私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

2017年10月20日
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カテゴリ: 千の朝


 我々が避けたいと願っている
 戦争を新たに挑発することなく、
 我々の不利を建て直す方法はない。

 来年(一九三六年)の末には、
 ワシントン海軍軍縮条約の
 期限切れとなりそうである。

 そうなると米国が、ハワイ諸島以西に
 海軍基地を建設できるようになるが、

 施設を建設するのは、
 日本への直接的な挑戦行為とみられるであろう。

 米国はフィリピンの独立を認めたのだから、
 その海域に海軍基地をつくるのは、
 なおさら挑発的な行為と見えることを
 覚悟しなければなるまい。

 我が方の海軍の態勢が改善されないとしたら、
 我々は最悪の条件で対日戦を戦わなければならない。

 その戦争は、きっとほとんど勝負がつかないだろうが、
 たとえ米国が戦争に勝っても、
 巨大な出費と犠牲を要し、

 日本の打倒は、極東問題からの日本の排除を意味しない。

 日本が敗北すれば、日本国内における
 現在の封建的・軍事的組織は崩壊し、
 恐らく動乱と政治的、社会的混乱の時代がつづくだろう。

 もしかしたら共産主義化するかもしれない。


 力強い国民は、(日本もそうであるが)、
 敗戦や国家の屈辱で柔順になってしまったりはしない。

 むしろそういう国民は、
 衝動的な自尊心の念で、破壊的な影響力
 ――〝有害なもの″(“nuisance value”)――
 を周囲に及ぼすだろう。

 それは、彼らが帝国全盛時代に行使した力に
 それほど見劣りはするものではないだろう。

 しかし、日本の徹底的敗北は、
 極東にも世界にも何の恩恵にはならないだろう。

 それは単に、一連の新しい緊張を生むだけであり、
 ロシア帝国の後継者たるソ連が、
 日本に代わって極東支配のための敵対者として
 現れることを促すにすぎないだろう。

 ゾ連は少なくとも日本と同じように
 破廉恥で、無節操で危険な相手である。

 こんな戦争でアメリカが勝ったとしても、
 その成果は恐らくソ連が独占してしまうことになる。

「平和はいかに失われたか」 ジョン・マクマリー 原書房





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最終更新日  2017年10月20日 06時57分50秒
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