音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2019年05月11日
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テーマ: 洋楽(3311)
マイペースで展開される独自世界


 ドラッグが原因でフリートウッド・マックを抜け、1970年代の大半を棒に振ったピーター・グリーン(Peter Green)は、1979年の 『虚空のギター』 以降、年1枚のペースでアルバムを発表するようになった。フリートウッド・マックでの活動期が彼の初期活動期だとすると、この一連の時期を第二期、そして1990年代~2000年代にかけてのスプリンター・グループでの活動を第三期と分類することができる。

 さて、そのうちの第二期に当たる、復帰第2作(フリートウッド・マックから脱落した直後に1枚作っているため、ソロとしては通算第3作)となった本盤『夢幻のギター(Little Dreamer)』は、前作の重い雰囲気を引きずりつつも、その延長線上としての独自世界を展開したものとなった。前作と大きく違うのは、楽曲のほとんどを実兄のマイク・グリーンが担当している点で、この傾向は本作以降しばし続くことになる。もう一つ、前作に比べるとギターが前面に出ている(ただしブルース・ロック全開のギターというのとは方向性は異なるのであしからず)。

 全体としての重苦しさを湛えつつ淡々とした雰囲気(よく言えば、「アルバトロス」のような路線の延長線?)は、前作からの延長線上に位置づけられるものである。個人的にはこの独自の雰囲気は結構好きなのだけれど、往年のフリートウッド・マックをイメージする人からは期待外れに見える部分はあるのも事実である。

 個人的に気に入っている曲をいくつか挙げておきたい。1.「ルーザー・トゥ・タイムズ」は、このまったりとした雰囲気がくせになる。3.「悪い星の下に」は、アルバート・キングで知られる有名ブルース曲だが、雰囲気がいかにもこの当時のピーター・グリーン風で、これはこれで一聴の価値ありだと思う。6.「ウォーキン・ザ・ロード」は本盤中、最もブルースらしさを残した演奏で、“レイド・バックしたブルース”とでも言えそうなナンバー。さらに、表題曲の9.「夢幻のギター(リトル・ドリーマー)」は、本盤中でも最もムード音楽的な雰囲気だが、個人的な好みではこういうのもありという風に思う。


[収録曲]

1. Loser Two Times
2. Momma Don'tcha Cry

4. I Could Not Ask for More
5. Baby When the Sun Goes Down
6. Walkin' the Road
7. One Woman Love
8. Cryin' Won't Bring You Back
9. Little Dreamer

1980年リリース。




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Last updated  2019年05月11日 11時50分07秒
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