音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2019年02月26日
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デビューから3年で初の“1枚組”アルバム


 シカゴ(Chicago, 当初のバンド名はシカゴ・トランジット・オーソリティ)は1969年にデビューし、初のアルバムから3作連続で2枚組を発表し続けた(参考過去記事 (1) (2) )。さらに、その後に出された4作目(ライヴ盤)にいたっては4枚組セットというヴォリュームであった。そのようなわけで、珍しい話ではあるが、5作目となった本盤『シカゴV(Chicago V)』はバンドにとって初めての記念すべき“1枚組”のアルバムであった。

 1枚ものになったからといって、2枚分のネタがなかったというわけではない。そもそも曲を簡潔にしてアルバム1枚に収めようという意図をもって製作されたという。特徴としては、メンバーのうちロバート・ラムによる楽曲が多く、10曲中8曲(3.と10.以外)がラムの単独もしくは共作である。セールス的には大成功を収め、初の全米1位に9週間もとどまった。また、先行シングルとしてリリースされた7. 「サタデイ・イン・ザ・パーク」 も3位のヒットを記録した。

 アルバム全体の音としては、いくぶん洗練と落ち着きが見られるように思う。とはいっても、ブラスを効果的に用いた激しさや意外性、当時のアメリカ社会の不安や政治的な内容を含めた彼らの発信力は決して引っ込んでしまったわけではない。前者の音の面では、6.「街が眠りについて」なんかが個人的にとても気に入っているのだけれど、以下では、後者の政治性の部分について、簡潔にクローズアップしておきたい。

 上記シングルの7.の詞の内容も、7月4日のアメリカ独立記念日の光景を切り取ったものである。他に注目したい曲としては、パートIとIIの二部構成になっている4.と5.の「ダイアログ」。表題通り、テリー・キャスとピーター・セテラによる、急進派学生と楽観主義的な学生の間の“対話”というスタイルになっていて、このナンバーもシングル化された。また、8.「俺達のアメリカ(ステイト・オブ・ザ・ユニオン)」も多分に政治的で、暗闇から聞こえる“体制なんかぶち壊せ”の声というのも、社会の不安の一面がうまく切り取られている。


[収録曲]


2. All Is Well
3. Now That You've Gone
4. Dialogue (Part I)
5. Dialogue (Part II)
6. While the City Sleeps
7. Saturday in the Park
8. State of the Union
9. Goodbye
10. Alma Mater

1972年リリース。




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Last updated  2019年02月26日 15時13分50秒
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