マスコミでは言えないこと。

マスコミでは言えないこと。

Nov 30, 2003
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テーマ: ニュース(96953)
カテゴリ: カテゴリ未分類
マン丼が大好評だったようで今日もお金の話です。

宇都宮の餃子、小山遊園地、鬼怒川温泉、日光東照宮。
全国に知れ渡る観光地をもつ栃木県内のメガバンク、足利銀行が破綻しました。ひらくいうと潰れました。

一時国有化や破綻というと一瞬なんだかわかりませんが、芸能ニュースで○○と××の 夫婦関係が破綻した という意味の破綻と同じだといえばわかりやすいでしょう。つまり
「もうムリ。」 ということです。

県内融資の約5割が足利銀行という、栃木県経済に与える影響は非常に深刻なものです。それにしても県内融資の約5割というのはかなり異常ですね。

さて、これは栃木県だけの話ではありません。
昨日(11/29)の日記で「お上の無駄遣い」をマン丼(マンモス丼)にたとえましたが、この足利銀行が「もうムリ」になったことによる、尻ぬぐいでの金額ですが、
1,000,000,000,000円


もちろんそのお金の出所は 税金 です。
これを国民一人あたりに割り振ると、一人あたり8,333円です。足利銀行が潰れたことにより、赤ちゃんから100歳過ぎの人生の先輩達までの、全ての国民が吉野家の牛丼30杯をガマンしなければならないのです。
8,333円あれば 東京ディズニーリゾートで一日遊んで、ランチを食べてキーホルダーぐらいは買えますが、それを足利銀行のために我々がガマン しなければならないのです!

さてこんなビックニュースですが、日経新聞などでは金曜日の朝刊から取り上げていましたが、その時点では「公的資金注入か?」といった見出しで、芸能人の夫婦問題で言うところの「別居」程度で収まるかといった論調でした。

しかし、昨日の土曜日の夜になって「もうムリ」という結論が下されました。

私もその昔、なんで役所は休みなのにこういうニュースがでてくるんだろう?と疑問に思っていました。
訳知り顔のコメンテーターは「株式市場への影響に配慮して・・・」なんていってますが、どうせ月曜日には影響がでるのですから大して変わりません。それではなぜでしょう?

私が広告代理店の営業時代の話です。

私の担当先が日曜日の夜になって突然倒産を発表したのです。ここはかなり有名な和飲食の会社で、テレビの8時のニュースで知った上司から携帯電話がなりました、「ミヤワキ知ってたか? 」知るわけがありません。起きてはいても、まさに寝耳に水状態でした。


倒産といっても会社更生法が適用されて、ギリギリ土俵際で踏ん張り今は健全経営になりましたが、このときの発表も休日の日曜発表でした。

私はこちらの会社に大変かわいがられており、現場の担当者とも仲良くしていたので、落ち着いた後にこの「日曜発表」の裏側を聞くことができました。

この電撃発表の裏には様々な思惑と世の中の仕組みがあったのです。

これは会社を存続させるための裏技とも言えます。
会社更生法は簡単に言うと、借金さえなければ生き返れる会社を、一時的に借金をチャラにして生き返らせる法律です。もちろん立ち直ったその後は借金を返します。しかし立ち直りは数年先になりますし、場合によっては本当にチャラになる危険もつきまといます。



また、一時的に借金をチャラにするとはいえ、商売は現金がなければできません。ましてそんな状態の会社に「ツケ」てくれるお人好しはまずいませんから、より現金が重要になります。
そこでこの企業は綿密な作戦の上、日曜電撃発表のシナリオを実行したのです。

借金の一番の大口は銀行でした。また様々な理由からメインバンクとも上手くいっておらず、運営資金を貸してくれる望みもありません。こんな状態で会社更生法の話を持ち出すと銀行は全ての資金・資産を差し押さえてくることは目に見えており、そうなれば会社を建て直すどころか、その日からの営業ができなくなります。

そこで、 銀行が休みの日を狙い 、そして現金を確保するため、 土・日の売り上げをプールすることにしたのです。
そこは飲食業の強さでしょう。

会社更生法は裁判所が決定しますので、決定後は裁判所の許可がなければ1円たりとも動かせません。
これによりこの企業は立ち直る足がかりを作ったのです。

通常裁判所は日曜日は休みですが、「社会的影響」が大きい場合は特別に開くことができるそうです。そこで秘密裏に全ての書類を用意して、日曜日のディナータイムが終わる頃に発表することができたのです。

このとき情報が銀行に漏れたら全てが終わりですので、役員待遇の事業部長さんですらギリギリまで知らされなかったそうです。


足利銀行の場合には事情が違いますが、休日の重大発表には必ず裏事情があります。
ですから今回の土曜日発表でも、その前日まで走り回っていた人がいることでしょうし、きっとこの今も、明日から混乱を起こさないようにかけずり回っているのではないでしょうか?

そして、以前(11/24)にも書きましたが、重要なことは休みのに日にというのがお上のやり方でもあります。
ねっ、今回もそうだったでしょ?

ちなみにというかあきれてしまったことがあります。
この足利銀行にはもうすでに税金が使われていたという事実です。ご存じでした?

98年春、300億円。
99年秋、1,050億円。

税金です。公的資金注入という名前の。
併せて1,350億円。吉野家の牛丼で換算して
482,142,850杯
4億8千万食以上です。
一日三食吉野家の牛丼並盛り食べたとして44万年以上かかります。つまり北京原人の時代から食べ続けないとならなくなる量なのです。

これだけのお金を投入しても潰れたのです。
この1,350億円はいったいなんだったのでしょうか?

また公的資金の他に栃木県(これも税金ですね)と地元企業などによる「援助」がなんと727億円も行われていたのです。合計すると2,077億円です。

吉野家の牛丼で換算して
741,785,571杯
7億4千万食以上、もう計算するのもイヤになります。

しかし、栃木県や地元企業などからよくこれだけのお金が集まったのかが不思議でなりません。
潰れないとでも思っていたのでしょうか?

まともな経営者なら「危ない」と思っていたはずですし、足利銀行の危機はここのところず~と噂になっていました。

栃木県には5つの小選挙区があります。
ついこの間の衆議院選挙で全部の小選挙区で自民党が当選しました。
今回の足利銀行の破綻報道でも、地元の先生が大騒ぎをしています。
政財官の癒着やもたれ合いを指摘する声が高いですが、この足利銀行の「もうムリ」にこのもたれ合いが影響しているのではと勘ぐりたくなるのは仕方がないのではないでしょうか?

そして私はこの先どれくらい税金の無駄遣いで「マン丼」を計算していかなければならないのでしょうか(涙)。





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Last updated  Dec 1, 2003 03:23:31 PM
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