私の人生論 (思考が運命になる)

私の人生論 (思考が運命になる)

2019年02月04日
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カテゴリ: 千の朝


 相手がアメリカであり、
 軍人にとってこの軍縮は弾丸をうたない戦争であった」
 ――この言葉は海軍大将山梨勝之進のものである。

 ロンドン軍縮条約はワシントン体制と呼ばれる
 英米との協調路線の最後の成功例であった、
 とされているし、それは概ね正しい。

 しかし、そのころ日本には
 アメリカの株式大暴落に端を発する世界大不況が波及していた。


 農村地域の女子の身売りなど深刻な事態に突入することになった。

 それもあって、満州事変は日本国民の大多数に歓迎され、
 その後日本では軍部が支配を強めていく。

 そうした風潮は海軍部内にも及び、ロンドン軍縮条約に賛成し、
 その成立のために努力した山梨などの人々、
 すなわち〝条約派″は、それに反対した〝艦隊派″によって

 軍内の主流派の地位を崩されて行った。

 こうした歴史の表面的解釈から言えば、
 山梨勝之進は米国との不戦の立場を取る人々の代表、
 単純に言えば〝親米派″と言うことになる。


 単純にアメリカを信頼していたわけでも、
 軍縮を賛美していたわけでもないことを示している。

「世界史の中から考える」 高坂正堯 新潮選書





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最終更新日  2019年02月04日 05時10分05秒
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