音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2018年07月13日
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バンドの転機となった一枚


 シカゴ(Chicago)は、1969年の 『シカゴの軌跡(The Chicago Transit Authority)』 でデビューし、ほぼ毎年1作(といってもその“1作”が2枚組だったり、ライヴ盤やベスト盤のリリースも間に挟んでいたりもする)のペースで着実に作品リリースを重ねていった。そんな中、バンドにとって大きな危機が訪れた。1978年1月に起きた、当初からのメンバーであったテリー・キャスの死である。弾が入っていないと言って銃をこめかみにあてて引き金を引いたところ、自身を撃ち抜いてしまったという不慮の事故だった。

 当然、シカゴというバンドも存続の危機を迎えた。ピーター・セテラの言によれば、“イーグルスがベーシストを探していたりしないだろうか”なんて具合に身の振り先を考えたりもしたそうである。けれども、ある友人の一言をきっかけにバンドは存続を決意し、新たなギタリストを探し出す。そうして迎えられたのが、スティーヴン・スティルス・バンドなどで活動歴を持つドニー・デイカスだった。

 アルバム名はこれまでのしきたり(といっても、厳密なものではなかったけれど)とは違い、通し番号の“12(XII)”ではなく、『ホット・ストリーツ(Hot Streets,ただし邦訳では ホット・ストリート)』となった。ロバート・ラムは、こうした表題もこれもまたメンバー変更による変革だったと述べている。

 以上のような変化の結果は本盤の内容面にも如実に表現された。最初のシングルとなった1.「アライヴ・アゲイン」はタイトルそのものもそうだし、曲調もそしてヴォーカル(ピーター・セテラとドニー・デイカスの2人が共同してヴォーカルをとる)も、再生したあるいは新生のシカゴをある意味、象徴している。他にお気に入りを少し挙げるならば、ドニーのヴォーカルによる5.「テイク・ア・チャンス」がいい。さらに、大きなヒットにはならなかったもののシングル・カットされた6.「ゴーン・ロング・ゴーン」はピーター・セテラらしい魅力が詰まったナンバー。同じくシングル化された9.「ノー・テル・ラヴァ―」は、本盤収録中、シカゴ的という意味でお薦めの曲。これに対し、10.「ショウ・ミー・ザ・ウェイ」は、ある種、シカゴらしくないという意味での注目曲。アルバム末尾のこの2曲を連ねて聴くのもなかなか面白いと思う。


[収録曲]

1. Alive Again
2. The Greatest Love on Earth

4. Hot Streets
5. Take a Chance
6. Gone Long Gone
7. Ain't It Time
8. Love Was New
9. No Tell Lover
10. Show Me the Way

1978年リリース。




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Last updated  2018年07月13日 19時36分24秒
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