音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2024年01月05日
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テーマ: 洋楽(3310)
ジェネシスを脱退し、ソロとなった第1作


 本盤は、一般には『ピーター・ガブリエル1』と呼ばれ、ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)のセルフタイトルのソロ第1作である。ちなみに、彼のソロ作は第1作から第4作まですべて『ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)』が正式な表題で、わかりにくいことこの上ない(それゆえ、1枚目から順に、ジャケットデザインに因んで“カー(自動車)”、“スクラッチ(引っ掻く)”、“メルト(溶ける)”、“セキュリティ(保安)”の通称があったりする)。

 1975年にジェネシスを脱退し、しばしの充電期間を挟んで、本盤は1977年にリリースされた。ガブリエル自身は、“このアルバムこそが、ピーター・ガブリエルのジェネシスとしての最後のアルバム”と語っており、確かにジェネシスっぽさが本作のあちらこちらに見られる。例えば、冒頭の1.「モリバンド・ザ・バーガーマイスター」などは、 『眩惑のブロードウェイ』 までのジェネシス作の中に配されていても違和感がないようにすら思う。とはいえ、それまでのジェネシスがピーター・ガブリエル的だったのか、この盤でのピーター・ガブリエルがジェネシス的なのかというのは、鶏と卵の関係なのだろう。2.「ソルスベリー・ヒル」を聴いていると、ジェネシス的な気もすれば、これこそがピーター・ガブリエルということだったのかという気も同時に起こってくる。

 その一方で、ジェネシスでは成し得なかったサウンドを模索するガブリエル個人の姿というのも、本盤には見られるように思う。ゴスペル風に始まり、ロバート・フリップによるバンジョーが耳につく4.「エクスキューズ・ミー」などはその典型例と言えるだろう。勢いよくパワフルなヴォーカルが気持ちいい6.「スロウバーン」、ブルース調の7.「ウェイティング・フォー・ザ・ビッグ・ワン」、TOTOの曲かと思ってしまいそうな8.「ダウン・ザ・ドルチェ・ヴィタ」といった具合に、新たなスタイルやアレンジ、演奏の可能性を探求しているように見える。そういう意味では、ジェネシスでは表現されなかったピーター・ガブリエルの懐の深さが垣間見られる作品ということもできるのではないだろうか。


[収録曲]

1. Moribund the Burgermeister
2. Solsbury Hill
3. Modern Love

5. Humdrum
6. Slowburn
7. Waiting for the Big One
8. Down the Dolce Vita
9. Here Comes the Flood

1977年リリース。




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Last updated  2024年01月05日 05時06分39秒
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