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そらまめ48 @ Re:高橋幹さんの新作(07/28) 深夜にこんばんわ。角田奈穂です。 少し寝…

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2024/10/17
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カテゴリ: 美術 絵画 教室




 この作品は筆のタッチ、色使いなど印象派的な表現は小倉さん独特のスタイルが感じられる今まで同様の味があります。しかし印象派が捉えようとした自然の中の精神性といった具体的な表現から全く 抽象的で目に見えないイメージ をベースにした表現に実験的に制作しようという試みを強く感じられます。

抽象表現 というのはいくつかの違ったアプローチの仕方がありますが、 具体的なイメージを大きく変化させる 、或いは 目に見えないものを色と形に置き換えて見せる 、または 作家自身の行為を見せる ということが抽象的イメージにつながってきます。

 小倉さんがこの作品を描こうと思ったきっかけは、彼女自身が幼少時に体験した臨死体験と言っていました。川で泳いでいたとき、少し波にのまれて水の中でどこに自分がいるのかわからなくなり、その時、太陽の光を水面の上に感じ、その光に向かって必死で泳いだという記憶が強く残っていたそうです。今でもその記憶が鮮明に残っていて、その時に感じた印象を表現したいと言っていました。川の中の自分を表現するというより、自分自身が生死の境を(短い時間だと思いますが) ふわふわと彷徨っていた感覚

 臨死体験といった目には見えない自分の命がどこに行くのかわからない感覚を表現するというのはまさに 抽象表現 です。

 この作品の中で彼女自身の命というのは曲がりくねっている曲線なんでしょう。そして彷徨っている曲線は画面上の黄色い色(光)を追い求めている雰囲気を表現しようとしているのでしょうか?人の姿とか顔とか腕といった具体的な姿を見せるのではなく、ただ 細く曲がりくねって彷徨っている曲線を自分自身 として表現しているのはまさしく 抽象表現 です。この作品を見て、芥川龍之介の「クモの糸」を思い浮かべました。何かに置き換えてもっとわかりやすく作家の思いを表現するというのは文学、音楽、美術といった芸術には必要で大切なことかもしれません。そして鑑賞者にも大きく広がって見えてくる創造性かもしれません。

 よく頑張りました、小倉さん!





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Last updated  2024/10/17 11:45:46 AM
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