「菅野(東海大)でも藤岡(東洋大-ロッテ)でもプロに行くような投手は完封、完封だろう。それと東浜(亜大)も......。福谷をマスコミの皆さんが取り上げてくれるのはありがたいけど、選手がカン違いする。きょうも逃げているピッチングでは......」
17日、法大戦の八、九回に登板した慶大エースの福谷を江藤監督はこう評した。2年時から慶大投手陣の屋台骨を支え、神宮で斎藤(早大-日本ハム)や野村(明大-広島)と投げ合ってきた。しかし、今季は内転筋を痛めたこともあり、先発を外れ短いイニングしか投げていない。昨秋のリーグ戦も1勝(2敗)。MAX155キロのストレートも150キロ台は出ず、かわす投球が目立つ。それだけにプロ野球出身でその厳しさを身にしみて知る江藤監督の目には「これでは......」と映っているのであろう。
福谷浩司
の「逃げているピッチング」に対し、 江藤省三
監督は相当ご立腹のようだ。
プロ球界にいた頃に知ったプロの厳しさを、江藤さんは自著『KEIO革命』(ベースボール・マガジン社新書)に綴っていた。それは巨人入団3年目、1968年キャンプでの 川上哲治
監督(当時)の訓示にあった。江藤さんは「これだ!」と興奮し、思わずノートに書き留めたのだと言う。
「今日一日を巨人軍の選手として、日本プロ野球の盛衰を一身ににない、トレーニングできることに感謝し、喜び勇んでトレーニングにベストを尽くすこと。グラウンドには私(選手)の欲しいすべてがある。技術もお金も名声も未来も、これを取るも取らぬも、私自身の実行力だけが決める」
この川上監督の訓示について、江藤さんが解説を加えている。
日頃から川上監督の言葉には「超越せよ」とか「超えろ」という表現が頻繁に出てきた。つまり現状に満足するなということだった。だから上記の訓示に「超越」の文字は出てこないが、この訓話全体が「超えよ」と言っているように聞こえた。
■冒頭のコメント「逃げているピッチングでは...」「これでは...」の後に、
「現状に満足してはいけない。(プロを目指すなら) 超えよ! 超えよ! 超えよ!
」
江藤さんは、そう言いたかったに違いない。
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