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今日、 三隅フェスティバル に行ってきました。
要は秋祭りを現代風にした町興しのお祭りです。吹奏楽演奏、大道芸、歌謡ショー、そして地元では絶大な支持を得ている神楽(かぐら)などのショーと地元の婦人会などの地域団体による出店で構成されたイベントです。
今日の演目は「恵比寿」と「大蛇(オロチ)」でした。
社中によって口上や舞いなどは微妙に違うようなのですが、さすがに地域に根付いている伝統芸能です。 見ごたえがあります。
そして何よりも驚くべきことは、それを見ている年端の行かない子供たちが神楽囃子(かぐらばやし)に合わせて神楽を舞うのです。
見事です!可愛いです!!
大人の舞う神楽は伝統の重みを感じますが、子供の舞う神楽は将来も生き続けるであろう伝統の継承を感じます。
ところで、そのフェスティバルの会場で私の前職、児童養護施設の子供たちも来ていたのです。 地域のフェスティバルなので絶対に来ているだろうと思ってはいたのですが、実際に子供たちに逢うと色々な想いが込み上げてきました。
いまだに納得のいかない理不尽な解雇であったとしても、子供たちには関係のない事です。 子供たちからすれば、私は、ある日突然いなくなった無責任な先生でしかないと思っていました。ですから、子供たちを見つけても自分から声を掛けることはしませんでした。
でも、子供たちが私を見つけるのにそんなに時間はかかりませんでした。
多くの子供たちが私に近づいてきてくれました。
皆、笑顔で何事もなかったように声を掛けてくれるのです。
ある子供は、私を見つけるなり、小走りで近づいてきて、いきなり私の膝の上に座ってきしました。
ある子供は、「明日も(フェスティバルに)来る?? 俺たちも明日来るから・・・」と言ってくれました。
ある子供は、何も言わず私を見ながら、ニコニコしていました。
子供たちのそれぞれの反応がとても嬉しかったです。
私の膝に座ってきた子は最後まで私から離れようとはせず、別れ際に小さな声で「先生・・・、早く帰ってきて・・・」と呟(つぶや)いたのです。とても重い一言でした。
僅か2ヶ月しか子供たちと接することが出来ませんでしたが、私にとってとても大きな2ヶ月でした。
本当に色々なことを子供たちから教わりました。
善意の仮面をつけた汚い大人も目の当たりにしました。
だけど、たった2ヶ月だけど児童養護施設の職員として子供たちと接することが出来たことは私にとってとても大きな宝物となったことは紛れもない事実です。
どんちっち(神楽の囃子を表現する幼児言葉で、それが転じて石見神楽全体を意味するようになった言葉です)のお囃子(はやし)に合わせ、見よう見まねで神楽を舞う子供が伝統を受け継ぎ、またそれを次世代に伝えて行くように、私も何かを子供たちに伝えたいです。
でも、今はその何かが何なのかは分かりません。 でも、そこに自分の生きがいがあるように感じています。
明日は出雲の立石(たていわ)神社に参拝に行く予定です。まだ、仕事は決まっていませんが、良い報告が出来そうです。