音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2023年11月10日
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バンドの勢いが魅力の白熱ライヴ 


 ハノイ・ロックス(Hanoi Rocks)は、ともにフィンランド出身のマイケル・モンローとアンディ・マッコイの邂逅から、1970年代末に形成されたバンド。1981年にデビュー盤『白夜のバイオレンス』( 参考過去記事 )を発表し、本拠地を北欧からロンドンに移してアルバムの発表を重ねた。1984年に米レーベルと契約して、これからアメリカ進出というタイミングでドラマーのラズルが事故死してしまい、バンドは解散した(後の2001~09年には再活動)。

 1984年リリースの本盤『燃えるロンドン・ナイト(All Those Wasted Years)』は、フィンランドで大人気を博し、ロンドンを拠点にして全米進出へと向かっていた時期のライヴ・アルバムである。1983年、ロンドンのマーキー・クラブでの演奏が、LPでは2枚組(計68分)として収められている。

 幕開けの1.「パイプライン」(ヴェンチャーズの演奏でも知られる)は、サーフ・ロック・バンドのシャンテイズの代表曲で、いわゆる“テケテケ”のギター・インスト曲だが、ハノイ・ロックス独自の解釈で短いイントロとしてアレンジされている。そのロック調の勢いのまま、2.「オリエンタル・ビート」へとなだれ込んでいく。その後も勢いの止まらない演奏が目白押しで、粗削りな部分はあちらこちらにあるものの、それが逆に彼らの魅力にもなっている。

 上記以外に、前半(LPの1枚目)で筆者の好みの演奏をいくつか挙げてみると、4.「炎のドライビン(モーターヴェイティン)」、5.「愛してほしい(アンティル・アイ・ゲット・ユー)」、8.「白夜のトラジディ(トラジェディ)」、9.「マリブ・ビーチの誘惑(マリブ・ビーチ・ナイトメア)」といずれも勢いにのった素晴らしい演奏が並ぶ。後半(LPの2枚目)に移っても、この快感に満ちたライヴ感は止むことはない。個人的に特に外せないものを絞りに絞って選ぼうとしても、10.「ヴィジター」、13.「ロスト・イン・ザ・シティ」、15.「ビア&シガレット」、18.「トレイン・ケプト・ア・ローリン」となかなか絞り切れない。特に、18.を含む終盤の勢いと盛り上がりは、ハノイ・ロックスのライヴ・パフォーマンスの真骨頂と言っていいかもしれない。

 余談ながら、手持ちのCDは音圧も決して高くなく、音としては決していいものではない。それでありながら、40年も前のライヴが目の前に広がるかのような臨場感が感じられるのは、彼らの演奏内容そのものの素晴らしさゆえ、ということになるのだろうと感じる。


[収録曲]

1. Pipeline

3. Back To Mystery City
4. Motorvatin'
5. Until I Get You
(ここまでLP時代のA面)
6. Mental Beat
7. Don't Never Leave Me
8. Tragedy
9. Malibu Beach Nightmare
(ここまでLP時代のB面)
10. Visitor
11. 11th Street Kids

13. Lost In The City
(ここまでLP時代のC面)
14. Lightning Bar Blues
15. Beer And A Cigarette
16. Under My Wheels

18. Train Kept A Rolling
(ここまでLP時代のD面)

1984年リリース。




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Last updated  2023年11月10日 09時03分41秒
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