音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2010年08月18日
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ギター小僧は必聴、ニルスの原点回帰盤


 ニルス・ロフグレン(Nils Lofgren)は1951年シカゴ出身のロック・アーティスト。ギターとヴォーカルのほか、ピアノやアコーデオンもこなす。70年代前半にグリン(関連記事は こちら )というバンドを形成し、その後ソロで活動しているが、他方でニール・ヤングのレコーディング(『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』、 『今宵その夜』 )に参加したり、一時期はクレイジー・ホースのメンバーとなったり、また1980年代半ばからはブルース・スプリングスティーン率いるE・ストリート・バンドの一員として活動している。

 80年代前半にギター・ポップ的なテイストを取り入れ、その一方で86年リリースのライブ2枚組LP( 『ニルス・ライブ!~コード・オブ・ザ・ロード』 )でそれまでのソリッドなギタープレイを集大成したニルスは数年間、E・ストリート・バンド(B・スプリングスティーンのバックバンド)での活動に専心する。しかし、ブルースが不調に陥り(E・ストリート~も結局一時解散)、ニルスは再びソロとしての活動も展開し始める。その第1弾となったのがこの『明日への旅路(Silver Lining)』で、1991年にリリースされた。

 本盤は全体としてはロック・ギタリストとしてのニルスへの回帰であり、力の入ったギター・ソロが随所で聴かれる。70年代後半のニルスのアルバムにも多かった“このフレーズ、コピーしてみたい!”とギター少年たちが思いたくなるフレーズがあちらこちらにちりばめられている。個人的に好みなのは、1.「明日への旅路(シルヴァー・ライニング)」や6.「トラブルズ・バック」あるいは8.「ビーイン・アングリー」といったギターを中心的にフィーチャーした正統ギター・ロック調のナンバー。さらには2.「心はいつもヴァレンタイン」や10.「ガールズ・イン・モーション」のようなおとなしい曲調の中でさらりと見せるギター・テクニックも好みである。ヴォーカリストとしてはまだ発展途上な感じもないではないが、2. 「心はいつもヴァレンタイン」 は後々のヴォーカルの進化を予感させる。

 多彩なゲスト陣も注目に値するので少しだけ触れておく。リンゴ・スター(3.のドラム、8.のコーラス)、ビリー・プレストン(1.と8.のオルガン、6.のキーボード)、元ザ・バンドのリヴォン・ヘルム(1.、6.、9.のハーモニカ&コーラス)、ブルース・スプリングスティーン(2.のヴォーカル)といった具合で、同時期にライブで一緒に活動していたメンバー中心に豪華なゲスト参加が参加している。アルバム全般は基本的にスリーピース(ギター&ヴォーカルのニルスに、ベース、ドラムを加えた構成)で、これらに曲によってゲスト陣が加わっている。





[収録曲]

1. Silver Lining
2. Valentine
3. Walkin’ Nerve
4. Live Each Day
5. Sticks And Stones
6. Trouble’s Back
7. Little Bit O’Time
8. Bein’ Angry
9. Gun And Run
10. Girl In Motion







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