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2008年09月15日

(2)

カテゴリ：あゆみ、ハァハァレビュー

あゆみで～す

何かがヒットする時
その要因はひとつだけではなかったりします。

最近「バカ売れ」シリーズで
ヒットを飛ばしてる中山マコトさん。

彼自身の２０年のノウハウや
ヒットメーカーＭさんの編集テクニックも
このシリーズをヒット作にする要因になっていますが

あゆみは以前から

全編を通して登場するほのぼのしたキャラクター。
このキャラクターが、派手なデザイン
はっきりした書き口のこの本に
ホッとさせる雰囲気をもたらしています。

書いたのはイラストレーターの横ヨウコさん。
彼女は当時、愛媛で活動をしていました。

愛媛からビジネス書のイラストを
手掛ける人になったこともすばらしいですが
何と彼女は、そんな自分自身の日常を描いた
オールカラーの４コマ漫画を出版します。

といいますと、順調そのもののようですが・・・

彼女にも上京して挫折した過去がありました。

「君みたいな人はここにいたらもったいないよ。東京に出なきゃ」

あゆみもかつてそんな風にいわれ、勘違いして
大阪のデザイン学校を１年でリタイヤし
１年大阪のテキスタイルスタジオにつとめたのち上京しました。

そんな世界に憧れていた。
でもそんなハングリー精神のある人はいなくて・・・

ううん。
ただただ、自分がダサくて疎外されてるような気がしただけ。

大阪のデザイン学校で
「あなたパターンができてたら主席でしたよ」
と言われ、オシャレで面白くて人気者だった。

「あゆみにここは小さすぎたんだね」
なんて言われ悦にいってた自分。

高額の学費を親にもう一年払ってもらうのは忍びなく
１年で東京を引きあげる。

ううん。今ならバイトでもなんでもしただろう。
誰も自分に注目しなくても
逆に新しいコミュニティを作ったと思う。

少なくとも自分が選んだ場所を
楽しくないままでは終わらせないだろう。

もしかしたらみんなが冷たいなんてのは
被害妄想でしかなかったかもしれない。

長い年月を経てここに帰ってきていた。

毎月のように竹下通りに行く。
自分の本につけるｐｏｉｏの材料を買いに行き
「この角を曲がると当時通ってた学校があったんです」

あゆみの通ってた学校は今も白いレンガ作りのまま
エイベックスの学校になっている。
今も地方出身者が夢を持って集まる場所なのかな。

モノになるにはたくさんの月日が必要で
そして、やることまで変わっていた。

ただひとついえることは・・・

しっぽをまいで逃げ出してもかまわない。
その場所や、無念な気持ちを覚えておこう。
どんなに時間がかかってもいい。
そこはあなたが錦を飾る場所になるかもしれないから。

横ヨウコさんは最近、上京しました。

「今の自分にしか書けないものがあるから
カッコつけなくてもいいこともわかった」

全国区になれたのは・・・
カッコいいイラストが書けるようになったからでも
おしゃれになったからでもない。

だってそんな人はたくさんいる。

ほのぼのしてるなら日本一ほのぼのしよう。
東京で生まれ育った人が想像で書こうとしても書けないのどかさ。

どこにいても見つけられる人になろう。

彼女はその個性のまま
ビジネス書の世界でもなくてはならない人になっている。