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今、『純愛』という映画が札幌で上映されています。
この映画は昨年、東京で公開後、2007年度モナコ国際映画祭で、 ANGEL FILM AWARD 、出品8作品中最多の5部門受賞を獲得したそうです。

■物語の背景
1945年夏。
長い間続いた戦争ー第二次世界大戦(太平洋戦争)が終わった。
中国大陸に渡った多くの日本の民間人(32万人の開拓団)は日本へ帰ることができず、中国の山林地帯、農村地帯での逃避行を続け、生死の淵をさまよった。
中国に沢山の農民達が暮らしていた。 農民達の多くは日本軍に大切な家族の命を奪われていた。
そんな彼らの中に、そんな悲しみを乗り越え、命からがら彼らの村にたどりついた日本人をかくまい、養う人々もいた。
愛と俊介、山龍(シャンロン)、そして年老いた母。
彼らの間に国境を越えた友情、そして命を賭けた「愛」が生まれようとしていた。
これは戦争映画ではなく、「愛」の物語。
総制作期間8年。
その美しいストーリーは人々の共感を次第に集めていった。
俳優、アーチスト、映画スタッフ、そして数多くの市民ボランティアの輪が、今、深い感動を世に送り出す。
■ストーリー (この物語は、実話に基づいて創られています。)
理想の教育を目指して、満州に渡った小学校教諭の俊介と保健婦の愛は、太平洋戦争の終結を迎え、多くの開拓団民と一緒に中国に置き去りにされる。
結婚式の途中で爆撃に遭い、命からがら逃げてきたふたりは、山龍とその母が住む農村にたどり着く。
ふたりを日本人だと知った山龍は怒りをあらわにする。 俊介は、とっさに愛を姉だと偽る。
「殺して恨みを晴らそう」という村人たちに、山龍の母は、「私の夫は日本人兵に殺された。 泣きはらした私は目が見えなくなった。 日本人に恨みを一番持っている私だ。 でも、このふたりは軍人じゃない。許してあげよう」と、かばう。
ふたりの山龍家での生活が始まった。 村人から白い目で見られながら、山仕事と家事を手伝う俊介と愛。 日本人に憎悪をもっていた山龍も徐々に心を許し始める。
ある日、村で難産の出産がある。 助産婦の経験もある愛は、無事に子供を出産させ、村人から受け入れられるようになる。
山龍が愛に好意を寄せていることを感じた俊介は、冬を前に、日本に帰ることを愛に提案する。 二人は、山を降り、汽車に飛び乗るが、そこには抗日軍が銃を構えて乗っていた。身の危険を感じた俊介は、愛に危害が及ばぬように、愛の手を離す。 汽車から振り落とされた愛の耳に、銃声がひびく…。
気を失った愛を助けたのは山龍だった。 愛は悲しみを胸の奥にしまいこみ、山龍と母との3人の新しい生活を始めるが、その時、愛のおなかには俊介の血をうけつぐ新しい命が宿っていた。
ある日、山龍の家が盗賊に襲われる。 大怪我をさせられた山龍の母は、愛に「お腹の子が生き抜くことが何よりも大切だよ」と言い、愛に赤い布を渡す。 「私はこの服を着てこの村に嫁いできた。 愛が着たら、村一番の花嫁だよ」。 そう言い残すと、山龍の母は息を引き取った。 悲しい別れだった。
愛は、山龍の母の意図を汲み取り、墓前で初めて、山龍の母のことを「お母さん」と呼んだ。
山龍は、愛への想いを胸にしまい、「お腹の子供の父親にしてほしい」と告げる。 そして、愛は、中国の大地で、生まれてくる子供と共に生きる決心をする。
産まれてきた娘は、桂花と名づけられ、親子としての幸せな生活が始まる。
そして、3年の月日が流れたある日、愛と山龍と桂花の前に、思いもよらない出来事が・・・・。
「純愛」プレビュー
YOU TUBE
この映画を観て感じたことは、私は山龍の母がとった行動をとれるかどうかということでした。
ストーリーに書いてあるように、山龍の母は夫を日本兵に殺され、悲しみのあまり泣きはらし、目は盲目となった。
開拓民とはいえ夫を殺した敵国のふたり。その二人をかくまい住まわせる。
村人たちから殺されそうになるところを助ける山龍の母。
盗賊に襲われるときも自分を犠牲にする山龍の母。
今の私にはできないと思いました。
人類の歴史は戦いの歴史であったともいえます。
これを断ち切るのはどうしたらいいのだろう。
それは山龍の母が示した行動。
憎しみの連鎖を断ち切ることなのでしょう。
そして優しさの連鎖が広がったとき、憎みあっていたもの同士であった関係が平和な世界を築いていく。
私はイエス様の『汝の敵を愛しなさい』という言葉の意味がよく呑み込めていませんでした。
『純愛』という映画を観ていろいろ考えて、この教えの意味が少しだけわかったような氣がします。
あのマハトマ・ガンジーは一人の狂信者の凶弾によって生涯の終わりを告げました。
ガンジーの最後の言葉は「その青年を許せ」であったといいます。
そこまでの境地に至ることはできなくても、許すことのできない恨みや憎しみを持つ相手を許すこと。
それができた時、私たちは次元の階段を一歩上ることができるのかもしれませんね。
今はそういう時なのかもしれないと迷える子羊は思います。
「純愛」という映画がみなさんのまちで上映される機会がありましたら、どうぞご覧になってみてくださいね。
札幌ではロングラン上映が決定しました。
いつもありがとうございます。
感謝します。
「純愛」公式サイト
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