音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2021年02月24日
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テーマ: 洋楽(3573)
ソロ・アーティストとしての90年代の成熟を示すライヴ盤


 ニルス・ロフグレン(Nils Lofgren)が1997年にリリースした『アコースティック・ライヴ(Acoustic Live)』は、その名の通り、アコースティックのライヴ盤である。1997年1月のウィーンでのステージを収めたもので、1970年代以来の“ギター小僧”という、彼のイメージから想像されるエレキ・ギターではなく、アコースティック・ギターを使い、落ち着いて歌を聴かせるといった風情の盤である。

 冒頭の1. 「ユー」 からして、いま述べたとおりのギターよりも歌に重きを置いた感じが強い。同じような流れでは、4.「リトル・オン・アップ」もいい。6.「ワンダーランド」では、元はいくぶんポップ調のロックナンバーを、小気味よくアコースティックで聴かせている。同じく、アコースティックかつ歌もの的な流れという意味で聴き逃がせないのは、11.「マン・イン・ザ・ムーン」、12.「アイル・アライズ」、13. 「ブルー・スカイズ」 (特にこの曲は、元のアルバムのものとはかなり違ってアコースティックな雰囲気に仕上がっている)といったナンバー。

 結論めいたことを少し述べるならば、ロック調のナンバーをアコースティックに聴かせるというのは、単発の曲レベルでは比較的容易にうまく行くかもしれない。けれども、アルバム(つまりは、まとまった楽曲群)というレベルではきっと簡単ではないのだろうと思う。たくさんの曲を並べると、つい単調になり、ワンパターンに陥るということも大いにあるだろう。けれども、ロック・ギタリストの典型だったニルスによるこれら17曲を聴く限り、演奏者の力量次第では、そのようになってしまうことが必然ではないというのがよくわかる。アコースティックなギター演奏ながら抑揚に富み(これはギタリストとしての力量)、年齢と共に熟したヴォーカルの歌も聴かせる。“そういう大人に私はなりたい”と思わず言ってみたくもなるが、こればっかりは、普通の人にはそうそうなれないか…(笑)。


[収録曲]

1. You
2. Sticks and Stones

4. Little on up
5. Keith Don't Go
6. Wonderland
7. Big Tears Fall
8. Believe
9. Black Books
10. To Your Heart
11. Man in The Moon
12. I'll Arise
13. Blue Skies
14. Tears on Ice
All Out
16. Mud in Your Eye
17. No Mercy

1997年リリース。




 ​
Nils Lofgren ニルスロフグレン / Acoustic Live 輸入盤 【CD】





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Last updated  2021年02月24日 07時54分06秒
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