月の旅人

月の旅人

アディオス夢のスペイン

アディオス夢のスペイン




昨夜は日付が変わる少し前に食べ終えたこともあり、はっきりいって7時に朝食などほしいとはまったく思わなかったが、それでもとりあえずフレークにミルクをかけ、トマトとフルーツだけの軽い食事を取る。( ̄▽ ̄;)…え、充分?
Nさんと私が食堂に降りたのはかなり遅い目で、すでに食事中の人や食事を終えた人がほとんどだったためその軽い食事の前にあちらこちらから声がかかり、闘牛観戦報告をすることになった。私はデジカメの画像や10秒程度だが動画も撮っていたのでそれを披露すると、ちょっとばかり盛り上がった。それで傍にいた人からまた声がかかるといった具合で、ちょっとした人気者である。(笑)
Nさんは私がそうしてツアーの人たちと話しているその間にせっせとお皿に朝食を取り分け、傍を通ったときに「早く食べな時間なくなるで」と言って先に席につく。そうは言っても話を聞きたがっている人を無下に断ることもできず、まぁおなか減ってないしな、とまた新たに声をかけてくれた人に闘牛観戦報告をしているうちに、みきちゃんも食堂に姿を見せた。
食堂昨夜のワインが祟っているようで気分が優れないらしく、部屋を出るのが遅れていたのだ。でもそこはみきちゃん、ちゃんと食べるものは食べておく。(笑) だからこそいつも元気いっぱいなのかもね。d(^-^)
私もようやく報告する人もいなくなって席につき、食事を取った。その間も通りかかりに1組声がかかったが、食後に報告するということにしてまずは食べることに専念した。


慌ただしく食事を終えると、もうロビーに何組もの人が集合していた。食事のときに声をかけてくれた富山のTさん夫妻がソファに座っているのを見つけ、私たちもその向かいのソファに腰掛ける。そしてさっそくデジカメの闘牛写真と動画を再生しながら観戦の様子を話し終えた頃、うまい具合に揃ったようで、添乗員さんが点呼を取って確認し始めた。その間に、私たちの後ろにいた和歌山のIさんが、写真を送るから住所を書いてとくれた紙にみきちゃんと私がそれぞれ名前と住所を書き、Nさんにもそれを渡す。が、書こうとしないのを見て聞いていなかったのかと思い、「Iさんが撮った写真送ってくれはるんやって」と言ったが、それでも無言のまま書こうとしない。ようするに、書きたくないらしい……。(ー_ー;)なんで…
仕方なくみきちゃんと私の2人分だけの住所をIさんに渡すと、案の定Nさんの住所も聞かれてちょっと困った。で、結局私がまとめて受け取ることになる。
Iさんの住所は旅の途中に名刺をもらっていたので知っていたが、一緒に撮ったりした他の人の住所も聞いておこうと、まずはみきちゃんが自分と私の分の住所を何枚かメモ用紙に書いて準備してくれた。

通勤ラッシュガイドのIさんが迎えにやってきて、8時に出発となる。バスの運転手は、やっぱりJさんではなかった。残念……。Jさんはマドリードの人だそうだから、8時じゃまだきっと自宅で寝ていたかもしれない。
その8時過ぎはまさに通勤通学の多くなる時間帯で、空港までの道は激しく渋滞していた。ガイドのIさんも話のネタが切れると愚痴ったほどである。それは冗談だったらしいけど。(笑)
その間にバスの中で何人かに住所を聞ければ良かったのだが、訊けたのは2人ほどだった。こういうときに限って、傍に一緒に写真を撮ったりした人がいなかったのだ。バスの走行中は立ってはいけない決まりなので、おとなしく座っていた。まだまだ機会はあるだろう、と思っていたから。


20分ほどで着ける距離を倍以上かかって『バラハス国際空港』に到着し、なぜだか名前を呼ばれた人からスーツケースを受け取ってチェックインカウンター前に並んだ。重量が20kgをオーバーすると超過料金が必要なため、いくつかお土産を買ったみきちゃんとNさんは重量オーバーになりやしないかと心配し、私は大して荷物も増えていないからきっと平気と言いながらも少しドキドキして順番を待った。帰りも利用するエア・フランス航空のおねえさんはちょっとのおまけも認めてくれないくらい厳しいとガイドのIさんが私たちを脅し……いやいや、教えてくれていたため(笑)、なおさら「男の人の受付のとこがいいっ」と構えながら待っていたのだ。
だが順番が回ってきたのは、「あのおねえさんいちばん厳しそう」と警戒していた、そのおねえさんのカウンターだった。( ̄▽ ̄;)あ…
3人一緒にカウンター前に移動し、1人ずつスーツケースを乗せていく。その結果、みきちゃんは2kgほどの余裕があり、Nさんはギリギリ19kg後半で、そしてなんと3人の中でいちばん軽いかもと思っていた私のスーツケースがいちばん重く、20kgをわずかにオーバーしていた。Σ( ̄□ ̄;)!?
お土産は少ないものの、まだ寒いかもと思って予備に持ってきていて結局着ることもなかった厚手の服が何枚かあったため、洋服でそもそも重かったのかもしれない。それにしてもとんだ誤算である。
超過料金……。(ー_ー;)うう…
すっかり払わなければならないものと思って財布を出しかけていた私だったが、なんとおねえさんは笑顔で何も言わずにスーツケースにタグをつけてくれたうえ、「OK(^-^)」とそのままベルトコンベアを動かした。
「サンキュ~♪」
優しい人やんっ、いい人やんっ、と、勝手にいちばん厳しそうだと決めつけていたことをそっと謝りながら、「良かったぁ~」「ビックリしたわ」「3人まとめてオーバーしぃひんかったらいいんやな」などと騒がしくその場から離れた。(笑)


