私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

2017年06月01日
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カテゴリ: 千の朝



 密かに戦車四百四十台、
 航空機千三百機と六万の精強部隊を
 送り込んで日本軍に挑ませた。

 日本軍は航空戦でソ連機を残らず撃墜し、
 地上戦でも戦車の過半を破壊し、
 ソ連軍将兵の三割、二万数千人を死傷させた。

 司馬遼太郎が口を極めて罵った「ノモンハン惨敗」が
 実は日本の勝利だったことは、

 日本人は知らなかった。

 しかしスターリンとジューコフは敗北を知っていたから、
 彼らは以後ひたすら日本軍を恐れ続けた。

 でも怨念は晴らしたい。

 それで日本が陸海軍のすべてを失い、原爆を落とされ、
 もう降伏という終戦一週間前になって
 今度こそ勝てるとスターリンは
 満洲と千島に百五十万の軍隊を送り込んできた。

 スターリンは満洲のすべてを収奪し、
 北海道を取ってやっと日露戦争の恨みが晴れると
 ヤルタで語っていた。


 千島列島沿いに下っていって
 網走辺りに上陸する手順だった。

 手始めは千島の最北端占守島(シュムシュ)だった。

 日本軍はアリューシャン伝いに来るだろう
 米軍に備えて二個師団を置いていた。


 守備隊は降伏を知って砲台から砲を外すなど
 もう武装解除を始めていた。

 そこに突如のソ連軍の攻撃だった。

 ロシア人の性悪は知っていた。

 彼らが本土を狙っていることも理解できた。

 兵士たちは故郷への帰還を諦め、
 無法の敵と戦う道を選んだ。

 命が大事という鳩山由紀夫みたいな臆病者は
 一人もいなかった。

 楽勝のつもりのジューコフの軍隊は
 僅か数日の戦いで三千人が殺された。

 ノモンハン以上の大敗北だった。

 スターリンは慌てて日本に降伏を再確認させ、
 占守の兵に戦闘中止を命じさせた。

 ソ連軍は全滅を免れた。

「サンデルよ「正義」を教えよう」 高山正之 新潮社





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最終更新日  2017年06月01日 07時07分31秒
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