音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2021年11月07日
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世界的なヒットとなった貫禄の一枚


 マナー(Maná)は、ソンブレロ・ベルデ(Sombrero Verde)というバンド名での活動歴の後、1987年にこの名前でデビューしたメキシコのロック・バンド。これまでに、グラミー賞、ラテン・グラミー賞を何度も受賞している。中心人物であるフェル・オルベーラ(ヴォーカル)に加え、セルヒオ・バジン(ギター、1994年に加入)、フアン・ディエゴ(ベース)、アレックス・ゴンサレス(ドラム)というのが現在のラインアップである。

 本盤『カマ・インセンディアーダ(Cama incendiada)』は、2015年に発表された彼らの9枚目のスタジオ作である。アルバムのタイトルは“火をつけられたベッド”の意味で、収録曲(2.)の表題であるが、アルバム・ジャケットには文字通り炎と煙を上げて燃え盛るベッドの写真となっている。出身国メキシコのチャートで2位のほか、アルゼンチンや米国ラテン系チャートで1位、さらには全米ビルボードのチャートでも15位という結果を残した。

 この作品の全体的な印象としては、“落ち着き”と“安定感”である。1980年代や1990年代のような勢いが感じられないのは事実である。けれども、マナー節全開の曲が多く、独特のフェルのヴォーカルも健在である。そして何よりも、貫禄十分とでも言えるような、完成度の高い演奏が並ぶ。

 いくつか聴きどころと思う曲を挙げておきたい。4.「イロニーア(アイロニー)」は、マナー得意のバラード調のナンバー。6.「ミ・ベルダー(我が真実)」は、コロンビア出身の有名女性シンガー、シャキーラと共演したもので、アルバムに先行してシングルとして発売された曲である。7.「スアベシート」は、筆者的にはこういう曲こそいかにもマナーらしくて好みといったナンバー。ついでに、面白い曲としては、10.「ソモス・マス・アメリカーノス」がある。“俺たちの方がずっとアメリカ人”という表題の曲だが、自分たちが移動(移民)したのではない、国境が動いてきたのさ(米墨戦争でメキシコ領がアメリカ領に変わったことを指す)、と歌うこの曲は、米国で人気を集めるこのバンドが、メキシコ人であることにアイデンティティを感じ続けていて、なおかつ、米国内のラテン系オーディエンスも意識している結果ということを示しているようで面白い。


[収録曲]

1. Adicto a tu amor
2. La cama incendiada
3. La prisión

5. Peligrosa
6. Mi verdad [con Shakira]
7. Suavecito
8. La telaraña
9. Electrizado
10. Somos más americanos
11. La telaraña [Remix]

2015年リリース。




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【輸入盤CD】Mana / Cama Incendiada (マナ)



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Last updated  2021年11月07日 18時34分35秒
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