「ブッシュ政権、ダイエット補助製品「エフェドラ」の販売を禁止」【ワシントン12月30日発】アメリカのブッシュ政権は、ダイエット補助食品として知られる「エフェドラ」について、健康への影響を理由に販売を禁止するとの公式発表を行った。『AP通信』が伝えている。 問題の「エフェドラ」は疲労を緩和するほか減量を助長する効果がある興奮剤。NFL(全米プロフットボールリーグ)やNCAA(全米大学体育協会)、国際オリンピック委員会では服用を禁じられている。メジャーリーグでは今年2月に急死したボルティモア・オリオールズのスティーブ・ベックラー投手の死因としてエフェドラの影響が挙げられたことから、選手会が使用を控えるよう警告を出していた。アメリカ国内では普通に店頭販売されていたが、ベックラー投手の死後はニューヨーク州の一部など、販売を禁止する地域も出ていた。 この日の昼の記者会見での発表によると、議会が故ベックラーの両親を含む多くの遺族から集めた証拠から、エフェドラの影響で死亡したと思われる者は約150人に達するとのこと。これに対しエフェドラを含む製品を扱うメーカー側は、適切に使用すればエフェドラが安全であることは証明されていると反論。しかし学者たちは、健康に問題を抱えている人を抜きで行われた研究では、エフェドラは血管収縮作用が強い薬です。注射では緊急の低血圧などに使用しますし気管支収縮作用がありますので咳止めとしても内服でも処方されています。これの副作用が食欲不振などの胃腸障害で、この作用を使ってダイエットを成功させるというわけです。エフェドリンには心臓の冠血管の収縮作用があり、ダイエットに使用して狭心症や心筋梗塞などの人が死亡する例もかなりの数報告されています。健康食品やサプリメントと称して販売されているものに、「心臓病や高血圧の方は使用しないでください。」などと但し書きをつけて販売しているダイエット薬は疑って見た方が良いのではないでしょうか。大抵はこうした昇圧物質のエフェドリン、エフェドラ、麻黄などが使用されているのが現実です。アメリカでは、体重コントロールをしたいダイエット中の人、活動性を高め、筋肉質の体を作りたいボディビルダーやハイな気分を味わいたい人など、数百万人ないし一千万人に使用されています。日本でも個人輸入が可能です。実際には、多くの個人輸入代行業者があり、実情は輸入販売(違法行為です)に近いところが多いようです。 エフェドラの副作用に関する報告は、1993年頃からあり、44歳の水泳とテニスの好きな男性は、コーヒーとココアの代りにエフェドラ製品を飲み始めて3週間後、テニスから帰宅した後に冠動脈血栓で死亡しました(MMWR August 16, 1996: Adverse Events Associated with Ephedrine-Containing Products)。 そのほか、1996年には、20歳の大学生がエフェドラ製品服用後に死亡しました。1997年には薬物乱用歴のない健康な23歳の男性がエフェドリン25mg入りドリンクを服用後に死亡しました(Theoharides, TC. 1997)。さらに38歳の男性は、エフェドラ2カプセルをコ-ヒ-と一緒に飲み日課の朝のジョッギングを行い、戻った後心臓発作を起こして死亡しました。また、エフェドラを常用している35歳の女性はエアロビクスの最中に脳卒中で死亡しました(FDA Cracks Down on Ephedrine-Laced Supplements 02/06/05確認)。ダイエットのためエフェドラ製品を1ヵ月間服用していた24歳女性は、脳卒中発作を起こし片麻痺と失語症になりました(2000/4/20 Washington Post)。メジャ-リッグの選手が使用していても楽してダイエットできる健康食品はこの世に決して存在しないのです。