています。





雅奈恵さんは、
「陽月がこの世に誕生する前、
『僕は障がいがあって、生まれてもお話ができません。
それでも僕のママになりたい人?』
とみんなに質問をしたときに、
私がまっすぐ手をあげていたんじゃないかな」
と話してくれました。
そう話す雅奈恵さんの優しい表情がとても印象的でした。


「たまひよ 家族を考える」では、
すべての赤ちゃんや家族にとって、
よりよい社会・環境となることを目指して
さまざまな課題を取材し、発信していきます。





PROFILE俳優。1982年1月生まれ、静岡県出身。父は俳優の勝野洋、母はハワイアンキルト作家であるキャシー中島。1998年、映画『風の歌が聴きたい』で俳優デビュー。映画や舞台、TVドラマなど多数出演している。現在は脚本も手がけ、活躍の場を広げている。また、フラダンサーとしても活動し、フラ&タヒチアンダンスのスタジオ「TE HONO(テ ホノ)」を主宰。発達に障がいのある子どもたちのクラスも開講している。2015年2月に結婚し、現在は3児の母。 

●記事の内容は2026年7月の情報で、現在と異なる場合があります。


[たまぴよ]





すてきなご家族ですね。

障がいを含めてのその子を受け入れる、

そこから親の第一歩が始まるんですね。

















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Last updated  2026.08.15 04:15:05
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Re:俳優・勝野雅奈恵、息子の自閉症と向き合う日々。 「受け入れる」ことで見つけた、新しい居場所。(07/29)  
歩世亜  さん
お早う御座います。

自閉症や発達障害、かなり増え続けていますね。 (2026.08.15 04:23:13)

Re:俳優・勝野雅奈恵、息子の自閉症と向き合う日々。 「受け入れる」ことで見つけた、新しい居場所。(07/29)  
人間辛抱  さん
いつもコメントを頂きまして、
誠にありがとうございます。
私のブログ友達である
高知市の土佐ぽん太さんの
親族と親戚の皆様に
読んで欲しい記事です。 (2026.08.15 08:49:39)

Re:俳優・勝野雅奈恵、息子の自閉症と向き合う日々。 「受け入れる」ことで見つけた、新しい居場所。(07/29)  

Re:俳優・勝野雅奈恵、息子の自閉症と向き合う日々。 「受け入れる」ことで見つけた、新しい居場所。(07/29)  
和活喜  さん
  応援(^-^)V

 こんにちは。土曜日です。福岡宗像は晴れです。
いつもご来訪、そしてランキング応援、有難うございます。
 今日は早朝から福岡市の先の糸島市迄お参りに行っていて、
先程帰宅しました。6月に旅立った従弟の初盆です。
 お盆もあっという間に最終日になりました。
東京の孫が今日帰ります。
 夕刻には、ご先祖様の見送りに納骨堂迄行きます。
 色々と、多忙にしております。ご挨拶のみで失礼します。m(__)m
 今日も佳き一日でありますように。 (2026.08.15 12:56:02)

Re:俳優・勝野雅奈恵、息子の自閉症と向き合う日々。 「受け入れる」ことで見つけた、新しい居場所。(07/29)  
恭太郎。  さん
( ゜▽゜)/コンバンハ。_(_^_)_

自閉症の子って増え続けているの?知らなかったぁ。 (2026.08.15 16:45:09)

こんばんは! (#^.^#)  
なかなか思うように訪問コメントできず、読み逃げごめんなさい! 応援ぽちいいねだけ!
もうすぐ1時です! おやすみなさい! ( 一一)
(2026.08.16 00:47:27)

おはようございます。  
キャシー中島さんの講演を聴きに行ったことがあります。
愛にあふれた方でした。
(2026.08.16 11:00:22)

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