巨大な友達(笑)昨日私たちが全額支払ったタクシー代の自分の料金分を返してくれながら「昨日ちゃんと帰れた?」とガイドのIさんに訊ねられ、「ええ、なんとか(^-^;)」と答えて苦笑したのを最後にIさんと別れ、10時の搭乗までを空港内で過ごす。
両替したユーロは予想以上に残ったが、それを全部お土産に使うのもどうかと思い、次の旅行のために取っとこ、ということにしてみきちゃんとNさんのお土産選びにぷらぷらと付き合った。スペインの人気キャラなのか、巨大なガチョウだかカラスだかが新聞を読んでいるのを見つけ、ツーショットで撮っておくみきちゃん。(笑)
それでも時間がかなり余って暇を持て余したが、登場口のベンチに高槻のKさんを見つけて住所を訊くのを忘れていたことを思い出し、あわてて書いてもらう。他の人は^( ̄- ̄;)(; ̄- ̄)^どこ?……と探してみたが見あたらず、なんだかもうなかなか訊く機会がないのかもしれないと不安になってきた。機内ではみんなが固まって傍の席というわけでもないし。
すでに搭乗が始まっていたが、Kさん夫妻以外に姿がない。ゲートを通過すると階段を降りるよう言われ、そこに停まっていた移動バスの中でツアーの人たちの姿を見つけた。Σ( ̄▽ ̄*)あっ、見つけた♪
すると、サンチアゴ・デ・コンポステーラのホテルで手品を披露してくれたKさんがパッと名前と住所を書いたメモを私たちにくれて、私たちのメモも渡しておく。手品のときの写真があればほしいと言うと、通路に立っていた私たちを挟んで隣の席に座っていたKさんのお兄さんがビデオに録ったからそれを写真にして送ろうと言ってくれたため、お兄さんにもメモを渡して「よろしくお願いしますっ」と切に頼んでおいた。
お手伝いをしたみきちゃんと私は、できることならどうしてもその写真がほしかったのだ。(*一一)ゞ

機内の軽食機内でもまだ訊いていない人に訊ければ、と思ったが、なんと私は1人みきちゃんとNさんから離れた席になってしまい、周りが外国人ばっかりやったらどうしよう……、と不安に思っていたが、幸い私の横はしょっちゅう自分の苗字と間違いそうになった似た発音の名前を持つUさん夫妻だった。ε=(*^。^*)ほっ
それでも他はまさに外国人に囲まれた状態になり、メモはみきちゃんに無理やりに任せる感じになってしまった。(;一一)ゞごめんよ、みきちゃん…
冷静になって考えてみれば、何も無理に住所を聞く必要もなかったのかもしれない。訊けた人にだけ写真を送ればいいんだから。でもなんだかこのときは、写真に写っている人みんなに送らなきゃいけない気分になっていた……。(結果的にはみんな喜んでくれたみたいだから、やっぱり良かったのかなぁ?)
フライト時間が2時間ちょっとと短いためドリンクとおやつだけが出されたが、通路を挟んで私の右側と前の席などを埋めていた中国人らしき人たちは機内のドリンクは何ももらうことなく、自分たちが持参した透明なポットに入っている液体をそれぞれが飲んでいた。それは漢方なのか何なのか、底に太いモズクのようなぶよぶよとしたものが沈んでいてとても気味悪く、その上澄みを飲んでいるとはいえ、よく飲めるなぁ……(ー_ー;)と思わずまじまじと見てしまった。
通路を行き来する客室乗務員さんたちもやはり気になるようで、通る度にチラリと見ていた。きっと奥に、戻ったときに仲間内で話のネタになっていたに違いない。d( ̄ー ̄)間違いないっ
シャルル・ド・ゴール空港到着

Uさん夫妻とこれまでの旅話などで話が弾み、あっという間にフランスの『シャルル・ド・ゴール空港』に着陸した。
先日の崩落事故現場はどこだろうと見渡してみたが、当然だけどターミナルが違うようでその形跡はまったく見あたらない。乗り換えのゲートまで辿り着くとそれからはまた搭乗までフリーとなり、行きにこの空港で買っておいた絵はがきを出そうとポストを捜し歩いたがどこにも見あたらなかった。そこで、荷物のセキュリティーチェックのカウンターにいた係りの人にポストの場所を訊ねてみると、そこで預かって出しておいてくれるという。Σ( ̄▽ ̄*)ほんまっ!? お言葉に甘えて、絵はがきを手渡す。(*^。^*)なんていい人っ♪
それからトイレへ行ったりして搭乗ゲートまで行くとすでにもう搭乗が始まっていて、ゲート前の係員にちょっと急かされるようにして通り抜けた。
さすがに定時出発をモットーにしているフランス航空だけに、搭乗ゲートが開かれるのも早いようだ。そんなわけで、フランス到着から40分後にはもう日本行きの飛行機に乗り換えていた。


