私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

2016年03月22日
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カテゴリ: 千の朝
f871


 ひとりひとりの視点(主体)からみた世界を、
 忠実に表現しようという方法だった。

 そこでは、
 主体とか、客観とか、認識とかいうことが、
 十分意味をもつている。

 ところが、遠近法をヒントに、
 射影幾何学が登場する。

 ここでは、視点は一定せず、あちこち動きまわる。

 対象の〈構造〉が浮かびあがる仕掛けになっている。

 〈構造〉は、
 ひとりの主体(視点)が自分にこだわって、
 世界を「認識」しようとしているあいだは、
 現れてこないものなのだ。

 この射影幾何学の体系化をきっかけにして、
 数学における構造主義が誕生した。

 こんなふうに〈構造〉を研究するのは、
 そもそも、主体とか客観とか、
 なにか実体を考えてしまう発想とは対極的である。

 レヴィ=ストロースは、

 幾何学の〈構造〉にも話を広げてみれば、
 構造主義の方法のなかで主体が消えていく理由が、
 よくわかる。

 レヴィ=ストロースは、
 主体の思考(ひとりひとりが責任をもつ、

 それを包む、集合的な思考
 (大勢の人びとをとらえる無自覚な思考)
 の領域が存在することを示した。

 それが神話である。

 神話は、一定の秩序
 ――個々の神話の間の変換関係にともなう〈構造〉――
 をもつている。

 この〈構造〉は、
 主体の思考によって直接とらえられないもの、
 ”不可視”のものなのだ。

「はじめての構造主義」 橋爪 大二郎 講談社現代新書





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最終更新日  2016年03月22日 07時12分32秒
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