私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

2015年07月30日
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カテゴリ: 千の朝
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 そして彼が英国や英国人を語る時、よくわが日本を反省させられた。

 彼曰く、最近数十年に於けるイギリス生活の支配的な事実の一は、支配階級の能力の低下ということである。

 特に一九二〇年から四〇年にかけては、それが化学反応の様な速さで起りつつあった。

 何故か支配階級は堕落した。

 能力を、勇敢さを、遂には強情さまで失って、外見だけで根性の無い人物が立派な才幹を待った人物として立てる様になった。

 ――けれども一九三〇年代からして起った帝国主義の一般的衰頽、又ある程度までイギリス人の士気そのものも衰頽したことは、帝国の沈滞が生んだ副産物の左翼インテリ層の所為であった。

 現在忘れてならないのは、何らかの意味で左翼でないインテリは居ないということである。

 彼等の精神構造は各種の週刊月刊の雑誌を見ればよくわかる。



 料理はパリから、思想はモスクワからの輸入である。

 彼等は考え方を異にする一種の島をなしている。

 インテリが自分の国籍を恥ぢているという国は大国の中ではイギリスだけかも知れない。

 国旗を冷笑し、勇敢を野蛮視する。

 こんな滑稽な習慣が永続できないことは言うまでもない。

 等々各方面にわたって公平辛辣に観察しながら、最後はイギリスがそれとわからぬくらいに変っても、やはりイギリスはイギリスとして残るであろうと論じている。(England Your England)

 日本をまざまざと反省せしめられる。

 日本解脱の一公案である。

「活学 第三編」 安岡正篤 全国師友協会





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最終更新日  2015年07月30日 06時45分07秒
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