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「風という名前をつけてあげました。それから彼を見ないのですが。」
「内臓のひとつが桃であることのかなしみ抱いて一夜を明かす」
「雨になるゆめをみていたシャンパンを冷蔵庫深くにねむらせて」
「葉桜を愛でゆく母がほんのりと 少女を生きるひとときがある」
2004年インターネット上の短歌サイトにて作歌を始めた若者がいる。
15歳のころから「身体表現性障害」という難病になる、寝たきりとなる。
若者の名は筒井宏之。
彼は携帯電話で歌をつづり始めた。
2005年に「数えてゆけば会えます」で第4回歌葉新人賞を受賞。
馬場あき子に「出色の才能」、高野公彦に「詩的な飛躍があって透明度が高い」ときわめて高い評価を受けた。
「えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力をください」
彼は、インターネット短歌界から生まれたほとんど最初の歌人として将来を嘱望されていたが、心臓麻痺により26歳で夭折した。
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