北欧上空この日のヨーロッパは見事に晴れ渡り、上空からも青い宝石のような絶景が広がった。
窓側の席に座っていたみきちゃんに呼ばれて地上を見下ろし、その美しさに思わず「お~っ( ̄。 ̄*)」と声を洩らす。あとは帰国するだけだからもう口にすることはないと思っていた感嘆の声を口にしたのは、私だけではない。
前方の席に座っていた京都のKさんも感動して(といっても、私たちが後ろから2番目の席だっただけだけど……)「下綺麗やで~」と、ギャレーに行く際に私たちに声をかけてくれた。ギャレーからならよく見えると教えてもらい、さっそく行ってみた。確かに、窓側の席じゃないならギャレーの窓からのほうがよく見える。ただし、窓が大きいわけではないが……。
機内食

離陸から2時間と少しが経過した頃、機内食が配られた。
鮭のムニエルとパスタはともかく、それにごはんと味噌汁がつくというちょっと変わった組み合わせのメニューだったが、さすが美食の国フランスの航空会社だけにムニエルはとても美味しかった。パスタは少し固まった感じでいただけなかったけど……。

ロシア上空を飛んでいるとき、行きに食べ損ねたカップ麺をギャレーに行ってもらった。最後尾寄りの席はギャレーが近くていい。
もらったカップ麺は『うどんですかい(UDON de SKY)』という洒落っ気のある命名がされたきつねうどんだった。(笑) 味も懐かしい味で、量も夜食にはちょうどいい。……ま、普段は夜食なんて食べないけど。f^_^;)
航行経路うどんですかいずっと寝ていないわけじゃないけど、なんだかやけに短い時間しかうつらうつらとできなかった。そういう場合もギャレーが近いのはいい。ただ体を伸ばすために窓辺に立つだけでもいいし、ドリンクや軽食をもらってもいいし。機内での新しい過ごし方を知ったような気がした。
これからも旅をするなら飛行機は最後尾がいい、なんて思ったくらい。(*一一)ゞ


日本時間の午前6時半過ぎには韓国上空辺りに差しかかり、この旅の最後の食事となる機内食が運ばれてきた。
駄目押しでまたもやハムの登場である。(^-^;)
単に朝食の定番メニューの1つだからだろうけど、「まただよ……」とつい思ってしまう。
航行経路立体航行経路でもまぁ、日本では(というか我が家では)ほとんどハムを口にすることはないからいっかぁ、とも思った。
それに、乗務員のおにいさんがやけにひょうきんなうえ、仕事とはいえ笑顔と親切が行き届いている感じのいい人という印象の人だったせいもあって、楽しいフライトになった。
最後に、記念にその仕事ぶりを写真に撮ろうと思ったがうまくいかず、こうなったら頼んで撮らせてもらおうと思ってお願いすると、少し改まった顔で写真に納まったおにいさん。
あ~っ、そうじゃないんだなぁ~ヾ(>o<;)
そう思ってもそれを言葉に表せず、「……サンキュ~( ̄▽ ̄;)」と曖昧なお礼と気分になってしまった。
機内食いつもこうして「英語の勉強しなきゃっ」と決意するのに、それが続かない……。


関空に到着し、出てくるのがとっても遅くて心配したスーツケースを持って到着ゲートを出たときには、今回のツアーの人たちはもう周りに誰もいなかった。ちょっと寂しい……。(_ _。)
でも空港の出口付近で富山のTさん夫妻に会ったが、住所を訊きそびれていたのにそのまま別れてしまい、あとでいろんな人に訊ねることになった。f^_^;) その節は皆さん、ありがとうございました。
そして私たちもそれぞれに帰る交通手段が違っていたため、空港でバラバラになった。
なんだか寂しい旅の終わりになったけど、当初はサグラダ・ファミリアがいちばんの目的と思って旅立ち他はあまり知らなかったがゆえの大きな感動と、そんな素晴らしい文化や遺産にたくさん出会えて最高の旅になったと思う。またツアーの人にも恵まれたし、何事もなく無事だったし、お天気にもほぼ恵まれたし♪
何より、念願のスペイン旅行に付き合ってくれたみきちゃん、本当にどうもありがとう!!ヽ(*^^*)ノ そしてNさんも、苦手な写真に精一杯写ってくれてありがとうっ。(笑)
そんな旅の写真の3人分総枚数は、3363枚。ちなみに、そのうちの4分の3はみきちゃんと私。それでも、思ったより少なかったなぁ、と呟き交わしていた。(笑)
いつかまた、それぞれに素敵な旅ができますように!

END



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