音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2017年09月26日
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テーマ: THE 80's(49)
バンド過渡期ながら安定した好盤


 プリテンダーズ(The Pretenders)は、1979年にセルフ・タイトルのデビュー盤( 過去記事 )をリリースし、その後、メンバー解雇など問題を乗り越えつつもアルバム・リリースを重ねていった。クリッシー・ハインド率いるこのバンドが1986年に発表した通算5作目となるアルバムが、この『ゲット・クロース(Get Close)』だった。

 前作の『ラーニング・トゥ・クロール』からは2年半以上の歳月が流れてのリリースだった。数年前からメンバーの死去や解雇によってバンドメンバーの入れ替わりがあり、この時もまだバンド自体が不安定な状態であったことは否めない(実際、本作のレコーディングは複数のセッションから成る)。プロデューサーもデビュー以来のクリス・トーマスから、売れっ子のジミー・アイオヴィンとボブ・クリアマウンテンに変更している。そんなことを考え合わせると、バンドの変化と苦悩の中で生まれたアルバムだったと言えるのかもしれない。

 とはいっても、その当時の筆者はそんなことはみじんも考えずに聴いていた。なぜかというと、そうしたことを考えさせないほど“出来がいい”のである。シングルも好評だった。6. 「ドント・ゲット・ミー・ロング」 は全英・全米とも10位のヒットとなり、さらに10.「ヒム・トゥ・ハー(聖歌)」もイギリスで8位を記録した。とりわけ前者は日本でも朝の情報番組で使われていただけに、その当時のヒットを知らなくても、馴染みの人が多いかもしれない。

 そのほかの楽曲も粒ぞろいで完成度が高い。個人的な好みで特に聴き逃せないと思うものを少し上げておきたい。冒頭の1.「マイ・ベイビー」は、シングルとしてはさしてヒットしなかったものの、プリテンダーズの曲の中で筆者的には、上記の10.と並んでかなり上位のお気に入りナンバーだったりする。あと、アルバムの最後を飾るジミ・ヘンドリクス曲、11.「鏡の部屋(ルーム・フル・オブ・ミラーズ)」も聴き逃せない。ジミヘンの死後の『レインボー・ブリッジ』所収のナンバーであるが、この偉大なギタリストの頭にあった音の世界に対する、当時のクリッシー・ハインドおよびプリテンダーズの面々の料理の仕方は、このバンドが過渡期にありながらも十分な成熟を見せていたことを示しているように思う。


[収録曲]

1. My Baby

3. Light of the Moon
4. Dance!
5. Tradition of Love
6. Don't Get Me Wrong
7. I Remember You
8. How Much Did You Get for Your Soul?
9. Chill Factor
10. Hymn to Her
11. Room Full of Mirrors

1986年リリース。





Forever YOUNG::ゲット・クロース [ ザ・プリテンダーズ ]




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Last updated  2017年09月26日 23時05分01秒
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